ホテルの応募を数えようとすると、たいてい入力の作業が増えます。本部から月末に「部門別の応募数と採用数を報告してください」と様式が届き、支配人は1か月分のメールと求人サイトの管理画面をさかのぼって数え直す。フロントには電話の応募を「正」の字で数える紙が貼られ、忙しい日には誰も書かない。応募フォームには「何を見て応募しましたか」という必須の質問が足され、応募者は面倒に感じる。数えることは大切ですが、数えるための作業が増えるほど、数は不正確になり、応募者もホテルも疲れます。この記事では、ホテルの応募を、いまある受付の流れから入力を増やさずに数える方法を整理します。読み終えたときに、自分のホテルで数えたい数を3つに絞り、それをどこから取るかを決められる状態を目指します。
数えるための入力が増えていく、ホテルのよくある流れ
入力が増えるのには、ホテルならではの理由があります。
1つは、報告の相手が多いことです。運営会社の本部、ホテルの所有者であるオーナーの会社、ホテルのチェーンの本部と、ホテルの数字を見たい相手が何層にもあります。それぞれが違う様式で、違う切り口の数を求めてきます。ある本部は部門別、別の相手は雇用の形別、さらに別の相手は求人の費用あたりの応募数。支配人は同じ応募を3つの様式に数え直すことになります。
2つめは、応募の入り口が多いことです。部門ごとに求人サイトを使い分け、ハローワークや学校、紹介会社、電話や来館からも応募が届きます。入り口ごとに数を拾い集めるだけで、半日がかりの作業になります。
3つめは、数えるための記録を、応募を受ける作業とは別に作ってしまうことです。応募は求人サイトの管理画面やメールで受け、数は別の集計表に書き写す。応募を受ける作業と数える作業が分かれていると、忙しい週には受ける作業だけが行われ、数える作業は月末にまとめて思い出すことになります。
この3つが重なると、数えるための入力は増える一方で、数の正確さは上がりません。考え方を変えて、応募を受ける作業の中に数が自然に残る形にします。
数えたい数を、判断に使う3つに絞る
最初に、何を数えるかを絞ります。報告の様式に合わせて数を増やすのではなく、ホテルの中で次に何を変えるかを決めるのに使う数から考えます。ホテルで判断に使いやすいのは、次の3つです。
・部門ごとの応募の数 ・入り口ごとの応募の数と、そのうち採用まで進んだ数 ・応募が届いてから最初の連絡までの日数
部門ごとの応募の数は、どの部門の募集を強めるべきかを決めるのに使います。フロントには応募が足りているのに、客室清掃には来ていない、という偏りは、ホテルでよく起きます。
入り口ごとの数は、求人の費用をどこに使うかを決めるのに使います。応募の数だけでなく、採用まで進んだ数を並べるのは、ホテルでは入り口によって応募の質が大きく違うからです。応募の数は多いが、夜勤に入れる人がほとんどいない入り口もあります。
最初の連絡までの日数は、受付の流れのどこが遅いかを見るのに使います。応募の数が十分でも、返事が遅くて面接までに辞退されていれば、数を増やしても採用は増えません。
この3つ以外の数は、本部から求められたときに、この3つの元になる記録から取り出せるかを考えます。取り出せないものだけを、新しく記録するかどうか判断します。
部門は、応募フォームの選択肢で取る
部門ごとの応募の数を、入力を増やさずに取る一番の方法は、応募を受ける時点で部門が記録に残るようにすることです。
ホテルの公式サイトに置く応募フォームには、希望する部門を選ぶ項目を置きます。自由に書いてもらう欄にすると、「フロント」「フロントスタッフ」「受付」「ホテルの接客」とばらばらに書かれて、数えるときに寄せる作業が発生します。選択肢にしておけば、応募が届いた時点で部門ごとに分かれています。
選択肢の名前は、ホテルの中で使っている部門の名前にそろえます。フロント、客室清掃、朝食会場、レストラン、宴会、調理、のように、シフト表や組織図の部門と同じ名前にしておけば、数えた結果をそのまま部門の責任者に渡せます。どの部門でもよいという応募者のために、「部門は問わない」という選択肢も1つ置いておきます。この選択肢の応募が多ければ、それ自体が、仕事の中身が求人から伝わっていない合図になります。
求人サイトから届く応募は、サイトの側の職種の分類で届きます。これは、応募の一覧に載せるときに、ホテルの部門の名前に置き換えて1回だけ書きます。一覧に載せる作業は応募を受けるために必要な作業なので、数えるための入力にはなりません。
入り口は、応募者に聞かずに取る
入り口ごとの数を取ろうとして、応募フォームに「何を見て応募しましたか」という必須の質問を足すホテルは多くあります。応募者に答えてもらえば入り口が分かる、という考え方ですが、ホテルの応募では、この質問の答えはあまり正確になりません。応募者は複数の求人サイトやホテルの公式サイトを行き来してから応募していることが多く、覚えている入り口と実際の入り口が違うからです。そのうえ、必須の質問が1つ増えるぶん、応募を途中でやめる人が出ます。
入り口は、応募者に聞くのではなく、応募が届いた経路から取ります。
ホテルの公式サイトの応募フォームなら、入り口ごとにフォームのURLを分けるか、URLに入り口の印を付けます。求人サイトの求人票に載せるURL、学校に渡す求人票に載せるURL、フロントに置く募集のチラシの二次元コードのURL、と分けておけば、どのURLから届いたかで入り口が分かります。応募者の入力は1つも増えません。
求人サイトの管理画面から届く応募は、そのサイトからの応募であることがはっきりしているので、一覧に載せるときに入り口の列にサイトの名前を書くだけです。電話や来館、紹介会社、ハローワークも、受けた人が一覧に載せるときに入り口を書きます。いずれも、応募を受けるために一覧に1行を足す作業の一部なので、入り口を書くために別の作業は要りません。
「何を見て応募しましたか」をどうしても聞きたい場合は、必須にせず、面接の場で口頭で尋ねて、記録の余白に残す程度にとどめます。
フロントの「正の字」をやめて、電話の応募を1行で残す
電話や来館の応募を数えるために、フロントのカウンターの内側に紙を貼り、応募があるたびに正の字を書いてもらっているホテルがあります。手軽に見えますが、この紙には2つの弱点があります。
1つは、数しか残らないことです。正の字が5本あっても、それがどの部門への応募で、その後どうなったかは分かりません。数えるための入力だけが増えて、応募を進めるためには何の役にも立ちません。もう1つは、忙しいときに書かれないことです。チェックインの列ができている時間に電話で応募を受けたフロントの従業員は、応募者の名前と連絡先をメモするのが精一杯で、正の字までは手が回りません。
正の字の紙はやめて、電話や来館で応募を受けたら、応募の一覧に1行を足すか、ホテルの応募フォームに代わりに入力する形に一本化します。1行を足せば、それが応募を進めるための記録になり、同時に数としても残ります。入り口の列に「電話」「来館」と書けば、電話の応募の数も取れます。
フロントの従業員が一覧を開けない時間帯のために、代わりに入力できる応募フォームを、フロントのパソコンのブラウザにすぐ開ける形で置いておきます。聞き取る項目がフォームに並んでいれば、電話を受けながら入力できます。
応募者に聞かなくてよいことは、数のためにも聞かない
数えることを考え始めると、応募者の年齢や性別、住んでいる地域、今の仕事といった属性も数えたくなります。「どの年代の応募が多いか分かれば、求人の出し方を変えられる」と考えるからです。
ただ、応募フォームで何を聞くかは、数えたいかどうかではなく、採用の選考にとって必要かどうかで決めるものです。職業安定法に基づく厚生労働省の指針には、労働者の募集を行う者が個人情報を集めるときの考え方として、次の記載があります。
(二) 職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者、募集受託者、特定募集情報等提供事業者、労働者供給事業者及び労働者供給を受けようとする者は、その業務の目的の達成に必要な範囲内で、当該目的を明らかにして個人情報を収集することとし、次に掲げる個人情報を収集してはならないこと。 出典: mhlw.go.jp
この一文のあとには、集めてはならない個人情報の種類が続きます。集計のためだけに属性を聞く項目を足すことが、採用の選考に必要な範囲に収まるのかは、慎重に考える必要があります。具体的な項目の扱いに迷うときは、所轄の労働局やハローワーク、個人情報保護委員会の相談の窓口に確かめてください。
年代ごとの傾向を知りたいなら、属性を聞くより、入り口と部門の数から推し量るほうが実務では役立ちます。学生の多い求人サイトからフロントの応募が多い、ハローワークから客室清掃の応募が多い、という数が分かれば、求人の出し先を変える判断には十分です。
段階の数は、状況の欄を変えたときに残す
入り口ごとの採用まで進んだ数を取るには、応募が面接、採用、と進んだことが記録に残っている必要があります。これも、数えるために別の表を作るのではなく、応募を進める作業の中で残るようにします。
応募の一覧には、応募ごとの状況の欄を1つ置きます。状況の言葉は、ホテルで決めた数個だけにします。
・受付 ・面接予定 ・面接済み ・採用 ・見送り ・辞退
担当者は、面接の日時を応募者と決めたら「面接予定」、面接が終わったら「面接済み」と、応募を進めるたびに状況を変えます。状況の欄は、担当者が次に何をするかを知るために必要なものなので、数えるための入力にはなりません。
月末に数えるときは、状況の欄で並べ替えるだけで、段階ごとの数が出ます。入り口の列と組み合わせれば、入り口ごとに、何件の応募が面接に進み、何件が採用になったかが分かります。状況を変えた日も残しておけば、応募から面接までの日数も同じ一覧から計算できます。
最初の連絡までの日数は、2つの日付の差で出す
応募が届いてから最初の連絡までの日数を数えるために、担当者に「何日かかったか」を書かせる必要はありません。応募が届いた日と、最初の連絡を出した日の2つの日付が一覧に残っていれば、差を計算するだけで日数が出ます。
応募が届いた日は、フォームから届いた応募なら自動で残ります。求人サイトの応募なら管理画面に応募日が出ているので、一覧に載せるときにその日付を写します。一覧に載せた日ではなく、応募者が応募した日を書くのがポイントです。一覧に載せるのが遅れた日数も、応募者から見れば待たされた日数だからです。
最初の連絡を出した日は、担当者が状況の欄を「受付」から次の状況に変えた日で代わりにできます。状況を変えた日が自動で残る道具なら、ここでも入力は増えません。表計算ソフトで管理している場合は、状況を変えるときに日付の列も一緒に埋める決まりにします。
ホテルでこの日数を見るときは、応募が届いた曜日ごとに並べると役に立ちます。支配人の公休の曜日に届いた応募だけが遅い、夜勤明けの翌日に届いた応募だけが遅い、という偏りは、平均の日数を1つ見ただけでは見えません。曜日ごとに並べて初めて、担当の組み方のどこを変えればよいかが分かります。
ホテルで数え方がぶれやすい場面を、先に決めておく
同じ一覧から数えても、数え方の決まりがなければ、数える人によって数が変わります。ホテルで迷いやすい場面を、先に決めておきます。
同じ人が、2つの部門に応募してきた
フロントと朝食会場の両方に応募してきた人を、応募2件と数えるか、1件と数えるか。応募の一覧の行を1つにまとめる運用なら、応募者の数としては1件です。部門ごとの応募の数を見るときだけ、両方の部門に1件ずつ数えます。「応募者の数」と「部門ごとの応募の数」は、合計が一致しないことを、報告を受ける側にも伝えておきます。
電話で問い合わせだけして、応募しなかった
「まだ募集していますか」とだけ電話で聞いてきて、名前も告げずに切った人は、応募の数には入れません。問い合わせの数を別に知りたい場合も、フロントに正の字を書かせるのではなく、応募の一覧とは別に数える必要が本当にあるかを考えます。多くの場合、問い合わせの数が分かっても、次の判断は変わりません。
毎シーズン戻ってくる人
リゾートの期間限定の仕事や、宴会の配膳には、毎年同じ人が戻ってきます。前のシーズンにも働いていた人の応募を新しい応募として数えると、新しい人がどれだけ来ているかが分からなくなります。一覧に「前に勤務あり」の印を付けるか、入り口の列で「再応募」として分けて数えます。
系列のホテルからの異動
同じ運営会社の別のホテルから移ってくる人を、応募に数えるかどうかを決めます。社内の異動として別に扱うなら、応募の数には入れません。どちらにするかは運営会社の中でそろえておかないと、ホテルごとの数を並べたときに比べられなくなります。
派遣の人
派遣の会社から来てもらう配膳や清掃の人は、応募ではありません。人手が足りているかを見るために派遣の人数も知りたい場合は、応募の数とは別に、派遣の契約の側で数えます。
ホテルの数は、前年の同じ月と比べる
応募の数を先月と比べると、ホテルでは季節の波にだまされます。夏休みの前の月は短期の募集で応募が増え、閑散期の月は減ります。先月より増えた、減ったという比べ方では、募集のやり方が良くなったのか、季節で動いただけなのかが分かりません。
ホテルの応募の数は、前年の同じ月と比べるのが基本です。前年の7月と今年の7月を、部門ごと、入り口ごとに並べます。そのために、数え方の決まりは1年間変えずに続けることが大切です。途中で部門の名前や状況の言葉を変えると、前年と比べられなくなります。変える場合は、年度の切り替えに合わせます。
前年の同じ月と比べるときは、募集を出していた部門と期間もそろえます。前年の7月にはフロントの募集を出していなかったのに、今年は出していれば、フロントの応募が増えるのは当然です。一覧の横に、月ごとにどの部門の募集をどの入り口に出していたかを1行ずつ残しておくと、比べるときに迷いません。これは月に1回、募集を出したり止めたりしたときに書くだけなので、応募ごとの入力は増えません。
求人の費用と並べるときは、掲載の期間をそろえる
入り口ごとの数を取る目的の1つは、求人の費用をどこに使うかを決めることです。ただ、ホテルの求人の費用は、入り口ごとに払い方が違うので、数と費用をそのまま並べると判断を誤ります。
求人サイトには、掲載の期間に対して費用を払うもの、応募があったときに費用がかかるもの、採用が決まったときに費用がかかるものがあります。人材紹介会社は、採用が決まったときに費用を払う形が一般的です。ハローワークや学校の求人票は、掲載そのものに費用はかかりませんが、求人票を書き、学校と連絡を取る手間がかかります。
これらを比べるときは、まず掲載の期間をそろえます。4週間掲載した求人サイトと、1年を通じて出しているハローワークの求人を、同じ月の応募の数で比べても意味がありません。一覧の横に残しておく、月ごとの募集の出し先の記録に、掲載を始めた日と終えた日を書いておけば、同じ期間の数で比べられます。
次に、応募の数ではなく採用まで進んだ数で比べます。ホテルでは、応募の数が多い入り口ほど、夜勤に入れない人や、希望の期間が合わない人の割合が高いことがあります。応募1件あたりの費用が安く見えても、採用1人あたりで見ると高くつく入り口があります。
最後に、採用した人が続いているかを添えます。繁忙期の直前に採用した人が、繁忙期が終わる前に辞めてしまえば、その採用の費用は回収できていません。採用した人の初出勤の日と、辞めた場合はその日を記録に残しておけば、入り口ごとに、3か月後にも働いている人の数を並べられます。これも、雇用の手続きの中で残る日付を使えば、数えるための入力にはなりません。
月に数件しか応募が来ないホテルの数え方
客室数の少ないビジネスホテルや、家族で経営している小さなホテルでは、応募が月に数件しか来ません。月ごとに数を並べても、1件増えた、減ったで大きく動いて見え、判断の材料になりにくくなります。
こうしたホテルでは、数を見る単位を3か月にします。3か月分をまとめて、部門ごと、入り口ごとの数を見ます。前年の同じ3か月と比べれば、季節の波も打ち消せます。
応募の数が少ないホテルほど、1件の応募の行方が大切です。数を数えるより、1件ずつ「どの入り口から来て、どこまで進み、なぜ採用にならなかったか」を振り返るほうが、次に変えることが見えやすくなります。状況の欄に加えて、見送りや辞退の理由を一言だけ残しておくと、3か月後に並べたときに、同じ理由が繰り返されていることに気づけます。理由を書く欄は、応募者の人柄の評価ではなく、「夜勤に入れない」「期間が合わない」のように条件の言葉で書くと決めておきます。
本部への報告は、同じ一覧から取り出す
運営会社の本部から、ホテル独自の様式で報告を求められることは避けられません。ここで、様式に合わせて別の集計表を作り、応募を数え直すと、入力はまた増えます。
本部への報告は、ホテルの応募の一覧から取り出す形にします。本部の様式の項目が、部門、入り口、状況のどれかの組み合わせで出せるなら、並べ替えと数え上げで済みます。出せない項目があれば、その項目が本当に必要か、本部に一度確かめます。「雇用の形別」のように、一覧の行に1列足せば取れる項目なら、応募を受けるときに一緒に書く項目として加えます。
複数のホテルを持つ運営会社なら、ホテルごとに別の一覧を作るより、全ホテルの応募を1つの一覧に集め、ホテルの列で分ける形にすると、本部が自分で数を取り出せます。支配人が月末に数え直す作業そのものがなくなります。その場合も、支配人が見られるのは自分のホテルの応募だけにするなど、見られる人の範囲は分けておきます。
月に1回だけ見て、変えることを1つ決める
数を取れるようになったら、見る日を月に1回に決めます。毎日数を眺めても、応募の数は日によって大きく動くので、判断の材料になりません。
月に1回、部門の責任者を集めて、次の順番で見ます。
・部門ごとの応募の数を、前年の同じ月と比べる ・応募の少ない部門について、入り口ごとの数を見る ・応募はあるのに採用が少ない部門について、応募から最初の連絡までの日数を見る
この順番にしているのは、ホテルでは「応募が少ない」と「採用につながらない」が別の問題だからです。応募が少ない部門には出し先を変える手が効き、応募はあるのに採用が少ない部門には受付の流れを変える手が効きます。同じ「人が足りない」という悩みでも、数を分けて見なければ、効かないほうの手を打ってしまいます。
見たあとに決めることは、1つだけにします。清掃の応募が減っているなら、清掃の求人をハローワークにも出す。フロントは応募があるのに採用が少なく、最初の連絡まで平均で4日かかっているなら、支配人の休みの日の担当を決める。一度に2つ3つ変えると、翌月の数が変わったときに、どれが効いたのかが分かりません。
数えた結果は、部門の責任者に同じ形で返す
月に1回見た数は、見た人だけのものにしないで、部門の責任者に返します。ホテルでは、求人を出す部門と、数を見る支配人や本部が分かれていることが多く、数が部門に戻らないと、部門の責任者は自分の部門の応募がどう動いているかを知らないまま、次の募集の求人票を書くことになります。
返すときは、毎月同じ形にします。部門ごとに、今月の応募の数と前年の同じ月の応募の数、入り口ごとの内訳、採用まで進んだ数、の4つを並べた1枚です。形を変えずに毎月渡していれば、部門の責任者は数の見方に慣れ、「今月は学校からの応募がない」「清掃の応募がハローワーク以外から来ていない」と、自分で気づけるようになります。
返した数に対して、部門の責任者に集計の作業を頼まないことも大切です。数を見て気づいたことを朝の打ち合わせで一言話してもらう程度にとどめ、数を作るのは一覧を管理する人の役目にしておきます。部門の責任者に数えるための入力を頼み始めると、この記事で減らしてきた入力が、別の場所で増えてしまいます。
数を取るための入力が増えない受付にする
応募が月に数件で、入り口が公式サイトのフォームと求人サイト1つだけなら、Googleフォームで応募を受け、スプレッドシートに状況の列を足すだけで、ここまでの数は取れます。どこまでそのままでよいかはGoogleフォームとの比較で、公式サイトがWordPressでフォームを置いている場合はContact Form 7との比較で、社内でMicrosoft 365を使っている場合はMicrosoft Formsとの比較で確かめられます。
入り口と部門が増え、担当者が状況の欄を書き換える作業そのものが漏れ始めると、数は再び不正確になります。応募を受けた時点で部門と入り口が残り、担当者が応募を進めるたびに状況が変わる流れは採用の応募受付で紹介しています。応募ごとに状況や担当者を持たせられるか、一覧をどう絞り込めるかはできることに、画面の動きは動くところを見るにあります。費用は料金で、よくある疑問はよくある質問で確かめてください。
まずは、応募フォームの希望する部門の項目が自由に書く欄になっていないか、入り口を応募者に必須で聞いていないかを確かめてください。その2つを直すだけで、数えるための入力を増やさずに、部門と入り口の数が残り始めます。状況の書き換えを人の手で続けるのが負担になってきたら、送信されたあとの道具がそろっているかどうかを、受付の道具を選ぶ基準にしてください。
Q1. ホテルの応募は、何を数えればよいですか?
まずは、部門ごとの応募の数、入り口ごとの応募の数と採用まで進んだ数、応募が届いてから最初の連絡までの日数の3つに絞るのがおすすめです。どの部門の募集を強めるか、求人の費用をどこに使うか、受付の流れのどこが遅いかを決める材料になります。本部から求められる他の数は、この3つの元の記録から取り出せるかを先に考えます。
Q2. 応募フォームに「何を見て応募しましたか」を必須で入れるべきですか?
必須にするのはおすすめしません。応募者は複数のサイトを見てから応募していることが多く、答えが正確になりにくいうえ、必須の質問が増えるぶん応募をやめる人が出ます。入り口は、フォームのURLを入り口ごとに分けるなど、応募が届いた経路から取るほうが正確で、応募者の入力も増えません。
Q3. フロントと朝食会場の両方に応募した人は、何件と数えますか?
応募者の数としては1件、部門ごとの応募の数を見るときは両方の部門に1件ずつ数える、と決めておくのが扱いやすい形です。この場合、部門ごとの数を合計しても応募者の数とは一致しません。報告を受ける本部やオーナーの会社にも、その決まりを伝えておきます。
Q4. 応募の数は、先月と比べればよいですか?
ホテルは季節によって応募の数が大きく動くので、先月との比較では、募集のやり方の良し悪しと季節の波が区別できません。前年の同じ月と、部門ごと、入り口ごとに比べるのが基本です。そのために、部門の名前や状況の言葉などの数え方の決まりは、1年間変えずに続けてください。
