ホテルの不採用の連絡は、採用の連絡に比べて後回しにされやすい連絡です。面接をした部門の責任者は「結果は支配人から伝わる」と思い、支配人は「本部の返事を待っている」と思い、そのあいだに応募者は2週間待っています。連絡をしないまま時間がたつと、応募者の手元には「断りの連絡すら来なかったホテル」という記憶だけが残ります。その人は、近くに住む人であり、いつか宿泊客になるかもしれない人です。この記事では、ホテルで不採用の連絡が止まる場所を特定し、期限を決めて必ず返す形に組み直す手順を整理します。読み終えたときに、自分のホテルで連絡の期限を何日にするか、誰がその期限を守るのかを決められる状態を目指します。
ホテルで不採用の連絡が止まる4つの場所
不採用の連絡が遅れる、あるいは出ないまま終わるのは、担当者が冷たいからではありません。ホテルの採用の進め方には、結果が宙に浮きやすい場所がいくつもあります。
面接をした人と、採否を決める人が違う
ホテルでは、面接をするのは部門の責任者で、採否を決めるのは支配人、という分担がよくあります。運営会社が複数のホテルを持っている場合は、正社員の採否を本部の人事が決めることもあります。面接をした人は「自分の評価は伝えた」で仕事が終わったつもりになり、決める人は「面接の記録がそろったら決める」と待っています。その間に、結果を伝える役目が誰のものでもなくなります。
「別の部門なら」で保留が続く
フロントの応募者として面接をしたが、夜勤に入れる回数が足りない。ただ、朝食会場なら人が足りていない。こうした場面で、ホテルは「レストランの責任者にも会ってもらってから決める」と保留にします。部門の数が多いホテルほど、この打診は自然に起きます。問題は、打診の返事を待つ期限が決まっていないことです。レストランの責任者が宴会の準備で忙しいと、保留は1週間、2週間と延びていきます。
リゾートの寮の空きを待つ
期間限定の仕事を募集するリゾートのホテルでは、採否そのものより寮の部屋の空きで結論が決まることがあります。「空きが出たら採用したい」という応募者を抱えたまま、シーズンが始まってしまうことも珍しくありません。応募者の側は、その間に他のリゾートの話を断っているかもしれません。
繁忙期に入り、結果を伝える時間が消える
大型連休や夏休みの前に面接を集中させると、採否が決まった頃にはホテルが繁忙期に入っています。採用する人への連絡は研修の日程があるので急いで出しますが、不採用の連絡は「落ち着いてから」に回されます。落ち着く頃には、応募者は結果を待つのをやめています。
4つに共通しているのは、「いつまでに伝えるか」が決まっていないことです。期限がなければ、忙しいホテルでは不採用の連絡は必ず後ろに回ります。
連絡をしない運用が、ホテルで特に損になる理由
求人票に「採用の方にのみご連絡します」と書き、不採用の人には連絡しない運用を取る会社もあります。応募が非常に多い職種なら、手間を減らす方法として選ばれることがあります。ただ、ホテルでこの運用を取ると、次のような形で返ってきます。
1つめは、応募者とホテルの関係が採用で終わらないことです。駅前のビジネスホテルでも、観光地のホテルでも、応募者の多くは近くに住んでいます。家族の法事で親戚が泊まる、友人が遠方から訪ねてくる、職場の出張の宿を手配する。そのときに、連絡をくれなかったホテルを候補から外す人は少なくありません。飲食店や物流の現場と比べても、ホテルは応募者がそのまま客になる業種です。
2つめは、同じ人が次のシーズンにまた応募してくることです。宴会の配膳や、繁忙期だけの客室清掃、リゾートの期間限定の仕事は、毎年同じ時期に募集が出ます。今回は時期が合わなかった人でも、来年の同じ時期には条件が合うかもしれません。連絡をもらえなかった人は、来年の募集を見ても応募しません。
3つめは、応募者から問い合わせの電話がフロントに入ることです。結果が来ない応募者は、ホテルの代表番号に電話をかけます。電話を受けるのはフロントの従業員で、その人は結果を知りません。「担当の者から改めてご連絡します」と答えて伝言を残し、その伝言がまた支配人の机の上で待つことになります。連絡をしないことで減らしたはずの手間が、フロントの電話対応として戻ってきます。
期限は「面接の日」から数える
期限を決めるときに最初に決めるのは、何日目から数えるかです。ホテルの採用では、書類で見送る場合と、面接をしてから見送る場合があります。それぞれの起点を分けておきます。
・書類や応募フォームの内容で見送るときは、応募が届いた日から数える ・面接をしたあとで見送るときは、面接の日から数える ・別の部門に打診しているときも、起点は最初の面接の日のまま動かさない
3つめが大事です。別の部門に回すたびに起点を置き直すと、期限はいつまでも来ません。最初の面接の日から数えて期限を1つ決め、その日までに打診の結果が出なければ、打診はそこで終えて結論を出します。
期限の長さは、ホテルの決裁の流れから逆算します。支配人がひとりで採否を決めるビジネスホテルなら、面接の日から5日以内という短い期限でも守れます。本部の決裁を待つ正社員の採用なら、本部が返事を出すまでの日数を先に本部と決めておき、その日数に連絡を出すまでの2日を足します。本部の返事の期限がないまま、現場だけで期限を決めても守れません。
決めた期限は、支配人の休みの日や繁忙期にも守れる長さにします。「通常は3日、繁忙期は7日」のように期間で分けても構いません。守れない短い期限より、確実に守れる長めの期限のほうが、応募者にとっても信頼できる約束になります。
期限を、面接の最後に応募者へ伝える
期限を決めたら、面接の終わりに応募者へそのまま伝えます。
「結果は、採用の場合もそうでない場合も、○月○日までにメールでお知らせします」
この一言には2つの役目があります。1つは、応募者が結果を待つ期間を知ることで、その間に他の選考をどう進めるかを自分で決められることです。もう1つは、ホテルの側にとって、口にした日付が守らなければならない約束になることです。社内で決めただけの期限は、忙しい週に簡単に破られます。応募者に伝えた期限は、破ると問い合わせの電話として返ってくるので、守られやすくなります。
「採用の場合もそうでない場合も」と添えるのは、不採用でも連絡が来ると応募者に分かってもらうためです。これがないと、応募者は期限の日を過ぎても「連絡が来ないのは不採用という意味だろうか」と迷い続けます。
書類の段階で見送る場合には面接の場がないので、応募を受け付けたときの自動返信や最初の連絡に、同じ一文を入れておきます。「書類の結果は、応募から○日以内にお知らせします」と書いておけば、書類で見送る人にも期限が伝わります。
保留にするときは、保留の期限も伝える
先に挙げた「別の部門なら」「寮の空き待ち」のように、すぐに結論が出せない応募者もいます。この場合は、保留にしていることと、保留を終える日を応募者に伝えます。
たとえばフロントで応募した人に朝食会場を打診するなら、面接の結果の連絡として「フロントでの採用は見送らせてください。朝食会場の担当としてご検討いただけるなら、○月○日までにもう一度お話の場を設けたいと考えています」と伝えます。応募者は、朝食会場の仕事に興味がなければその場で断れます。興味があれば、期限の日までに話が進むと分かります。応募した部門で見送る結論は先に伝え、別の部門の話は新しい提案として分けて出すのがポイントです。
寮の空きを待つ場合は、「○月○日の時点で寮に空きが出なければ、今シーズンは見送らせてください」と、区切りの日を最初から伝えておきます。応募者は、その日までに他のリゾートと比べて決められます。区切りの日が来たら、空きが出ていなくても、その日のうちに連絡を出します。
保留の期限は、最初の期限を延ばすものではありません。保留の期限も、最初の面接の日から数えて何日目かを決めておき、それを超える保留は作らないようにします。
面接をしなくても分かる見送りは、応募の直後に返す
ホテルの不採用のうち、面接をするまでもなく結論が出ているものがあります。そうした応募を面接の予定と同じ列に並べておくと、結論は出ているのに連絡だけが遅れる、という一番もったいない遅れが生まれます。
ホテルでよくあるのは、次のような応募です。
・夜勤を含むフロントの募集に、夜勤には一切入れないと書いてある ・夏のシーズンだけの募集に、秋から働きたいと書いてある ・寮を用意できない募集に、寮に入ることを前提に遠方から応募している ・調理の経験者を募集している枠に、未経験で応募している
こうした応募は、募集の条件と応募の内容を突き合わせれば判断できます。判断の基準を部門の責任者と先に決めておけば、応募を最初に確認した人が、面接の日程を組む前に結論を出せます。見送る場合は、応募が届いてから数日のうちに連絡を出します。応募者はまだ他の求人を探している最中なので、早い連絡ほど助かります。
ただし、書かれた条件だけで機械的に見送る前に、別の部門で合う仕事がないかを一度だけ見ます。夜勤に入れないフロントの応募者は、日中の客室清掃や朝食会場なら条件が合うかもしれません。合う仕事があれば、見送りの連絡の代わりに「フロントの募集は夜勤を含むため見送らせてください。日中の朝食会場の担当としてご検討いただけますか」と打診します。ここでも、応募した仕事での結論を先に書きます。
書類の段階での見送りは、応募者の人柄を見ずに決めることになるので、基準は勤務の時間帯、期間、場所、必要な資格や経験のように、仕事の条件に直接結びつくものだけにします。写真の印象や年齢から受ける印象で書類を分けることは、ここでは避けてください。
期限を守らせる仕組みは、担当の名前と日付の列
期限を決めても、守る人が決まっていなければ守られません。ホテルで不採用の連絡を確実に出すには、応募ごとに次の3つを記録しておきます。
・結果を伝える期限の日 ・結果を伝える担当者の名前 ・結果を伝えた日
担当者は、採否を決める人ではなく、連絡を出す人として決めます。支配人が採否を決めるホテルでも、連絡は副支配人やフロントのリーダーが出す形で構いません。採否が決まった時点で担当者が連絡の文面を送り、結果を伝えた日を書き込みます。
毎朝の打ち合わせや引き継ぎのときに、「期限の日が今日か明日で、結果を伝えた日が空いている応募」を一覧から拾います。ホテルは朝礼や部門間の打ち合わせが毎日ある職場なので、そこに確認を1つ足すだけで済みます。期限の日が来ても採否が決まっていない応募は、その場で決める人の名前を挙げて、その日のうちに決めてもらいます。
採否を決める人が本部にいる場合は、本部にも同じ一覧を見てもらうか、期限の2日前に現場から本部へ催促を出す決まりにしておきます。本部が返事をしないことで現場の約束が破られる、という形を残さないためです。
伝える手段は、面接で伝えた手段に合わせる
不採用の連絡を電話で出すか、メールで出すかは、面接の最後に伝えた手段に合わせます。「メールでお知らせします」と伝えたのに電話をかけると、応募者は採用の連絡かと思って出て、不採用を聞くことになります。逆に電話を待っている人にメールだけを送ると、気づかれないことがあります。
ホテルでは、メールで伝える形のほうが続けやすい場面が多くあります。連絡を出す人がシフトに入っているため、応募者が電話に出られる時間とこちらが電話をかけられる時間が合いにくいからです。夜勤の従業員が連絡の担当を兼ねている場合も、メールなら応募者の昼間の時間に届くよう送れます。メールは送った日と文面が残るので、あとから「連絡が来ていない」と問い合わせがあったときにも確かめられます。
求人サイト経由で応募した人には、求人サイトのメッセージで返すのか、ホテルのアドレスからメールを送るのかを、最初の連絡と同じ経路にそろえます。途中で経路が変わると、不採用の連絡だけが別の受信箱に届き、読まれないまま終わります。
電話を選ぶのは、面接をした人と長く話した経験者の応募や、従業員の紹介で来た応募など、メールだけで済ませると関係が冷えると判断したときです。その場合も、電話のあとで短いメールを送り、伝えた内容を残しておきます。
不採用の連絡の文面で、ホテルが書くことと書かないこと
不採用の連絡に書くことは多くありません。長く書くほど、応募者は行間に理由を探します。
書くことは、応募へのお礼、応募した部門の名前、今回は採用を見送るという結論、そして応募書類の扱いです。書類の扱いは、郵送で履歴書を受け取っている場合に特に大事です。返却するのか、ホテルで破棄するのかを一文で書いておくと、応募者は自分の書類がどうなったかを気にせずに済みます。
次のシーズンにも声をかけたい人には、そのことを書き添えます。「宴会の配膳は、毎年秋から冬にかけて改めて募集を行います。そのときにご都合が合えば、改めてご応募いただけますとうれしく思います」のように、いつ、どの仕事で募集があるかを具体的に書きます。「またの機会に」とだけ書くと、社交辞令として読まれます。次の募集で本当に連絡を取るつもりがあるなら、そのための連絡先を残してよいか本人の了承を得る一文も入れておきます。
書かないのは、採否の細かい理由です。とりわけ、応募者の適性や能力と関係のない事柄を理由として伝えるのは避けます。厚生労働省は、公正な採用選考の考え方を次のように示しています。
公正な採用選考を行うことは、家族や生活環境に関することなどといった、応募者の適性・能力とは関係のない事項で採否を決定しないということです。 出典: mhlw.go.jp
ホテルの面接では、「家が遠いので早番に間に合わないのでは」「小さい子どもがいるので夜勤は難しいのでは」と、面接官が応募者の暮らしを想像して判断に混ぜてしまうことが起きがちです。不採用の連絡を書く段階で理由を言葉にしてみると、そうした事柄が混ざっていたことに気づくことがあります。連絡には理由を書かないとしても、社内の記録に残す理由は、応募した部門の仕事ができるかどうかに関わる事柄だけにそろえておきます。具体的な扱いに迷うときは、所轄の労働局やハローワークに確かめてください。
部門ごとに、見送りの文面を用意しておく
期限を守るうえで一番効くのは、連絡の担当者が文面を考えずに送れる状態にしておくことです。ホテルでは部門によって見送りの事情が違うので、1つの文面で済ませるより、部門ごとに2つか3つの型を持っておくほうが、応募者に伝わる連絡になります。
フロントの見送りは、勤務の時間帯が合わなかった場合が中心です。「今回はシフトの組み合わせが合わず、採用を見送らせてください」のように、勤務の条件の話として書くと、応募者は自分が否定されたと受け取りにくくなります。語学を求める枠で見送った場合も、個人の能力の評価として細かく書くのではなく、「今回の枠では、日々の接客で英語を使う場面が多く」と、仕事の側の事情として一文にとどめます。
客室清掃の見送りは、希望の曜日や時間数が合わなかった場合が多くなります。清掃は稼働率によって必要な人数が週ごとに変わるので、「週末に入れる方を優先して採用しました」と書けば、応募者も納得しやすくなります。清掃を外部の会社に任せているホテルでは、応募を清掃会社に回すのか、ホテルとして見送るのかを先に決めておかないと、どちらからも連絡が出ないまま終わります。
調理の見送りは、経験や持ち場の話になります。和食の経験者を探していて洋食の経験者が来た、朝食の仕込みの時間に入れる人を探していた、といった事情です。調理の世界は狭く、同じ地域のホテルや飲食店の間で人が行き来します。見送った人とは、別の職場で取引先や同業者として会うこともあるので、文面は丁寧すぎるくらいでちょうどよい部門です。
宴会や婚礼の配膳の見送りは、その時期の宴会の件数で決まることがほとんどです。宴会の予約が少ない年は採用の枠が減ります。人物ではなく件数の事情であることを伝え、次に宴会の多い時期がいつかを添えておくと、次の募集で戻ってきてくれる人が出てきます。
型を作ったら、連絡の担当者が見られる場所に置き、部門の責任者にも中身を見てもらいます。部門の責任者が「この書き方なら自分の部門の見送りとして出してよい」と了承していれば、担当者は責任者の返事を待たずに送れます。
ホテルの応募者には、他の業種ではあまり見られない立場の人が混ざります。文面の中身は同じでも、伝える経路や一言を変えたほうがよい場面があります。
宿泊客として利用したことがある人
「泊まったときの対応がよかったので働きたい」と応募してくる人がいます。見送る場合も、応募のきっかけになった宿泊へのお礼を一言添えると、次にまた泊まってくれる関係が残ります。一方で、宿泊の履歴を採否の判断に使ったような書き方は避けます。応募と宿泊は別のものとして扱います。
従業員の紹介で来た人
紹介した従業員は、結果を気にしています。結果は必ず応募者本人に先に伝え、紹介した従業員には「本人に連絡した」ことだけを伝えます。採否の中身や理由を紹介者経由で伝えると、職場の中で話が広がり、応募者も紹介者も気まずくなります。
系列の別のホテルなら合う人
同じ運営会社の別のホテルで同じ職種を募集していることがあります。その場合でも、本人の了承なく応募の情報を別のホテルへ回すことはしません。不採用の連絡の中で「系列の○○ホテルでも同じ仕事を募集しています。ご興味があれば、そちらへのご紹介を希望されるかお知らせください」と尋ね、希望があった人だけを引き継ぎます。
地元の学校から来た学生
観光やホテルの専門学校、地元の高校から応募してくる学生は、学校の先生と結果を共有していることがあります。学校を通して応募を受けた場合は、学校との間で決めた連絡の手順を先に確かめ、本人への連絡と学校への連絡の順番を守ります。
連絡のあとの問い合わせを、フロントで受け止める
不採用の連絡を出したあと、応募者から電話がかかってくることがあります。「理由を教えてほしい」「別の曜日なら働けるので考え直してほしい」「提出した履歴書を返してほしい」といった内容です。ホテルの代表番号にかかってくる以上、最初に受けるのはフロントの従業員です。
フロントの従業員が結果の中身を知らないまま答えようとすると、「たぶん夜勤のことだと思います」のような推測を口にしてしまいます。それが応募者にとっては理由の説明として残ります。フロントで受けたときの答え方は、1つに決めておきます。「採用の担当者から改めてご連絡します。ご連絡のつきやすい時間帯を教えてください」と伝え、応募者の名前と用件、受けた時刻を、応募の一覧のその人の行に書き込む。フロントの仕事はそこまでです。
折り返しの電話を誰がいつまでに出すかも、不採用の連絡と同じように期限を決めます。問い合わせへの折り返しが何日も来ないと、最初の連絡を丁寧に出していても、応募者の印象は最後の対応で決まってしまいます。
「考え直してほしい」という申し出には、条件が本当に変わったのかを確かめます。最初の応募では夜勤に入れないと書いていた人が、夜勤にも入れると言ってきた場合は、新しい条件での応募として受け直すかを部門の責任者と決めます。受け直さない場合は、その結論も期限を決めて返します。
仕組みを作っても、繁忙期の最中に期限を過ぎてしまうことはあります。そのときは、気づいた日のうちに連絡を出します。遅れたことを詫びる一文を最初に置き、結論は同じ短さで伝えます。遅れた理由を長々と説明する必要はありません。
期限を過ぎた応募が出たら、どこで止まったのかを一覧に書き残しておきます。「本部の返事待ち」「別部門の打診待ち」「担当者の休み」のように分けておくと、月に1回見返したときに、同じ場所で何度も止まっていることが分かります。本部で止まっているなら本部との期限の決め方を、担当者の休みで止まっているなら代わりの人の決め方を直します。
伝えた日を並べると、次に直す場所が決まる
不採用の連絡の期限を守れているかは、応募ごとに「期限の日」と「結果を伝えた日」を並べるだけで分かります。1か月分を見て、期限を過ぎた応募がどの部門に多いか、面接から連絡までに何日かかったかを数えると、直すべき場所が1つに絞れます。
応募が月に数件で、支配人がひとりで面接から連絡まで出しているなら、フォームの通知メールに返信する運用でも十分に回ります。WordPressのサイトにフォームを置いて受け付けている場合に、どこまでそのままでよいかはContact Form 7との比較で整理しています。Googleフォームで受けてスプレッドシートに結果の日付を書き込んでいる場合の違いはGoogleフォームとの比較で、社内でMicrosoft 365を使っているホテルならMicrosoft Formsとの比較で確かめられます。
部門の責任者、支配人、本部と、結果に関わる人が増えてくると、表に日付を書き込む作業そのものが漏れ始めます。応募ごとに担当者と状況を持たせ、見送りの連絡まで同じ画面で出していく流れは採用の応募受付で紹介しています。見送りの文面を保存しておけるか、送った記録が応募者ごとに残るかといった範囲はできることに、実際の画面は動くところを見るにあります。人数による費用は料金で、記録の扱いの疑問はよくある質問で確かめてください。
不採用の連絡は、応募者がホテルから受け取る最後の連絡です。期限を1つ決めて面接の場で口にし、その日までに担当者が連絡を出す。この3つがそろえば、忙しい週でも連絡は止まりません。そのうえで、担当者と期限を人の記憶で追いきれなくなったら、送信されたあとの道具がそろっているかどうかを、受付の道具を見直すときの基準にしてください。
Q1. ホテルのアルバイトの応募で、不採用の人にも連絡は必要ですか?
連絡をしない運用を取る会社もありますが、ホテルでは応募者が近くに住む将来の宿泊客であることが多く、次のシーズンに再び応募してくる人もいます。連絡が来ない応募者はフロントに問い合わせの電話をかけてくるため、手間も減りません。短い文面で構わないので、期限を決めて全員に返す形をおすすめします。
Q2. 不採用の連絡は、面接から何日以内に出せばよいですか?
決まった日数はありません。支配人がひとりで採否を決めるホテルなら数日以内、本部の決裁を待つなら本部の回答期限に2日ほど足した日数が目安です。大切なのは、繁忙期や休みの日にも守れる日数を決め、面接の最後に応募者へその日付を伝えることです。
Q3. 不採用の理由を聞かれたら、答えるべきですか?
理由を詳しく伝える決まりはなく、多くのホテルは「総合的に判断した」と伝えるにとどめています。答える場合は、応募した部門の仕事ができるかどうかに関わる事柄に限り、家族や生活環境など適性と関係のない事柄を理由にしないようにします。扱いに迷うときは、所轄の労働局やハローワークに確かめてください。
Q4. フロントで不採用にした人に、別の部門を勧めてもよいですか?
勧めて構いませんが、応募した部門で見送る結論を先に伝え、別の部門の話は新しい提案として分けて伝えます。そのうえで、いつまでに話を進めるかの期限を添えます。系列の別のホテルを紹介する場合は、本人の了承を得てから応募の情報を引き継いでください。
