スプレッドシートからアンケートを作ると、回答の置き場所が最初から決まった状態で始められます。フォームの画面から作って後で受け先を繋ぐ道に比べると、繋ぎ忘れの事故が起きません。この記事では、スプレッドシートからアンケートを作る手順を押さえたうえで、設問の形式ごとに回答がどう列に入るのか、集計用のシートをどう分けるのか、権限でどこに落とし穴があるのかを整理し、回答が増えて表が回らなくなる地点までを順に見ていきます。
スプレッドシートから作ると、受け先が最初に決まる
アンケートを作る道は3つあります。フォームの画面から作る道、保存先の画面から作る道、そしてスプレッドシートから作る道です。できあがるアンケートは同じものですが、回答の置き場所の扱いだけが違います。
スプレッドシートから作る道の利点は、回答の受け先が作った瞬間に決まることです。公式の手引きによると、スプレッドシートからフォームを作成すると回答は新しいシートに保存されます。後から受け先を繋ぐ操作が要らないため、繋ぎ忘れて回答がフォームの中だけにたまる事故が起きません。
もう1つの利点は、名簿や一覧を同じファイルの中に置けることです。案内を出した相手の一覧が同じファイルにあれば、締め切り前に返事が来ていない人を出す作業が1つのファイルの中で終わります。別のファイルに分かれていると、2つを行き来することになります。
3つ目の利点は、集計の仕掛けを先に作っておけることです。回答が入るシートが決まっているので、集計用のシートをあらかじめ用意し、そこから回答のシートを参照する形を組めます。募集を始めてから集計の準備をすると、締め切り後に慌てます。
一方、この道が向かない場面もあります。1つは、同じアンケートを何度も使い回す場合です。回ごとにファイルを分けたいとき、スプレッドシート側から作ると1つのファイルにシートが増えていきます。もう1つは、受け先をまだ決めていない場合です。とりあえず設問だけ作って社内で確認を取りたい段階なら、フォームの画面から作って後で受け先を決める形でも差し支えありません。
実務の解説でも、この2つを1つの流れとして扱う形が紹介されています。
今回は、Googleフォームでアンケートの作り方について順を追ってご紹介します。具体的には、Googleフォームを使ったアンケートフォームの作り方と、Googleスプレッドシートでの集計の作り方までをご紹介します。 出典: ec-create.jp
作る工程と集計する工程は、別々に考えると手戻りが出ます。集計の形を先に決めてから設問を書くのが、やり直しの少ない順番です。
スプレッドシートからアンケートを作る手順
公式の手引きに沿った手順は3つの操作で終わります。
1つ目は、スプレッドシートを開くことです。パソコンでsheets.google.comにアクセスし、使うスプレッドシートを開きます。新しいファイルでも、すでに名簿が入っているファイルでも構いません。
2つ目は、ツールから新しいフォームを作成を選ぶことです。
3つ目は、開いたフォームに設問を並べることです。この操作でスプレッドシートに新しいシートが追加され、フォームが開きます。追加されたシートが回答の受け先になります。
ここで1つ確かめておくことがあります。追加されたシートの名前です。既定の名前のままだと、ファイルの中にシートが増えたときにどれがどのアンケートの回答なのか分からなくなります。作った直後に、アンケートの内容が分かる名前に変えておきます。
設問を並べる前に、もう1つ決めておく項目があります。アンケートの題目です。無題のまま作り進めると、配るリンクにも題目が出ません。回答者は何のアンケートなのか分からない画面を開くことになり、そこで離れます。作り始める最初に、題目と1行か2行の説明を書きます。
設問を並べ終えたら、自分で1件送ってみます。送った1件が追加されたシートに入ることを確かめてから、案内を配ります。この確認を飛ばすと、リンクを配った後に受け先が違っていたことに気づきます。試しに送った1件は、集計を始める前に消しておきます。消すときは、回答のシートの行ではなく、フォームの側の回答から消します。
既存のスプレッドシートを受け先にする道
すでに募集を始めてしまったアンケートでも、後から受け先を変えられます。公式の手引きでは、回答から概要に進み、右上のその他のアイコンから回答の送信先を選択を選ぶ手順が説明されています。
選べるのは2つです。新しいスプレッドシートを作成すると、独立したファイルが1つできます。既存のスプレッドシートを選択すると、いま持っているファイルの中に回答が入ります。名簿や過去の記録が入ったファイルに集めたいときは、後者を選びます。
回答をスプレッドシートに保存すると、データが自動で表の形に整えられ、書式と構造が設定されます。列の見出しが設定され、そのまま集計に使える形で入ります。
受け先を後から変える場合、変える前に届いた回答の扱いを確かめます。切り替えた時点で、それまでの回答が新しい受け先にも書き込まれるのかどうかは、切り替えたその場で目で確かめるのが確実です。届いている件数と、シートに並んでいる行数を数えて突き合わせます。
受け先との繋がりを切ることもできます。スプレッドシートへの回答の収集を止めたいときは、回答から概要に進み、右上のその他のアイコンからフォームのリンクを解除を選びます。新しい回答はスプレッドシートに送られなくなりますが、それまでのデータはそのまま残ります。後から回答の送信先を選択で繋ぎ直せます。
締め切ったアンケートの受け先を解除しておくと、後から誤って回答が入る心配が無くなります。年に1度の募集のように間隔が長いものでは、解除しておくほうが安全です。
設問の形式ごとに、列の入り方が変わる
回答のシートを扱いやすくするには、設問の形式によって列への入り方が変わることを知っておく必要があります。ここを知らずに設問を作ると、集計の段で手が止まります。
記述式の設問は、書かれた文章がそのまま1つのマスに入ります。長い文章だと1つのマスに数百字が入るため、表の見た目が崩れます。集計には使えないので、読むための列として扱います。
選択式のうち、1つだけ選ぶ形式は、選んだ選択肢の名前が1つのマスに入ります。この形式は集計に強く、並べ替えも絞り込みもそのまま使えます。割合を出したい設問は必ずこの形式にします。
複数を選べる形式は、選ばれた選択肢が1つのマスの中に並んで入ります。1つのマスに複数の値が入るため、そのままでは数えられません。選択肢ごとの件数を出すには、そのマスの中に特定の言葉が含まれているかを調べる形で数えます。この手間を避けたいなら、選択肢ごとに「はい」か「いいえ」を聞く形式に分ける手もあります。設問の数は増えますが、集計は簡単になります。
段階を選ぶ形式は、数字が入ります。平均を出したり、段階ごとの件数を数えたりできます。段階に言葉を付けていても、シートに入るのは数字です。報告に載せるときは、数字と言葉の対応を別に書いておきます。
日付や時刻を選ぶ形式は、日付や時刻として入ります。ここで注意が要るのは、地域の設定によって表示の形が変わる点です。集計の式が日付を読めない場合は、表示の形ではなく中身の形を確かめます。
このほかに、回答が届いた時刻の列が自動で入ります。締め切りの管理に使う列なので、消さずに残します。
集計はスプレッドシートの機能でそのまま組める
回答がシートに入っていれば、集計はスプレッドシートの機能でそのまま組めます。使う機能は3つに整理できます。
1つ目は関数です。件数を数える、条件に合うものだけ数える、平均を出す。ここは定型の作業なので、一度書けば次の回にも使い回せます。
2つ目は絞り込みです。特定の選択肢を選んだ人だけを見たいときに使います。絞り込みの設定は共有している相手にも見えるため、自分だけの絞り込みにしたい場合は自分用の表示として作ります。他の人が見ている表示を勝手に変えると、相手が見ていた画面が変わります。
3つ目は集計表です。2つの設問を掛け合わせて見るときに使います。所属ごとの満足度、年代ごとの選択の傾向など、掛け合わせで見たい組み合わせが決まっているなら、この機能で組みます。
この3つを組み合わせられることが、スプレッドシートに回答を集める一番の意味です。
Googleフォームのアンケート集計結果は、Googleスプレッドシートにエクスポートできます。Googleスプレッドシートには関数やフィルタ、ピボットテーブルなどの機能が搭載されているため、より詳細な分析が可能です。また、Googleアカウントを用いたユーザーの招待や権限設定を行えるので、共同編集や情報共有にも向いています。 出典: dsk-cloud.com
手元に落として作業したい場合は、回答の画面のその他のアイコンから回答をダウンロードの操作でCSVの形式にできます。報告用に固定したいときは、この形で落としてから作業すると、集計中に数字が動きません。
集計用のシートは、回答のシートと分ける
ここが一番よくある失敗です。回答が入るシートの中に、集計の式や色分けやメモを書き込んでしまう形です。
回答が届くと、シートには行が追加されます。その動きの中で、書き込んだ式や書式が意図した位置からずれることがあります。新しい回答が入るたびに直すことになり、集計そのものより直す作業が長くなります。
対策は単純で、回答のシートには一切手を入れないことです。集計は別のシートを作り、そこから回答のシートを参照します。参照する形にしておけば、回答が増えても参照の側で追いかけられます。
シートの分け方は3つが目安です。1枚目は回答のシートで、触りません。2枚目は集計のシートで、件数や割合を出します。3枚目は報告のシートで、報告に載せる形に整えます。役割を分けておくと、他の人が見たときにどこを触ってよいのか分かります。
名簿を同じファイルに置くなら、4枚目として分けます。名簿のシートと回答のシートを突き合わせる式は、集計のシートに書きます。名簿のシートに書くと、名簿を更新したときに式が崩れます。
シートの名前も決めておきます。「回答(触らない)」のように、触ってよいかどうかを名前に入れておく形が効きます。複数人で使うファイルでは、名前で伝えるのが一番確実です。
権限と共有の落とし穴
スプレッドシートに回答を集めると、権限の管理が2つに分かれます。ここを見落とすと、意図しない相手に回答が見えます。
公式の手引きに明記されている点が1つあります。新しい回答用のスプレッドシートを作成すると、フォームの共同編集者は自動でそのスプレッドシートにアクセスできるようになります。そのあとフォームの権限を変えても、自動では同じようになりません。権限を変えたり外したりするときは、フォームとリンクされたシートの両方で別々に更新する必要があります。
これが問題になるのは、担当が交代したときです。フォームの共同編集者から外したつもりの人が、スプレッドシートの側には残っていて、回答を見続けられる状態になります。人が抜けるときは、必ず2つの画面で確かめます。
削除の扱いにも注意が要ります。回答をスプレッドシートに保存すると、保存先に別のファイルができます。スプレッドシートを削除してもフォームは消えず、フォームを削除してもスプレッドシートは消えません。ただし、フォームから回答を削除した場合は元に戻せません。
回答を消す操作は2つあります。すべての回答を削除する操作と、1件ずつ削除する操作です。どちらも元に戻せないため、消す前にスプレッドシートの側に控えを残してから実行します。複数人で扱っているファイルでは、消す前に一声かける決まりを作っておくと事故が減ります。
社外の相手とファイルを共有する場合は、共有する範囲を回答のシートだけに絞れません。ファイル全体が見えるため、同じファイルに名簿や別のアンケートの回答が入っていると、それも見えます。社外に見せる必要があるなら、必要な列だけを写した別のファイルを作って渡します。
締め切りと通知の設定
集計を始めた後に1件届くと、数え直しになります。締め切りは設定で止めます。
公式の手引きでは、公開済みのフォームの右上の公開のアイコンから、回答を受付中をオフにする手順が説明されています。自動で止めたい場合は、終了日または回答数の上限を設定を選びます。日付で止めるなら特定の日付から日時を選択し、件数で止めるなら回答数で終了を選んで上限を入れます。すでに回答がある場合、入力する数値はそれまでに受け取った件数より大きくする必要があります。
件数で止める設定には、公式に明記された注意点があります。複数の人が同時に回答した場合、回答数の上限に関係なく回答が受け付けられます。定員がぎりぎりの募集では、上限を少し低めに設定して残りを手で管理する形にします。
締め切ったあとに開いた人に出るメッセージも編集できます。締め切ったこと、次の機会の案内、問い合わせ先を書いておくと、そのぶんの連絡が減ります。設定を後から直したいときは回答の受付の欄の管理から入り、期限を消したいときは期限を削除を選びます。
新しい回答に気づく仕組みも用意されています。回答の画面のその他のアイコンから、新しい回答についてのメール通知を受け取るを選びます。ただし通知だけに頼ると、忙しい日に埋もれます。1日1回、決めた時刻にシートを見る運用を別に置いておくほうが確実です。
なお、公開されていないフォームでは回答を受け付けられません。作っただけで案内を出すと、1件も届かない状態になります。案内を出す前に自分でリンクを開いて1件送るのが、一番早い確認です。
メールアドレスを集めるかどうかを決める
回答者を後から特定する必要があるなら、メールアドレスを集めます。公式の手引きでは、設定から回答の欄に進み、メールアドレスを収集するの項目で選ぶ形が説明されています。
確認済みを選ぶと、回答者のアカウントのメールアドレスが記録されます。回答者は、回答と一緒にそのアドレスが収集されることを確認する必要があり、フォームの各ページに確認のメッセージが表示されます。入力の間違いが起きない代わりに、アカウントで入っていない人は答えられません。
手で書いてもらう形にすると、誰でも答えられます。代わりに打ち間違いが混ざります。打ち間違いは照合のときに合わなくなり、その1件を手で直す作業が発生します。
社外の相手が混ざる募集では、手で書いてもらう形になります。回答者にアカウントの登録や入り直しを求めると、そこで答えるのをやめる人が出ます。応募や申し込みの受付では、この脱落がそのまま件数の差になります。
アドレスを集めるなら、何に使うのかを設問の説明に書きます。受付の連絡だけに使うのか、後の案内にも使うのかを分けて書きます。この扱いは法律の解釈が関わる部分があるため、判断に迷う場合は所管の窓口や専門家に確かめてください。
社内向けと社外向けで道具を分ける判断については、Googleフォームとの比較に、受け付けたあとの処理まで含めた違いを整理しています。自分のサイトに埋め込む形を検討しているならContact Form 7との比較が近い話になります。
設問を書く前に決めておく5つのこと
設問を思いついた順に並べると、集計の段で使えない項目が残ります。書き始める前に5つを決めておくと、手戻りが出ません。
1つ目は、集めた結果を誰が見て何を決めるのかです。見る相手と決める内容が定まると、要る設問と要らない設問が自然に分かれます。ここが決まっていないと、あったら面白いという理由の設問が増えます。答える側の時間も自分の集計の時間も、そのぶん長くなります。
2つ目は、報告に載せる1枚の形です。最終的にどんな表やグラフを出すのかを先に描きます。割合を出す予定があるなら、その項目は必ず選択式にします。自由記述で集めた文章を後から分類して割合を出す作業は、件数が増えると終わりません。50件の自由記述を読んで分類するだけで1時間近くかかります。
3つ目は、1人が何回まで答えられるかです。1回に制限するなら、間違えて送った人がやり直せなくなります。やり直しの連絡先を案内文に書いておくと、問い合わせに困りません。制限を入れない場合は、同じ人からの複数の回答をどう数えるかを決めておきます。
4つ目は、締め切りの日時です。日付だけでなく時刻まで決めます。「10月3日まで」と書くと、3日の終わりまでだと読む人と3日の始業時点までだと読む人が出ます。時刻を書けばこの読み違いは起きません。
5つ目は、集めた回答を保管する期間です。個人を特定できる情報を集めるなら、いつ消すのかを先に決めておきます。決めておかないと、消してよいか分からないファイルが保存先に残り続けます。
設問文は募集を始めたら直さない
募集の途中で設問文を直すのは避けます。理由は2つあります。
1つ目は、前半に答えた人と後半に答えた人が、別の質問に答えたことになる点です。「満足していますか」を「満足度を教えてください」に直すだけでも、選択肢の意味が変わることがあります。集計のときに、どちらの設問文に対する回答なのかを区別できません。
2つ目は、回答のシートの列の見出しは設問文をもとに設定される点です。設問文を直したあとに回答が入ると、列の並びや見出しが想定と変わることがあります。集計の式が参照している列がずれると、数字は出るのに中身が違う状態になります。気づきにくい壊れ方なので、直す前に必ず確かめます。
どうしても直す必要が出た場合は、3つを踏みます。まず、それまでの回答を別のファイルに写して残します。次に、直した日時を集計のシートにメモとして残します。最後に、集計の式が参照している列を目で確かめます。この3つを踏めば、後から数字を説明できます。
誤字のような見た目だけの修正でも、同じ手順を踏むのが安全です。設問文が列の見出しにつながっている前提を忘れると、小さな修正で集計が崩れます。
募集の前に直しておくには、自分で1件送ってみる工程を必ず入れます。答える側の画面で読むと、設問文の分かりにくさは驚くほどはっきり見えます。社内の1人か2人に試してもらえば、さらに確実です。案内を配る前の10分が、募集中の修正を防ぎます。
回答が増えると、表では回らなくなる
ここまでの形は、集計して終わるアンケートならそのまま使えます。様子が変わるのは、1件ごとに人が読んで返事をする受付に使い始めたときです。
必要になるのは3つです。担当、状況、返信の履歴です。誰がこの件を見るのか、いまどの段階か、いつ何を返したか。この3つが記録されていないと、同じ件に2人が返事をしたり、どちらも手を付けないまま残ったりします。
スプレッドシートで持たせるなら、回答のシートの右側に列を足す形になります。ところが前の節に書いたとおり、回答のシートに手を入れると、行が追加されたときに崩れます。別のシートに写して列を足すと、写す作業が毎日発生します。
件数が少ないうちは回ります。現場では100件を超えたあたりで表の更新が追いつかなくなると言われています。原因は機能ではなく運用で、誰かが更新を忘れた時点から表が現実と合わなくなるためです。
もう1つの詰まりは、返信の履歴が別の場所にあることです。回答はシートに、返信はメールの送信済みに残ります。どの回答にどんな返事をしたかを知るには、2つを頭の中で突き合わせます。担当が変わったとき、引き継ぎがここで止まります。
この3つを道具の側で持たせる形を選ぶと、列の設計と運用の決まりを自分で作らずに済みます。送信されたあとの道具がそろっているかどうかを、道具を選ぶときの基準に入れておくと、件数が増えた段で困りません。実際の画面はできることと動くところを見るで確かめられます。
同じアンケートを繰り返すなら、型を1つ作る
定例の振り返り、月ごとの報告、年に数回の募集。同じ内容を繰り返し集めるなら、毎回作り直さずに型を1つ作ります。
作る型は3つの部分でできています。1つ目は設問の並びです。回ごとに設問を変えると、前回と比べられなくなります。比べたい設問は文面を1字も変えずに固定し、回ごとに変える設問は末尾にまとめます。
2つ目は回答のシートの置き方です。回ごとに別のシートに入る形にするか、1つのシートに積み上げる形にするかを決めます。回ごとに分けると1回分の集計が楽になり、積み上げると回をまたいだ比較が楽になります。比較をする予定があるなら積み上げる形にし、回を区別する列を設問として置きます。
3つ目は集計の式です。一度書いた式は次の回にも使い回せます。範囲を固定した式を書くと、回答が増えたときに範囲の外に出ます。列の全体を範囲にしておけば、回答が増えても直さずに済みます。
型を作ったら、その使い方を同じファイルの中にメモとして残します。別の人が引き継いだときに、どのシートを触ってよいのかが分かります。引き継ぎの資料を別に作ると、探せなくなって結局作り直しになります。
複製して使い回す場合は、複製した側に前回の回答が残っていないかを必ず確かめます。前回の回答が残ったまま募集を始めると、集計に前回の分が混ざります。複製した直後に回答を消し、消したことをメモに書いておきます。
受け付けの型ごとに、決めることが違う
同じアンケートの形でも、何を受け付けているかで最初に決めるべきことが変わります。
問い合わせを受け付ける場合は、担当の割り振りと二重の返信の防止が要点です。1つの窓口を複数人で見るため、誰がその件を持っているのかが見える必要があります。問い合わせの受付で、この型の詰まりどころを扱っています。
採用の応募を受け付ける場合は、書類の受け取り方と返信の速さが要点です。添付が開けない状態を何日も放置すると、応募者は他社に決めています。採用の応募受付に整理しています。
社内の意識調査のように集計だけで終わるものなら、この記事の形で足ります。分ける基準は1つで、受け付けたあとに人が1件ずつ処理するかどうかです。処理があるなら、集計の道具とは別の設計が要ります。
どちらの型でも、作る工程は全体のごく一部です。長いのは受け付けたあとの工程で、そこを先に設計しておくと募集を始めてから慌てません。費用の目安は料金、細かい疑問はよくある質問で確かめられます。
Q1. スプレッドシートから作るのと、フォームの画面から作るのは何が違いますか?
できあがるアンケートは同じです。違うのは回答の置き場所で、スプレッドシートから作ると回答が新しいシートに保存され、受け先を後から繋ぐ操作が要りません。名簿を同じファイルに置けるため、締め切り前に返事が来ていない人を出す作業が1つのファイルの中で終わります。
Q2. 複数を選べる設問は、どう集計すればよいですか?
選ばれた選択肢が1つのマスの中に並んで入るため、そのままでは数えられません。選択肢ごとの件数を出すには、そのマスに特定の言葉が含まれているかを調べる形で数えます。この手間を避けたい場合は、選択肢ごとに「はい」か「いいえ」を聞く形式に分けてください。設問は増えますが集計は簡単になります。
Q3. 回答のシートに集計の式を書いてもよいですか?
勧められません。回答が届くとシートに行が追加され、その動きの中で式や書式が意図した位置からずれることがあります。集計は別のシートを作り、そこから回答のシートを参照する形にしてください。シートの名前に「触らない」と入れておくと、複数人で扱うときの事故が減ります。
Q4. 回答用のスプレッドシートの権限は、フォームと連動しますか?
連動しません。回答用のスプレッドシートを新しく作ると、フォームの共同編集者は自動でそのシートにもアクセスできるようになりますが、そのあとフォームの権限を変えても自動では同じようになりません。担当が交代するときは、フォームとリンクされたシートの両方で権限を確かめてください。