アンケートの作り方でつまずく場所は、質問の文面ではありません。何を知りたいのかを決めないまま質問を並べ始めたときと、集まった回答をどう使うかを決めないまま配ったときです。前者は聞きたいことが散らかり、後者は集計のときに「この質問、何に使うんだっけ」という項目が残ります。この記事では、目的の決め方から質問の順番、文面のコツ、配る前の確認、集まった回答の扱いまでを順に整理します。
質問から作らない。使い道から逆に決める
アンケートを作るときに最初にやることは、質問を書くことではありません。集めた回答を何に使うのかを1行で書くことです。「次回の開催時間を午前にするか午後にするかを決める」「講座の内容を1つ入れ替える」「問い合わせの多い項目を案内ページに追記する」。この1行が書けないうちは、質問を作っても使われない項目が増えます。
使い道が決まると、聞くべきことが自動的に絞れます。開催時間を決めたいなら、参加しやすい時間帯を聞けば足ります。満足度を5段階で聞く必要はありません。逆に、使い道を決めずに作ると、満足度、年齢、職種、知ったきっかけ、自由記述と、どのアンケートにも載っている項目が並びます。並べても、決めるときには使いません。
もう1つ先に決めるのが、何が分かったらどう動くかです。満足度の平均が3.5を下回ったら内容を見直す、というところまで決めておくと、集計した数字を見て迷いません。基準を決めずに集めると、数字を眺めて「まあ悪くない」で終わります。
実務の解説でも、質問を書く前の段取りが最初に置かれています。
本記事では、アンケートを作成する前に決めておくべき目的設定や仮説立てから、回答率を落とさない質問文の作り方、途中離脱を防ぐ全体構成の工夫まで、実務ですぐに実践できるアンケート設計の基本とコツを具体的に解説します。 出典: synergy-marketing.co.jp
目的を決めたら、その目的に直接つながらない質問を1つずつ落とします。落とすのは惜しいですが、落とした分だけ回答率が上がります。
質問を並べる順番には型がある
質問の順番は、答えやすさの順に並べます。答えやすいとは、考えずに答えられるという意味です。
先頭に置くのは、選択式の簡単な質問です。参加した回、参加の形式、属性など、選ぶだけで済むものを最初に持ってきます。最初の1問で手が止まると、そこで離脱します。逆に、最初の1問を押せた人は、次の質問にも進みます。
真ん中に置くのは、本題です。満足度、理解度、役に立ったかどうか。使い道に直結する質問はここに集めます。回答者の集中が続いている位置だからです。
後ろに置くのは、自由記述と、答えるのに抵抗のある質問です。年齢層、所属、連絡先。これらを先頭に置くと、答える前に身構える人が出ます。最後に置けば、ここまで答えた人はついでに書いてくれます。
もう1つ、順番で効くのが「前の質問が次の質問の答えを誘導しないか」です。「本日の内容に満足しましたか」と聞いた直後に「次回も参加したいですか」と聞くと、直前の回答に引きずられます。関係の強い質問どうしは、間に別の質問を挟むか、順番を入れ替えます。
質問が多い場合は、ページを分けます。1ページに20問以上を縦に並べると、スクロールの長さだけで離脱が増えます。ページを分けると進み具合が見えるため、同じ問数でも最後まで進む人が増えます。
質問文の書き方で回答の質が変わる
質問文は、短く、1つのことだけを聞きます。守ると効く書き方が5つあります。
1つ目は、1問で2つ聞かないことです。「受付の対応と会場の設備に満足しましたか」と聞くと、受付には満足で設備には不満の人が答えられません。「と」でつないだ質問を見つけたら、2問に割ります。
2つ目は、専門用語と社内の言い方を使わないことです。回答者が知らない言葉が1つ入るだけで、そこで止まります。画面に出ている名前、案内に書いた名前をそのまま使います。
3つ目は、答えを誘導しないことです。「丁寧な対応にご満足いただけましたか」と書けば、満足の側に寄ります。「対応はいかがでしたか」で足ります。
4つ目は、否定形を使わないことです。「参加しなかった理由は何ですか」は読めますが、「参加しなかったわけではない理由」のような二重否定になると、答えが逆になります。
5つ目は、必須にする項目を絞ることです。全部を必須にすると、答えたくない1問のせいで送信されません。使い道に直結する項目だけを必須にし、残りは任意にします。
あわせて、質問文の長さもそろえます。1問だけ3行の説明が付いていると、そこだけ読む負荷が上がって止まります。説明が必要な質問は、説明を短くするか、質問そのものを分けます。
選択肢と尺度の決め方
選択肢の作り方には、守ると集計が楽になる決まりがあります。
まず、選択肢は重ならないようにします。年代を聞くときに「20代」「30代」「20代から30代」を並べると、どれを選ぶかが人によって変わります。
次に、漏れが出ないようにします。選択肢に無い答えを持つ人が必ずいるため、「その他」を置くか、選択肢を網羅します。その他を置く場合は、自由に書ける欄を付けておかないと、何が「その他」なのか分かりません。
尺度は、5段階か7段階が扱いやすい形です。4段階にすると真ん中が無くなり、どちらかに寄せることを強いる形になります。どちらでもないという回答が意味を持つ調査では、奇数の段階にします。
段階の両端には言葉を付けます。数字だけで1から5を並べると、1が良いのか5が良いのかが人によって逆になります。「満足していない」「満足している」と両端に書くだけで、ぶれが消えます。
複数選べる質問は、集計の手間が増えることを覚えておきます。1人が3つ選んだ場合、回答者数と選択の合計が一致しません。割合を出すときに、回答者を分母にするのか選択の合計を分母にするのかを先に決めておかないと、集計のたびに数字が変わります。
自由記述は、置く数を絞ります。1つのアンケートに自由記述が3問あると、回答者は最後の1問しか書きません。最も知りたいことを1問だけ置くほうが、中身のある答えが集まります。
何問まで聞けるかは、誰に聞くかで変わる
問数の上限は、回答者との関係の深さで決まります。目安を持っておくと、削る判断ができます。
その場で答えてもらう会場アンケートなら、5問から7問です。終わったあとに机の上で答えてもらう時間は数分しかありません。
メールで送って後から答えてもらう形なら、10問前後までです。それ以上になると、開いたけれど答えないまま閉じる人が増えます。
会員や受講者など、関係が続いている相手なら、15問前後まで伸ばせます。ただし、伸ばせるのは相手に返す約束があるときだけです。「いただいた意見をもとに次回の内容を変えます」と書き、実際に変えたことを後から知らせる。この往復があると、次のアンケートの回答率が上がります。
所要時間を先に書くのも効きます。「3分で終わります」と書いてあるアンケートと、何も書いていないアンケートでは、開いた人が答え始める割合が変わります。書く場合は、実際に自分で答えて測った時間を書きます。3分と書いて8分かかると、次からは信用されません。
削るときの基準は、使い道の1行に戻ります。その質問の答えが変わったら行動が変わるか。変わらないなら落とします。属性の質問は特に落としやすい部類で、集計のときに分けて見る予定が無い属性は聞かなくて済みます。
無料で使えるアンケートツールの選び方
アンケートを作るツールは、無料で使えるものが複数あります。選ぶときに見る軸は4つです。
1つ目は、回答者にログインを求めるかどうかです。答えるためにアカウント登録が必要な形にすると、そこで回答をやめる人が出ます。社外に配るアンケートでは、ログイン不要で答えられることが前提になります。
2つ目は、スマートフォンで崩れないかです。回答の多くはスマートフォンから届きます。パソコンの画面で作ったものが、スマートフォンでどう見えるかを必ず確かめます。
3つ目は、集計の書き出しができるかです。回答をCSVや表計算ソフトの形で取り出せないと、自分で集計できません。グラフが自動で出る機能は便利ですが、それだけでは必要な切り口で見られません。
4つ目は、回答の上限と保存期間です。無料の枠に回答数の上限がある製品では、上限を超えた分が記録されないか、古い回答から消えます。配る前に、想定する回答数が上限の中に収まるかを確かめます。
無料のツールで足りるかどうかは、アンケートの性質でも変わります。1回きりの満足度調査なら、無料のフォームで十分に足ります。継続して同じ相手に聞く調査や、回答した人に個別に返信する必要がある受付では、集めたあとの道具が要ります。ツールの一覧を眺めるより、この2つのどちらに当たるかを先に決めるほうが早く決まります。判断の材料としては、できることで扱える範囲を確かめておくと、あとで足りなくなる部分が見えます。
配る前に、自分のスマートフォンで通して答える
作り終えたら、配る前に必ず自分で最後まで答えます。作成画面のプレビューではなく、回答者に送るリンクをコピーして、スマートフォンで開きます。
この手順は、実務の解説でも配信前の作業として挙げられています。
アンケートを配信する前に、実際にスマートフォンを使って一度最後まで通して回答し、タップしづらい箇所や前の画面に戻りにくい仕様になっていないかを確認しておくと安心です。 出典: synergy-marketing.co.jp
見るのは5つです。1つ目は、押しにくい箇所が無いか。選択肢が詰まっていると、隣を押してしまいます。2つ目は、前の画面に戻れるか。戻れないと、間違えた人がやり直せず、そこでやめます。3つ目は、表形式の質問が横に切れていないか。項目の多いグリッドは、スマートフォンでは読めません。4つ目は、必須の項目で止まらないか。答えを持っていない項目が必須になっていないかを見ます。5つ目は、送信後の画面に何が出るか。何も出ないと、送れたかどうかが分かりません。
時間も測ります。自分で答えて3分かかるなら、初めて読む人は5分かかります。案内に書く所要時間は、測った時間を基準にします。
確認が終わったら、テスト送信した回答を消します。消し忘れると、集計に自分の回答が1件混ざります。
回答が集まらないときの配り方と催促の手順
アンケートは、作り方と同じくらい配り方で結果が変わります。回収率を上げる打ち手は4つあります。
1つ目は、送る時間です。仕事に関するアンケートなら平日の午前、個人向けなら夜が届きやすい時間です。イベントの感想を聞くなら、終わった当日から翌日までに送ります。1週間空けると、内容を覚えていない状態で答えることになり、中身が薄くなります。
2つ目は、件名と冒頭の1文です。何のアンケートで、何分で終わり、何に使うのか。この3つを冒頭に書きます。長い挨拶文の後に本題を置くと、読まれる前に閉じられます。
3つ目は、催促の回数と間隔です。初回の案内から3日後に1回、締め切りの前日にもう1回。この2回が基本で、3回以上送ると印象が悪くなります。催促のときは、すでに答えた人を宛先から外します。外さずに送ると、答えた人に「答えていない扱いをされた」と受け取られます。
4つ目は、答えた人への返しです。集計結果を後から共有する、寄せられた意見にどう対応したかを知らせる。この一手間があると、次のアンケートの回収率が変わります。
催促を回すときに実務で詰まるのが、誰が答えていないかを出す作業です。名簿と回答の一覧を突き合わせて差分を出す作業が、毎回発生します。名簿にメールアドレスを持たせ、回答の側も同じアドレスを持っていれば機械的に突き合わせられますが、氏名だけで照合しようとすると表記のゆれで合いません。回答の入口でメールアドレスを必ず取る設計にしておくと、この作業が短くなります。
よくある失敗と、その場での直し方
アンケートで起きる失敗は、種類がほぼ決まっています。先に知っておくと、配る前に防げます。
一番多いのが、連絡先を取り忘れる失敗です。回答を読んで「この人に詳しく聞きたい」と思っても、誰の回答か分かりません。返事が要る可能性が少しでもあるなら、任意でよいのでメールアドレスの欄を置きます。
次に多いのが、選択肢に「その他」を置いたのに自由記入の欄を付けなかった失敗です。集計すると「その他」が20%を占めているのに、中身が分からない状態になります。その他を置くときは、必ず書ける欄を付けます。
3つ目は、必須にしすぎて送信されない失敗です。回答の途中でやめた人は記録に残らないため、失敗したことにすら気づきません。配ったのに回答が少ないときは、まず必須の設定を疑います。
4つ目は、締め切りを書き忘れる失敗です。いつまでに答えればよいか分からないと、後回しにされ、そのまま忘れられます。案内の冒頭に締め切りの日付を書き、催促のときにも繰り返します。
5つ目は、テスト送信の回答を消し忘れる失敗です。集計に自分の回答が混ざり、件数が1件ずれます。数が少ないアンケートほど、1件の混入が平均を動かします。
配った後に間違いに気づいた場合は、質問文の軽微な誤字なら直して構いませんが、選択肢の増減は避けます。途中で選択肢を変えると、変更前に答えた人と後に答えた人で条件が変わり、集計できなくなります。どうしても直す必要があるなら、そこで一度締め切り、直した版を別のアンケートとして配り直すほうが結果は使えます。
匿名にするかどうかで、書かれる内容が変わる
アンケートを作るときに必ず決めるのが、記名にするか匿名にするかです。どちらが正しいというものではなく、知りたいことによって選び分けます。
匿名にすると、率直な意見が集まります。とくに社内向けのアンケートや、サービスへの不満を聞く調査では、名前が出ないほうが本音が出ます。一方で、匿名にすると個別に返事ができません。「この件は担当に確認します」という返しができず、書いた人には何も戻りません。
記名にすると、個別の対応ができます。要望を書いた人に「その件は次回から変更します」と返せます。ただし、書く側は身元が分かる前提で書くため、強い不満は出にくくなります。
中間の形として、連絡先の記入を任意にする方法があります。返事が欲しい人だけがアドレスを書く形です。この形にすると、返事を求める人には返せて、匿名で言いたい人は書かずに済みます。実務ではこの形が扱いやすく、記名か匿名かで迷ったときの落としどころになります。
匿名にすると決めた場合は、匿名であることを本当に守れる作りかを確かめます。回答の記録に送信者のアカウント情報が残る設定になっていると、画面上は匿名でも管理者には分かります。「匿名です」と書いて集めたのに実際は分かる状態だったとなると、次から誰も書きません。設定を確かめてから、案内に書きます。
属性の質問をどこまで聞くか
年齢、性別、所属、居住地。属性の質問は、どのアンケートにも載っていますが、聞く前に確かめることがあります。
1つ目は、集計のときにその属性で分けて見る予定があるかです。分けて見ないなら聞きません。「一応聞いておく」で足した属性は、回答者の負担になるだけで、集計では使われません。
2つ目は、分けて見るとして、その属性の中に十分な人数が入るかです。回答が50件のアンケートで年代を6つに分けると、1つの区分に数人しか入りません。数人の平均は、全体の傾向を表しません。分ける数は、回答の見込み数から逆算して決めます。
3つ目は、答えたくない人がいる項目かどうかです。年齢や性別は、答えたくない人がいます。必須にすると、その1問のせいで送信されません。任意にするか、「答えたくない」という選択肢を置きます。
4つ目は、その属性を集めることが、アンケートの目的に照らして必要かです。氏名や連絡先を集めるなら、何に使うのかと、いつまで保管するのかを案内に書きます。集める理由が書かれていないと、警戒されて回答率が落ちます。個人情報の取り扱いについて、法律上どこまでが求められるかの解釈は、扱う情報の種類や組織の状況によって変わります。判断に迷う部分は、個人情報保護委員会(https://www.ppc.go.jp/)などの所管の窓口や、社内の法務、外部の専門家に確かめてください。
属性の質問は、削る候補の筆頭です。1問削るごとに回答率が上がると考えて、必要なものだけを残します。
紙とオンラインの使い分け
アンケートは全部オンラインにすればよい、とは限りません。集める相手と場面によって、紙のほうが集まることがあります。
その場で回収するなら、紙が強い形です。会場で配って机の上で書いてもらい、出口で回収する。この形の回収率は、後からメールで送る形と比べて高くなります。手元に用紙があり、その場で書く時間が用意されているからです。
オンラインが強いのは、後から答えてもらう場面と、集計が要る場面です。会場から帰ってから答えてもらう、複数の会場の結果をまとめて見る、自由記述を検索したい。こうした条件が入ると、紙は一気に不利になります。紙を集計するには、人が1枚ずつ入力することになります。
両方を使う形もあります。会場では紙とQRコードの両方を用意し、書きたい人は紙、スマートフォンで済ませたい人はオンラインで答えてもらう。この場合、集計のときに2つを合わせる作業が発生するため、質問の文面と選択肢を完全に同じにしておきます。1文字でも違うと、後から機械的に合わせられません。
紙を使うと決めたなら、入力する人と入力する期限を先に決めます。決めずに始めると、段ボールに入った用紙が半年後まで残ります。入力する時間を1枚1分と見積もると、200枚で3時間強です。この時間を出せないなら、最初からオンラインだけにするほうが結果は早く出ます。
同じアンケートを続けて取るときの決まりごと
年に何度か同じアンケートを取るなら、比べられる形にしておく価値があります。比べるために守ることが3つあります。
1つ目は、質問文と選択肢を変えないことです。前回と1文字でも違うと、数字が動いた理由が回答の変化なのか文面の変化なのか分からなくなります。どうしても変えたいときは、変えた回を記録に残し、そこから前後で比較を切ります。
2つ目は、聞く相手と聞くタイミングをそろえることです。前回は終了直後、今回は1週間後、では数字が動いて当然です。イベント終了から何時間後に送るかまで決めて、毎回同じにします。
3つ目は、集計の方法を固定することです。5段階の平均を出すのか、上位2段階の割合を出すのか。どちらでもよいのですが、毎回同じ出し方にします。出し方を変えると、良くなったのか悪くなったのかが分からなくなります。
続けて取るときは、質問を足したくなります。足す場合は、既存の質問を残したまま末尾に足します。途中に挿入すると、回答の並びが前回とずれ、集計の作業が毎回変わります。足した質問が2回分たまったところで、使われていない質問を落とす。この入れ替えの周期を決めておくと、質問が増え続けることを防げます。
集まった回答をどう読むか
回答が集まったら、読む順番を決めておくと結論が早く出ます。
最初に見るのは、回答数と回収率です。配った数に対して何件返ってきたか。回収率が低いアンケートの結果は、そのまま全体の意見として扱えません。熱心な人と不満の強い人だけが答える傾向があるためです。
次に見るのが、選択式の集計です。ここは平均だけでなく、分布を見ます。平均が3.5でも、5と2に割れているのか、3と4に集まっているのかで打つ手が変わります。割れているなら、割れている理由を属性の質問で切り分けます。
自由記述は、最後にまとめて読みます。読みながら分類し、同じ趣旨のものを数えます。件数の多い順に並べると、優先順位が出ます。1件だけの強い意見に引きずられないよう、必ず件数を数えてから判断します。
読み終えたら、使い道の1行に戻ります。決めたかったことが決まったかどうかを確かめ、決まらなかったなら、次回の質問を直します。この振り返りを残しておくと、次のアンケートの作り方が毎回良くなります。
集めたあとに手作業として残る部分
アンケートを作って配り、回答が表に並ぶところまでは、無料の標準機能で十分に回ります。差が出るのは、そのあとです。
自由記述に返事をする、答えてくれた人に集計結果を送る、答えていない人に催促する、寄せられた要望を担当者に振り分ける。この4つは、表計算ソフトでは列を手で足して更新していく形になります。件数が少なければ回りますが、複数人で同時に触ると、同じ行を二重に更新したり、返信だけ済ませて更新を忘れたりします。返信したかどうかが表に残らないと、二重返信と返し忘れは必ず起きます。
この違いは、Googleフォームとの比較で機能を並べると見えやすくなります。質問を作って配り、回答を表に落とすところまでは標準機能で足り、差が出るのは送信されたあとの扱いです。回答1件ごとに担当と状況を持たせ、返信まで同じ画面で完結する形にすると、表の列を手で足して更新する作業そのものが要らなくなります。送信されたあとの道具がそろっているかどうかが、集めたあとの手間を分けます。
アンケートの形は、何を集めるかによって変わります。講座の受講後に感想を集める講座の受講申し込み、イベントの終了後に満足度を聞くイベントの申し込み、問い合わせの対応後に評価を聞く問い合わせの受付では、集めたあとに必要になる道具が違います。自分のアンケートがどれに近いかを見てから、どこまでを無料の道具で回すかを決めると、無理のない形に落ち着きます。
費用の形も確かめておくと判断が早くなります。回答の件数で課金される形だと、回収率が上がった月ほど費用が跳ねます。料金で使う人数だけで決まる形かどうかを見ておくと、大きな調査を回す前に費用が読めます。実際の操作感は動くところを見るで確かめられます。
Q1. アンケートは何問くらいが適切ですか?
会場でその場で答えてもらうなら5問から7問、メールで送って後から答えてもらうなら10問前後、関係の続いている会員や受講者なら15問前後が目安です。問数を決める前に、集めた回答を何に使うのかを1行で書き、その1行につながらない質問を落とすと、自然に必要な数に収まります。
Q2. 回答率を上げるコツはありますか?
所要時間を冒頭に書くこと、何に使うのかを明示すること、送る時間を相手に合わせること、そして催促を2回までにとどめることです。催促は初回の案内から3日後と締め切りの前日の2回が基本で、すでに答えた人を宛先から外して送ります。答えた人へ集計結果や対応の結果を返すと、次回の回答率が変わります。
Q3. 5段階と4段階はどちらがよいですか?
どちらでもないという回答が意味を持つ調査では、真ん中のある5段階か7段階を使います。4段階にすると真ん中が無くなり、どちらかに寄せることを強いる形になります。どちらを選ぶ場合も、段階の両端に「満足していない」「満足している」のように言葉を付けます。数字だけだと、1と5のどちらが良い評価かが回答者によって逆になります。
Q4. 自由記述は何問まで置いてよいですか?
1問に絞るのが現実的です。自由記述が3問あると、回答者は最後の1問しか書かないか、全部を空欄で送ります。最も知りたいことを1問だけ置き、残りは選択式に置き換えます。集まった自由記述は読みながら分類して件数を数え、多い順に並べてから判断すると、1件だけの強い意見に引きずられません。
