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Googleフォームにプライバシーポリシーを載せる|同意の取り方

2026年10月6日 ・ Halict編集部

Googleフォームにプライバシーポリシーを載せようとして、設定の中を探しても専用の項目が見つからない。そこで手が止まる人が多い場面です。実際には、フォームの機能を組み合わせて載せる形が2つあり、どちらを選ぶかは受付の種類で決まります。この記事では、2つの方法の手順、選び分けの基準、同意のチェックの作り方、そして公開したあとに直すときの扱いまでを、受け取る側の手順として順番に並べます。

専用の機能はない。組み合わせで載せる方法が2つある

先に前提を書きます。Googleフォームには、プライバシーポリシーを直接差し込む専用の機能は用意されていません。代わりに、フォームの機能を組み合わせて載せる形が2つあります。1つは、説明の欄にプライバシーポリシーへのリンクを置き、同意のチェックを別の質問として作る形。もう1つは、フォームの中にセクションを分けて、取り扱いの要約とリンクをそこに載せる形です。

Googleフォームにプライバシーポリシーを追加することは、法的要件を満たすだけでなく、ユーザーからの信頼を得るためにも重要です。適切なプライバシーポリシーを提示することで、個人情報の取り扱いに対する不安が軽減し、フォームの回答率向上に繋げることもできます。フォームにプライバシーポリシーのリンクを追加し、同意を得るチェックボックスを設置する方法が一般的で、非常に簡単に設定できます。 出典: embedsocial.jp

リンクを追加してチェックを置く形が一般的、という整理はそのとおりです。ただし、この形にも弱点があります。リンクは見落とされます。そして、リンク先を開かなかった人が同意のチェックを入れた場合、何に同意したのかを説明しづらくなります。だからもう1つの方法が用意されています。

どちらを選ぶかは、受付の性質で決まります。問い合わせの受付のように、集める項目が少なく、回答する人の負担を軽くしたい場面ではリンクの形が向きます。応募や公募の受付のように、集める項目が多く、後から取り扱いについて説明を求められる可能性がある場面ではセクションの形が向きます。2つのどちらかが常に正しいわけではありません。以下、順に手順を書きます。なお、法律の当てはめについて迷う点が残ったときは、所管の窓口や専門家に確かめてください。

方法1の手順、説明欄にリンクを置いて同意を必須にする

設定がもっとも軽い形です。手順は6つに分かれます。

1つ目、フォームの編集画面を開き、質問を作る画面に進みます。2つ目、対象の質問を選び、説明の欄にプライバシーポリシーのURLを入れます。フォーム全体の説明の欄に入れる形でも構いません。3つ目、URLだけでは何のリンクか分からないため、「個人情報の取り扱いについては、プライバシーポリシーをご確認ください」のような文言を添えます。4つ目、新しい質問を追加して、チェックボックスの形式を選びます。5つ目、その選択肢に「上記のプライバシーポリシーに同意します」と書きます。6つ目、その質問を必須に設定して、同意がないと送信できない状態にします。

この6つで、載せる作業自体は終わります。所要は5分ほどです。利点は3つあります。フォームが長くならないため、途中でやめる人が増えません。ポリシーの本体が外にあるため、内容を直すときにフォームを触らずに済みます。そして、見た目が簡潔に保てます。

弱点も3つあります。リンクが見落とされる余地が残ること。ポリシーの中身が伝わりにくいこと。そして、リンクを置いただけでは求められる説明を十分に果たせていない場合があることです。3つ目について補うなら、リンクの手前に短い要約を1行から2行だけ添えます。「ご記入いただいた氏名と連絡先は、お問い合わせへの回答のために利用します。第三者に提供することはありません。」この2行があると、リンクを開かなかった人も、何のために集められるのかを知った状態で送信できます。

もう1点、実務的な注意があります。リンクは短縮URLにしないことです。短縮された文字列は、押す前に行き先が分かりません。個人情報の取り扱いを確かめようとしている人にとって、行き先の分からないリンクは押しにくいものです。自社のドメインのURLをそのまま書きます。リンクは新しいタブで開き、戻ってきたときに入力した内容が消えない状態を保ちます。長い申込書を書いた人が最後にリンクを押して入力を失う、という事故はここで起きます。

方法2の手順、セクションを分けて要約を載せる

読まれることを優先する形です。手順は5つです。

1つ目、フォームの編集画面でセクションを追加します。2つ目、そのセクションにタイトルを付けます。「個人情報の取り扱いについて」のように、内容が分かる名前にします。3つ目、個人情報の取り扱いに関する簡潔な説明を書きます。ここが本体です。4つ目、プライバシーポリシーのページへのリンクを添えます。要約で足りない部分を詳細に渡す形です。5つ目、そのセクションに置いた同意の質問を必須に設定します。

セクションを置く位置は、フォームの先頭か、送信ボタンの直前のどちらかです。先頭に置くと、書きたくない項目がある人が早い段階で判断できます。直前に置くと、書き終えた人が最後に確認する形になります。応募のように入力に時間がかかる受付では、先頭に置くほうが親切です。最後に条件を知らせて入力を無駄にさせない、という考え方になります。

この形の利点は3つです。見落とされにくいこと。透明性が高まること。そして、読んだ人が内容を理解した状態で同意するため、あとから説明を求められたときに答えやすいことです。弱点も3つあります。設定に手間がかかること。フォーム全体が長くなること。そして、内容を直すときにフォームの側も直す必要が出ることです。

3つ目の弱点は、書く量を調整することで軽くできます。セクションに書くのは要約だけにして、条項の全文はリンク先に置きます。要約の中身は、利用目的、集める項目、保管の期間、第三者提供の有無、問い合わせ窓口の5つに絞ります。この5つであれば10行ほどに収まり、フォームが長くなりすぎません。全文をそのまま貼り付けると、何十行にもなって読まれなくなります。読ませるために置いたセクションが、読まれない原因になってしまいます。

2つの方法を受付の種類で選び分ける

判断の軸を4つに分けると、選びやすくなります。

1つ目の軸は、読まれる度合いです。セクションの形が高く、リンクの形が低くなります。2つ目の軸は、途中でやめる人の数です。リンクの形が少なく、セクションの形が増えます。この2つは逆を向いています。読ませるほど、やめる人が増えるという関係です。3つ目の軸は、直すときの手間です。リンクの形は本体を直せば済み、セクションの形は両方を直します。4つ目の軸は、説明を求められたときに答えやすいかどうかです。セクションの形のほうが、読んだ状態で同意したと言いやすくなります。

この4つを受付の種類に当ててみます。問い合わせの受付では、集める項目が少なく、取り扱いも単純です。リンクの形で足ります。件数が多い受付でもあるため、途中でやめる人を増やさない意味も大きくなります。問い合わせの受付で必要になる項目と通知の形は別にまとめています。

イベントや講座の申し込みでは、参加者の名前と連絡先に加えて、食事の制限や配慮が必要な事項を聞く場合があります。健康に関わる内容が入るなら、セクションの形にして、何のために聞くのかを書きます。イベントの申し込みでは、当日の連絡に使う項目と、記録として残す項目を分けて考える必要があります。

採用の応募や公募の受付では、集める項目が多く、外部の審査に渡す可能性もあります。セクションの形が前提になります。この場合、同意のチェックを2つに分けるのも有効です。1つは受付のための取り扱いへの同意、もう1つは外部への提供への同意。分けておけば、提供に同意しなかった人の扱いをあらかじめ決められます。

載せる文章に何を書くか

方法を決めたら、書く内容を決めます。フォームに載せる文章に入れる要素は4つです。

1つ目は利用目的です。具体的に書きます。個人情報保護委員会は、次のように整理しています。

このため、特定される利用目的は、具体的で本人にとって分かりやすいものであることが望ましく、例えば、単に「お客様のサービスの向上」等のような抽象的、一般的な内容を利用目的とすることは、できる限り具体的に特定したことにはならないと解されます。 出典: ppc.go.jp

抽象的な書き方では足りない、という整理です。2つ目は第三者提供の有無です。提供する可能性があるなら、その旨を書きます。提供しないなら「第三者に提供することはありません」と書きます。書かないままにすると、読んだ人はどちらか分かりません。3つ目は、取り扱いについての責任者です。部署名で足ります。4つ目は、開示や訂正、削除の求めを受け付ける窓口です。実際に読んでいる受信箱のアドレスを書きます。返信の来ないアドレスを窓口にすると、求めが届いたことに気づけません。

この4つに加えて、集める項目と保管の期間を書くと、読んだ人が身構えずに済みます。「氏名、メールアドレス、お問い合わせ内容」と並べるだけで、余分なものを取られない安心が生まれます。保管の期間は「回答を終えたのち1年」のように書きます。期間を決めきれない場合でも、いつまでも持ち続ける前提ではないことを示します。

書き方で気をつける点が1つあります。フォームに載せる文章は、自社サイトのプライバシーポリシーと矛盾しないようにします。フォームには「第三者に提供しません」と書き、サイトの方針には「業務委託先に提供する場合があります」と書いてあると、どちらが正しいのか読んだ人には判断できません。フォームの側は、サイトの方針の中からこの受付に当たる部分を抜き出したものである、という関係に保ちます。

同意のチェックの作り方で失敗するところ

同意のチェックは、置けば済むものではありません。失敗が集まるところが3つあります。

1つ目は、あらかじめチェックを入れた状態にすることです。個人情報保護委員会は、明示の同意以外が認められるかどうかについて次のように整理しています。

同意は、本人による承諾の意思表示をいいますので、「明示の同意」以外に「黙示の同意」が認められるか否かについては、個別の事案ごとに、具体的に判断することとなります。 出典: ppc.go.jp

個別に判断されるということは、後から争いになりうるということです。本人が自分で入れる形にしておくほうが、記録として強くなります。

2つ目は、性質の違う同意を1つのチェックにまとめることです。「個人情報の取り扱いに同意し、あわせて今後のご案内メールの受信に同意します」という形にすると、案内を受け取りたくない人が申し込めません。受付に必要な同意と、任意の案内は必ず分けます。任意の側は、初期状態でチェックを入れません。

3つ目は、既に登録されている人に目的の追加を知らせる場面です。期限を切って「回答がなければ同意とみなす」形にする手が使われがちですが、これは通りません。

本人が同意に係る判断を行うために必要と考えられる合理的かつ適切な方法によらなければなりません。したがって、一定期間回答がなかったことのみをもって、一律に本人の同意を得たものとすることはできません。 出典: ppc.go.jp

このほかに、未成年からの申し込みを受ける場合の注意があります。同意の結果を判断する力があるかどうかが問題になります。個人情報保護委員会の整理では、一般的には12歳から15歳までの年齢以下の子どもについて、法定代理人などから同意を得る必要があると考えられるとされています。子ども向けの講座や施設の利用を受け付けるなら、保護者の氏名と同意を取る欄を設けます。

プライバシーポリシーそのものの置き場所

リンクを置く形を選ぶには、リンク先が必要です。自社のサイトがある場合は、そこに1ページ作って置きます。問題になるのは、サイトを持っていない場合です。

無料で公開できる置き場所はいくつかあります。Googleのサービスの中で作れるページ、ブログの固定ページ、無料のサイト作成サービス。どれを選んでも、満たしておきたい条件は3つです。1つ目、URLが変わらないこと。URLが変わると、過去に送ったフォームからのリンクが切れます。2つ目、いつ更新したのかが分かること。日付を本文に書いておけば足ります。3つ目、広告が本文に混ざらないことです。無料のサービスでは、ページに広告が入る場合があります。取り扱いの方針を読む場所に広告が並ぶと、内容の信頼が下がります。

置き場所を決めきれない場合の当面の対応として、フォームの中に全文を載せる形もあります。セクションを分けて、そこに条項を書きます。フォームは長くなりますが、リンク先が無いままリンクを置くよりは確実です。ただし、この形にすると同じ文章を複数のフォームに貼ることになります。フォームが3つあれば、直す作業も3回です。先にページを1つ作って、そこへリンクを集めるほうが、長い目では手間が減ります。

もう1つ、置き場所と合わせて決めておくことがあります。プライバシーポリシーとは別に、フォームごとの取り扱いの説明が必要になる場合です。全社の方針は1つでよくても、採用の応募と一般の問い合わせでは、集める項目も保管の期間も違います。方針のページに受付ごとの節を作るか、フォームの側に短い説明を置くか。どちらかで、受付ごとの違いを書けるようにしておきます。自社のサイトに埋め込んで受け付ける形にした場合の作りの違いはContact Form 7との比較で整理しています。

載せても回答率を落とさないための注意点

取り扱いの説明を載せると、途中でやめる人が増えるのではないか、という心配が出ます。実際には逆に働く場合もあると整理されています。

適切なプライバシーポリシーをフォームに明記することは、回答者に安心感を与え、個人情報の取り扱いに対する不安を軽減します。ユーザーは個人情報の提供への抵抗感が下がり、結果としてフォーム回答率が向上する可能性があります。 出典: embedsocial.jp

取り扱いが分からないまま個人情報を書くのは、誰にとっても不安です。説明があれば、その不安が下がります。つまり、説明そのものが離脱の原因になるのではなく、説明の書き方と量が原因になります。落とさないための注意点は4つです。

1つ目は、量を絞ることです。フォームに載せるのは要約だけにして、条項の全文はリンク先に渡します。画面の半分が条文で埋まると、読む前に閉じる人が出ます。2つ目は、文字の大きさを本文と同じに保つことです。小さな文字で長く書くと、読ませる意図がないように見えます。読ませたい文章を読みにくくするのは、本末が逆です。

3つ目は、枠の中に押し込まないことです。固定の高さの枠に入れて縦にスクロールさせる作りにすると、中身を読まないまま下までスクロールされます。枠を作らず、本文としてそのまま並べるほうが読まれます。スマートフォンから申し込む人が多い受付では、この差が大きくなります。4つ目は、否定形を並べないことです。「してはいけません」「できません」が続くと、申し込みそのものを避けたくなります。「何のために使うか」を先に書き、「使わない範囲」を後に書く順番にすると、同じ内容でも読後の印象が変わります。

もう1点、やめる人の数を測る方法にも触れておきます。フォームの送信数だけを見ていると、途中でやめた人は見えません。説明を載せた前と後で送信数を比べ、同じ期間の案内の量が変わっていないことを確かめてから判断します。案内を増やした週と説明を載せた週が重なると、どちらの効果なのか分からなくなります。

無料のテンプレートをもとに作るときの手順

プライバシーポリシーの本体を用意する段では、無料で公開されているテンプレートを出発点にする形が現実的です。法律事務所や行政書士の事務所が公開しているもの、フォームを提供している会社が自社の記事に載せているもの、業界団体が会員に配っているもの。どれを選ぶかより、そのあとに直す手順のほうが重要になります。

手順は4つです。1つ目、自分のフォームの入力欄をすべて書き出します。氏名、メールアドレス、電話番号、添付する書類。この一覧が出発点になります。文章から入力欄を考えるのではなく、入力欄から文章を作ります。2つ目、テンプレートの項目と一覧を突き合わせます。集めていない項目がテンプレートに残っていれば消します。住所を集めていないのに「住所」と書いてあると、読んだ人はこれから聞かれると構えます。

3つ目、第三者提供と委託の記述を実態に合わせます。テンプレートには提供がある前提のものと無い前提のものが混在しています。提供が無いのに「提供する場合があります」と残していると、後から提供していないことの説明を求められます。逆に、外部の審査委員に応募書類を見せているのに「提供しません」と書いてあれば、文章と運用が食い違います。委託については、フォームやメール配信の仕組みを外部のサービスで動かしていること自体が委託に当たる場合があるため、実態を書けるかどうかを確かめます。

4つ目、窓口が実在することを確かめます。テンプレートの窓口欄には「お客様相談室」のような一般的な部署名が入っていることがあります。社内にその部署が無いまま公開すると、開示の求めが届いたときに受け取る先がありません。実際に読んでいる受信箱のアドレスを書きます。

注意したいのは、抜けを恐れて複数のテンプレートを足し合わせることです。同じことを違う言い方で書いた重複が生まれ、読んだ人が矛盾を見つけたときに答えられなくなります。1つを選んで削る方向で直すほうが、精度が上がります。判断に迷う項目が残ったときだけ、所管の窓口や専門家に確かめます。

公開したあとの更新と、公表の考え方

載せたあとに必ず来るのが、更新です。委託先が変わり、目的が増え、窓口の部署名が変わります。直すときの手順を決めておくと、そのたびに悩まずに済みます。

決めることは3つです。1つ目、版の番号と日付を本文に書くこと。2つ目、いつから適用するのかを書くこと。3つ目、変更の履歴を残す場所を1か所決めることです。履歴は、日付、変更点、適用の開始日の3列の表で足ります。問い合わせが来たときに、その表を見せれば説明が終わります。

適用の開始日は、フォームを差し替える日とそろえます。フォームを差し替えた瞬間から新しい文章が表示されるのに、適用の開始日を翌月の1日と書いてしまうと、その間に届いた申し込みがどちらに対する同意なのか説明できなくなります。

公表の場所についても、考え方が示されています。

「公表」とは、広く一般に自己の意思を知らせることであり、公表に当たっては、事業の性質及び個人情報の取扱状況に応じ、合理的かつ適切な方法による必要があります。ホームページで公表することも可能と解されますが、当該店舗に来訪した者にとってそのホームページが合理的に把握可能であることを含め、分かりやすい場所への掲載が求められるものと解されます。 出典: ppc.go.jp

ウェブサイトに置くこと自体は認められる一方で、分かりやすい場所であることが求められる、という整理です。フッターの奥に1つだけリンクがある状態よりも、受付フォームからも直接たどれる形にしておくほうが確実です。フォームにリンクを置く作業は、この意味でも役に立ちます。

紙の申込書とメールの申し込みにも同じ説明を回す

フォームに説明を載せても、紙とメールの申し込みが残っている間は、そちらにも同じ説明が必要になります。ここが抜けると、経路によって伝えている内容が違う状態になります。

紙の申込書には、裏面か末尾に同じ要約を印刷します。印刷の版を変えるのが間に合わない場合は、別紙を添えて渡す形でも足ります。窓口で書いてもらう場合は、書き始める前に渡すのが順番です。書き終えてから渡しても、書くかどうかの判断には使えません。

メールで申し込みを受ける場合は、受付の返信に要約を入れます。返信の定型文に3行だけ足せば済みます。「ご記入いただいた内容は、選考および選考結果のご連絡のために利用します。第三者に提供することはありません。取り扱いについてのご連絡は、人事部(メールアドレス)で承ります。」この3行を定型に入れておけば、担当が代わっても内容がぶれません。

電話で聞いて担当者が代わりに入力する場合は、読み上げる文を用意します。口頭で説明した内容を記録に残し、誰がいつ説明したかを書きます。この記録が無いと、あとから「説明を受けていない」と言われたときに答える材料がありません。

経路ごとの状態を1枚の表にまとめておくと、抜けが見えます。経路、説明を渡す形、渡す時点、記録の残し方の4列で足ります。表にしてみると、フォーム以外の経路のほうが手順が決まっていないことに気づく場合が多いです。フォームに説明を載せる作業と同じ重みで、この表を1回作っておく価値があります。

受付の道具の側で決まること

プライバシーポリシーを載せる作業は、フォームの側で終わります。終わらないのは、届いたあとの扱いです。ここで道具の差が出ます。

1つ目の差は、同意の記録の残り方です。チェックの内容は回答の1列として残りますが、その人がどの版の文章に同意したのかは、フォームの側では残りません。文章を直したら版の番号を書き、回答にもその番号が残る形にします。フォームの隠し項目として版の番号を持たせるか、直した日付を記録して照合するか。どちらにしても、あとから照合する手順を決めておく必要があります。

2つ目の差は、削除の求めが来たときの手順です。1件を特定して消す作業になります。回答が入る表から行を消すだけでは、添付されたファイルや、転記した別の表に残ります。消す場所の一覧を先に作っておくと、求めが来たときに30分で終わります。作っていないと、探すところから始めることになります。

3つ目の差は、見せる範囲の細かさです。取り扱いの説明で「選考に関わる者のみが閲覧します」と書いたなら、実際にその範囲に絞れている必要があります。共有の設定が全部か無しかの二択だと、書いた内容と実態が食い違います。項目ごとに見せる範囲を分けられるかどうかは、道具によって差が出るところです。作るところと受け取ったあとの役割分担はGoogleフォームとの比較に、社内の申請も含めて権限を考える場合はMicrosoft Formsとの比較に整理しています。

送信されたあとの道具がそろっている形を選ぶかどうかは、この3つの差にどれだけ困っているかで決まります。困っていないなら、いまのフォームにリンクと同意のチェックを置くだけで足ります。困っているなら、受け取ったあとの仕組みを見る段階です。受け取ったあとに何ができるかはできることに、費用の増え方は料金で確かめられます。残った疑問はよくある質問に集めてあります。

Q1. Googleフォームにプライバシーポリシーを載せる専用の機能はありますか?

直接差し込む専用の機能は用意されていません。代わりに2つの形が使われています。説明の欄にプライバシーポリシーへのリンクを置き、同意のチェックを別の質問として必須にする形と、セクションを分けて取り扱いの要約とリンクをそこに載せる形です。設定が軽いのは前者、読まれるのは後者です。

Q2. リンクを置くだけで足りますか?

集める項目が少ない問い合わせの受付なら、リンクと同意のチェックで足りる場合が多いです。ただしリンクは見落とされます。リンクの手前に「氏名と連絡先は、お問い合わせへの回答のために利用します」のような要約を1行から2行添えると、リンクを開かなかった人も何のために集められるかを知った状態で送信できます。

Q3. 同意のチェックは、はじめからチェックを入れておいてよいですか?

避けるのが確実です。個人情報保護委員会は、明示の同意以外が認められるかどうかは個別の事案ごとに判断されると整理しています。また、案内メールの受信のような任意の同意を、受付に必要な同意と1つのチェックにまとめないようにします。まとめると、案内を望まない人が申し込めなくなります。

Q4. 自社のサイトがない場合、プライバシーポリシーはどこに置けばよいですか?

無料で公開できるページを使う形で構いません。選ぶときの条件は3つです。URLが変わらないこと、いつ更新したかが本文で分かること、広告が本文に混ざらないこと。置き場所が決まらない間は、フォームのセクションに全文を書く形でも対応できますが、フォームが増えると直す作業も増えます。

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