Googleフォームに回答できないとスマホから連絡が来たとき、受け取った側がまず困るのは、相手の画面が見えないことです。手元のパソコンで開き直すと何事もなく表示されるので、想像で答えるしかなくなります。ただ、回答できなくなる原因は数が限られていて、確かめる順番さえ決めておけば大半は数分で切り分けられます。この記事では、受付を担当している側が連絡を受けてから相手に返すまでに、何をどの順で確かめればよいのかを並べます。
「回答できない」という一言を、5つの場面に置き直す
最初にやることは、対処法を探すことではありません。相手の言った「回答できない」が、どの場面で止まっているのかを確定させることです。ここを飛ばして対処法を送ると、まず噛み合いません。
起きていることは、次の5つのどれかに収まります。ひとつ目は、フォームそのものが開かない場面です。リンクを押しても画面が出ない、あるいは権限が必要ですという表示が出て先へ進めません。ふたつ目は、開くけれども入力ができない場面です。設問は見えているのに選択肢が押せない、ファイルを選ぶ欄が反応しない、といった状態を指します。3つ目は、入力はできたのに送信ボタンが効かない場面です。4つ目は、送信したつもりなのに受付側に届いていない場面です。5つ目は、送信自体はできていて、本人だけが確認できずに不安になっている場面です。
この5つは、原因も返す言葉もまったく別物です。開かない人にファイルの容量を案内しても意味がありませんし、送信済みの人に入力方法を説明しても話が進みません。連絡を受けたら、必ず場面の特定から入ります。
特定を早くするには、聞き方を決めておくことです。「どこまで進みましたか」「画面に何か文字が出ていたら、そのまま写真で送ってください」の2つを最初に返すだけで、往復の回数がはっきり減ります。文章で状況を説明してもらうより、画面の写真を1枚もらうほうが確実です。表示されている文言が分かれば、原因はほぼ絞り込めます。
もうひとつ、必ず確認しておきたいのが、同じ連絡が何件来ているかです。ひとりだけなら、その人の端末やアカウント側に原因がある可能性が高くなります。複数人から同じ時間帯に来ているなら、フォームの設定か共有方法のほうを疑います。全員に同じ手順を案内する前に、この切り分けをしておくと無駄が減ります。
Googleフォームでアンケートや問い合わせフォームを作成した際、回答者から「回答できない」「画面が開かない」といった連絡を受けて焦った経験はありませんか? 出典: tayori.com
作った側の設定で止まっているとき
受付側が先に確かめるべきは、自分たちの設定です。相手の端末を疑う前にここを見ます。自分で直せる範囲だからです。
まず、フォームが公開されているかどうかです。Googleフォームは公開の操作をしないと回答者がアクセスできません。公開を停止すると、リンクを知っている人でもアクセスできなくなります。作業途中で公開を止めたまま案内を送ってしまうと、全員が開けません。
次に、回答の受け付けが止まっていないかを見ます。回答の画面から受付をオフにすると、フォームは開けても「回答の受け付けを終了しました」といった文言が出ます。ここには終了日と回答数の上限を設定する機能もあり、設定した日時を過ぎたり、決めた件数に達したりすると自動で締まります。この自動の締めは忘れやすく、去年の設定がそのまま残っていて今年の受付が開かない、という詰まり方をします。なお、複数の人が同時に送信した場合は、上限に関係なく回答が受け付けられる仕様になっています。
共有の設定も確認します。一般的なアクセスの欄で「リンクを知っているすべてのユーザー」ではなく、特定の対象グループに絞っていると、その外側にいる人は開けません。職場のアカウント同士でテストすると通ってしまい、外部の応募者だけが弾かれるので、気づくのが遅れます。フォームには有効期限を付けることもでき、期限を過ぎるとアクセスが消えます。
見落としが多いのは、回答の送信を1回に制限する設定です。この設定をオンにすると、回答するためにGoogleアカウントへのログインが必要になります。
Googleフォームは、アンケートや申し込みフォームを簡単に作成できる便利なツールです。しかし、時には「googleフォームが回答できない」という問題が発生することがあります。このような場合、まず基本設定を確認することが重要です。例えば、回答の受付がオンになっているか、アクセス権限が正しく設定されているかをチェックしてください。 出典: ja.quickcreator.io
二重送信を防ぐつもりで入れた設定が、ログインしていない人を丸ごと締め出していた、という形はよく起きます。不特定多数から受け付けるフォームでは、この設定を外して、重複は受け取ったあとで見分ける方針に切り替えたほうが取りこぼしが減ります。
回答者のアカウント側で止まっているとき
設定に問題がなければ、次はアカウントです。スマホで起きる詰まりの多くはここに集まります。
多いのは、複数のGoogleアカウントにログインしている状態です。仕事用と個人用を両方入れていると、フォームは最初に選ばれているアカウントで開きます。そのアカウントにアクセス権がなければ、権限が必要ですという表示になります。相手には、画面の右上にあるアカウントのアイコンを押して、別のアカウントに切り替えてから開き直すよう伝えます。
勤務先や学校のアカウントで開いている場合も止まります。組織の管理者が外部のフォームへのアクセスを制限していることがあり、この場合は本人がいくら操作しても通りません。個人のアカウントに切り替えるか、いったんログアウトして開くよう案内します。ログインが必要な設定を外してあれば、ログアウトした状態でも回答できます。
ファイルをアップロードしてもらう設問を置いている場合は、そもそもGoogleアカウントへのログインが避けられません。履歴書や見積書を添付してもらう受付でこれをやると、アカウントを持っていない人、持っていてもスマホで入れ直したくない人がそこで止まります。応募の受付でアカウント登録を求めると、そこで手を止める人が必ず出ます。添付が必要な受付では、フォーム以外の経路を1本用意しておくか、添付を前提にしない受け方へ変えるかを先に決めておきます。
もうひとつ、メールで送るときの制約も知っておくと役に立ちます。ファイルのアップロードの設問、評価の設問、質問や選択肢に画像が入っているもの、保護されたテストは、メール本文にフォームを埋め込めません。埋め込まれると思って送った案内が、リンクだけになっていて相手が気づかない、という行き違いも起きます。
スマホだから起きる詰まり方
パソコンでは再現しないのに、スマホでだけ起きることがあります。原因は端末の性能ではなく、リンクをどこで開いたかにあります。
一番多いのが、アプリの中の簡易ブラウザです。メッセージアプリやメールアプリからリンクを押すと、そのアプリに内蔵された画面でフォームが開きます。ここでは動作が不安定になったり、ログインの状態が引き継がれなかったり、ファイルの選択ができなかったりします。対処はひとつで、その画面の隅にある共有や「ブラウザで開く」を押して、標準のブラウザに移してもらうことです。この案内だけで解決する連絡が相当数あるため、最初に送る定型文に入れておくと往復が減ります。
送信ボタンが押せないという訴えも、スマホでよく出ます。多くは必須の設問が未入力で、画面の上のほうに赤い文字が出ているのに、本人が下だけを見ていて気づいていません。画面をいちばん上まで戻して赤い文字を探してもらうよう伝えます。設問が多いフォームほど起きやすいので、必須にする項目は判断に本当に要るものだけに絞ります。必須を増やすほど、送信できない人の数は増えます。
入力の形式で弾かれている場合もあります。メールアドレスの欄に全角の文字が混じっている、電話番号の欄にハイフンを入れた、日付の形式が合っていない、といったものです。スマホの予測変換は全角を混ぜてくるので、本人には違いが見えません。形式を厳しくするほど、この種の詰まりが増えます。
下書きの扱いも知っておくと説明が早くなります。Googleフォームでは、回答の下書きが自動的に保存される仕組みがあり、最後に変更してから30日間、または記入が終わるまで残ります。共有の端末や、店頭に置いた申し込み用の画面では、前の人の入力が残って見えることになります。公式にも、繰り返し入力するフォーム、サイトに埋め込んだフォーム、共有の端末に置く登録や申し込みのフォームでは自動保存を無効にすることがすすめられています。設定の画面から切り替えられるので、複数人が同じ端末で触る受付では先に外しておきます。
通信が切れていた、という単純な原因も一定数あります。移動中に送信して、電波が途切れた場面です。送信した覚えはあるのに届いていない場合は、ここを疑います。相手に再送してもらい、重複はこちら側で消すほうが早く済みます。
端末の設定が効いていることもあります。データ通信の節約機能を入れていると、読み込みが途中で止まることがあります。広告を遮る拡張機能や、通信を経由させる設定を入れている場合も、フォームの一部が表示されないことがあります。これらは相手の端末の話なので、こちらから細かく指示するより、別のネットワークで開いてもらう、別の端末で開いてもらう、と大きく振るほうが早く進みます。自宅の回線と携帯の回線で結果が変わるなら、原因はネットワーク側にあると分かります。
古い端末やブラウザで起きることもあります。更新を長く止めている端末では、新しい画面の作りに追いつかず、ボタンが反応しないことがあります。この場合は本人に更新を求めるより、代わりに受け付ける道を出すほうが確実です。端末の更新は相手の都合があり、締め切りには間に合いません。
連絡を受けた窓口が最初に打つ手順
ここまでを踏まえて、実際の動き方を順番に並べます。この順でやると、どこで止まっているかが自然に絞れます。
最初に、自分でシークレットウィンドウを開いて、案内に使っているリンクをそのまま貼り付けます。ログインしていない状態で開けるかどうかが、ここで分かります。開けなければ、原因はこちら側の設定です。開けるなら、次へ進みます。
次に、そのリンクをスマホで開きます。できればメッセージアプリに貼り付けて、アプリの中の画面から押します。相手と同じ経路を通ることが目的なので、ブックマークから開いてはいけません。ここで再現すれば、案内すべきことは決まります。
再現しなければ、相手に3つだけ聞きます。どの画面まで進んだか、画面に出ている文字は何か、リンクをどこから押したか。この3つで、5つの場面のどれかに落ちます。写真を1枚もらえるなら、この3つは同時に片づきます。
原因が相手側にあると分かったら、解決を相手に委ねきらないことです。締め切りが近い受付では、こちらが代わりに入力する道を先に出します。必要な項目をメールで返信してもらい、こちらでフォームに代理で入れる、という受け方です。応募や申し込みは、相手が諦めた時点で失われます。手順を案内して待つより、受け取れる形をこちらから出すほうが結果が残ります。
同時に、その人の状態を記録に残します。誰から、いつ、どの詰まり方で連絡が来て、誰が返したのかが残っていないと、別の担当が同じ説明をもう一度することになります。返信したかどうかが表に残らないと、二重返信と返し忘れは必ず起きます。
画面に出ている文言ごとに、行き先を決める
相手から画面の写真が届いたら、そこに出ている文言で行き先が決まります。写真をもらう価値は、この分岐が一発で決まる点にあります。
権限が必要ですという表示が出ている場合は、アクセスの範囲かアカウントの問題です。共有の設定で対象者を絞っていないかを先に見て、絞っていなければアカウントの切り替えを案内します。職場や学校のアカウントで開いている人は、ここで止まることが多くなります。
回答の受け付けを終了しましたという表示が出ている場合は、こちら側の設定です。受付のスイッチ、終了日、回答数の上限の3つのどれかが効いています。締め切り前なのにこの表示が出ているなら、前回の設定が残っているか、上限に達しています。すぐに直せる話なので、確認してから折り返します。
ページが見つからないという表示が出ている場合は、リンクの切れ方を疑います。案内文に貼ったURLの末尾が欠けている、印刷物に載せたURLを手で打ち直して間違えている、短縮したリンクが期限切れになっている、といった形です。自分の手元から同じリンクをコピーし直して送ります。
この項目は必須ですという赤い文字が出ている場合は、単純に未入力です。画面をいちばん上まで戻して、赤い文字のある設問を探してもらいます。スマホでは画面の外に出ていて気づかないことが多いため、上に戻るという一言を必ず添えます。
有効なメールアドレスを入力してくださいといった形式の指摘が出ている場合は、全角と半角の混在を疑います。予測変換が全角の文字を入れていることが多く、本人には見分けがつきません。いったん欄を空にして、半角で打ち直してもらいます。
写真が届かない場合でも、出ている文言を口頭で読み上げてもらえば同じ分岐が使えます。文言の頭の数文字だけでも、どの行き先かは決まります。
返す文面を型にしておく
連絡が来るたびに文面を考えていると、時間が取られるうえに、担当ごとに案内の中身がずれます。返信は型にして、状況に応じて差し替える形にします。
最初に返す文面は、原因を決めつけずに次の行動を促すものにします。たとえば次のような形です。「ご連絡ありがとうございます。お手数ですが、次の2点をお知らせください。1つ目は、どの画面まで進んだか。2つ目は、画面に文字が出ていれば、その画面の写真です。あわせて、もしメッセージアプリやメールアプリの中でフォームを開いていらっしゃる場合は、画面の隅にある『ブラウザで開く』を押して、あらためてお試しいただけますでしょうか」。この1通で、切り分けに必要な情報の要求と、最も多い原因への対処が同時に片づきます。
アカウントが原因だと分かったときの文面も用意します。「お使いの端末で複数のGoogleアカウントにログインされていると、権限のないアカウントで開いてしまうことがあります。画面の右上にあるアカウントのアイコンから切り替えるか、いったんログアウトした状態で、もう一度リンクを開いてみてください」。この案内は、相手に非があるように読まれないよう、端末側の仕組みの話として書くのが肝心です。責める書き方になると、そこで連絡が途切れます。
どうしても開けない人へ返す文面も決めておきます。「恐れ入りますが、お手数をおかけしております。こちらで代わりにお手続きを進めますので、次の項目をこのメールにご返信ください」と書いて、必要な項目を箇条書きで並べます。締め切りのある受付では、この文面を持っているかどうかで、受け取れる件数が変わります。
3つの文面を共有の場所に置き、誰が返しても同じ内容になるようにします。あわせて、返した内容をその人の記録に残します。文面を揃えても、誰が返したかが残っていなければ、2人目の担当が同じ文面をもう一度送ることになります。
フォームの作りそのものを、答えやすさから見直す
問い合わせが続くときは、個別の対処ではなく、フォームの作りを疑います。答えにくい作りは、回答できないという連絡に姿を変えて戻ってきます。
設問の数を数えます。Googleフォームは、質問や説明、画像、動画をあわせて最大300個まで置けて、セクションも最大75個まで作れます。置ける数が多いことと、答えてもらえることは別です。スマホの画面で指を動かしながら答える相手を思えば、1画面に収まる分量には限りがあります。設問が多いフォームでは、途中で離脱した人が「回答できなかった」と言ってくることもあります。実際には回答できたのに、長さに負けた場面です。
セクションで区切ると、1画面あたりの分量が減って進みやすくなります。ただし区切りすぎると、今どこにいるのか分からなくなります。応募や申し込みの受付なら、本人の情報、応募の内容、確認事項の3つ程度に割るのが扱いやすい形です。
選択肢の作りも見直します。スマホでは、長い文章の選択肢が折り返して並び、どれを選んだのか分かりにくくなります。選択肢は短く言い切り、補足は設問の説明欄に書きます。プルダウン形式は項目数が多いと選びにくくなるので、5つ程度までならラジオボタンのほうが押しやすくなります。
画像を多く入れているフォームは、通信が細い場所で開くと表示に時間がかかります。真っ白な画面のまま数十秒待たされれば、開けないと判断されます。案内用の画像は1枚までにして、説明は文字で書きます。
そして、公開する前に必ず自分のスマホで最後まで送信してみます。パソコンの画面を縮めて確認するのではなく、実際の端末で、実際に案内に使うリンクから開きます。この一手間で、公開後の問い合わせはかなりの割合が消えます。テストの回答は、受付を始める前に消しておきます。
同じ連絡を繰り返し受けないための作り方
1件ずつ対応していると終わらないので、受付そのものを作り替えます。連絡の内容を数えていくと、直す場所ははっきりします。
ログインが要る設定を外せるかを最初に検討します。回答を1回に制限する設定、確認済みのメールアドレスを収集する設定、ファイルをアップロードする設問は、いずれも回答者のログインを前提にします。不特定多数から受け付ける窓口で、これらのうち1つでも入っていれば、回答できないという連絡は構造的に発生し続けます。重複の判定は、受け取ったあとに名前とメールアドレスで見分ける方針に変えれば足ります。
必須の設問を減らします。判断に使わない項目を必須にしているだけで、送信できない人が増えます。後から聞けるものは、受け取ってから聞きます。
案内文に、最初から逃げ道を書いておきます。「うまく表示されないときは、リンクを長押ししてブラウザで開いてください」「それでも開けない場合は、このメールにそのまま返信してください」の2行です。この2行があるだけで、問い合わせの件数と、応募を諦める人の数の両方が減ります。
そして、受付の締め方を毎回見直します。終了日や回答数の上限を前回の設定のまま放置すると、次の募集で全員が弾かれます。募集を始める日に、公開の状態、受付の状態、終了日、対象者の範囲の4つを確認する習慣にします。
比較の観点で言えば、Googleフォームは作って配るところまでが得意で、そこは無料で十分に足ります。詰まりが出るのは、受け取ったあとに担当や状況を持たせようとしたときです。回答を1回に制限したい、誰が返信したか残したい、添付を受けたい、といった要求が重なると、設定が回答者側の負担に跳ね返ります。どこまでを標準の機能で回し、どこから別の道具に移すかは、Googleフォームとの比較で整理しています。サイトに埋め込む形で受けているなら、Contact Form 7との比較も判断材料になります。
受付を締めたあとに残る確認
受付を閉じたら終わりではありません。閉じたあとにこそ、回答できなかった人の存在が表に出ます。
締め切りの直後に届く連絡は、たいてい「送ったはずだが届いているか」という確認です。ここで即答できるかどうかで、相手の印象が変わります。回答の一覧を送信時刻で並べ替え、名前かメールアドレスで探して、あったかなかったかを返します。見つからない場合に「届いていません」とだけ返すと話が止まるので、どう扱うかまで添えます。締め切りを過ぎた分を受け付けるかどうかは、窓口ごとの判断になります。方針を先に決めておかないと、担当によって扱いが変わり、後から説明できなくなります。
閉じたあとにフォームを開こうとする人も出ます。案内を後から見た人、転送された人、去年のリンクを保存していた人です。閉じたときの表示文言を、次の行き先が分かるものに書き換えておきます。「受付は終了しました」だけで終えず、次回の予定や、別の連絡先を1行添えます。この1行があるかどうかで、その後の問い合わせの手間が変わります。
そして、その回に届いた「回答できない」という連絡を数えます。何件あったか、内訳はどうだったかを1行残すだけで、次回にどこを直すかが決まります。記録がなければ、次の募集でも同じ設定のまま同じ連絡を受けます。件数が多かった項目から順に、設定か案内文を直していきます。
受付の詰まりは、場面ごとに直す場所が違う
問い合わせを受けた記録を場面別に並べると、直すべき場所は窓口の種類ごとに違うことが見えてきます。
応募の受付では、添付とログインが詰まりの中心になります。履歴書や職務経歴書を送ってもらう場面なので、アカウントの壁が直接そこに立ちます。受け取ったあとも、書類の確認、選考の状況、返信の有無を追う必要があり、表計算ソフトの1行では足りなくなります。この場面の回し方は採用の応募受付にまとめています。
公募や助成金の受付では、締め切りの扱いが中心になります。終了日の設定と、締め切り直前に集中する送信、そして届いたかどうかの問い合わせが重なります。締め切り後に「送ったのに届いていない」という連絡が来たとき、記録で答えられるかどうかが分かれ目です。この形は助成金・公募の受付で扱っています。
日常の問い合わせ窓口では、量そのものが問題になります。1件ずつは軽くても、誰が見たのか、返したのかが残らないと、同じ問い合わせに2人が返信します。担当と状況を持たせる考え方は問い合わせの受付に置いています。イベントや講座の申し込みのように、定員と締め切りが絡む場面はイベントの申し込みが近い形です。
共通しているのは、回答できないという連絡そのものが受付の仕事の一部だという点です。送信までを整えるだけでは終わらず、届いたあとに誰が何をしたのかを残す場所が要ります。送信されたあとの道具がそろっているかどうかで、同じ件数でも手間はまるで変わります。受付に必要な機能の並びはできることに、実際の画面の動きは動くところを見るで確認できます。
なお、応募者や問い合わせ者の情報をどこまで集め、どれだけ保持してよいかは、扱う内容と組織によって判断が変わります。個人情報の取り扱いについては所管の窓口や専門家に確かめてください。フォームの設定だけで済ませられる話ではありません。
Q1. スマホからだけ回答できないと言われました。端末の性能の問題ですか?
端末の性能が原因になることはほとんどありません。多くは、メッセージアプリやメールアプリの中の簡易ブラウザで開いていることが原因です。画面の隅にある「ブラウザで開く」を押して標準のブラウザに移してもらうと解決します。次に多いのが、複数のGoogleアカウントにログインしていて、権限のないアカウントで開いている場合です。
Q2. 回答を1回に制限する設定は、入れておいたほうがよいですか?
不特定多数から受け付けるフォームでは外すことをすすめます。この設定をオンにすると回答者はGoogleアカウントへのログインが必要になり、アカウントを持たない人や切り替えたくない人がそこで止まります。重複は受け取ったあとに名前とメールアドレスで見分けるほうが、取りこぼしが少なくなります。
Q3. 送信したのに届いていないと言われたとき、何を確かめますか?
まず回答の受け付けが止まっていないかを見ます。終了日や回答数の上限を設定していると、その時点で自動的に締まります。次に、回答の一覧を送信時刻で並べ替えて、その時間帯の記録を探します。見つからなければ、送信の途中で通信が切れた可能性が高いので、再送してもらい、重複はこちらで消します。
Q4. 問い合わせを減らすには、案内文に何を書けばよいですか?
うまく表示されないときはリンクを長押ししてブラウザで開いてほしいこと、それでも開けない場合はそのメールに返信してほしいこと、この2行で足ります。代わりの受付口を先に示しておくと、開けなかった人が諦めずに連絡してくれます。締め切りが近い受付ほど、この2行の効き方が大きくなります。