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整体院の返信のひな形|毎回書き直さないための型

2026年9月13日 ・ Halict編集部

整体院の受付で、返信に時間がかかっている実感がある。同じような内容を書いているはずなのに、毎回ゼロから打ち直している。返信が遅れた日は予約に結びつかない。こうした状態は、文章力の問題ではなく、型が用意されていないことの結果です。

この記事は、整体院に届く問い合わせを分類して、返信のひな形を作るところまでを順番に並べたものです。文例も載せますが、大切なのは文例そのものより、どこを固定してどこを差し替えるかの決め方です。そこが決まると、返信は書く作業から選ぶ作業に変わります。

整体院の返信が毎回ゼロから書かれる理由

届く問い合わせは、実は数種類しかない

一日に届く問い合わせを一週間分ためて分類してみると、種類は驚くほど少ないことが分かります。整体院の窓口に届くものは、おおむね次の七つに収まります。

種類 中身 返信で必要なこと
初回の予約希望 空いている日時を知りたい 候補の提示と所要時間
料金の質問 一回いくらか、何回通うのか 料金の案内と、回数は当日判断である旨
症状の相談 この症状は診てもらえるか 受け入れの可否と、当日の流れ
予約の変更とキャンセル 日程を動かしたい 変更後の確定と、規定の案内
場所と駐車場 行き方、停める場所 案内と目印
法人や福利厚生 契約や申請の書式 担当への引き継ぎと、返答の期日
営業の連絡 広告や仕入れの売り込み 断りか、無反応か

七種類しかないなら、七つのひな形があれば足ります。実際にはもう少し細かく分かれますが、それでも十を超えることはまずありません。にもかかわらず毎回書き直しているのは、種類を数えたことがないからです。

それでも書き直してしまう理由

種類が少ないと分かっていても、書き直してしまう理由はいくつかあります。ひとつは、文面が個人の頭の中にしかないことです。前回どう書いたかを思い出すより、打ったほうが早いと感じます。

もうひとつは、失礼にならないか気になることです。ひな形をそのまま送ると冷たく見えるのではないか、という心配があります。この心配は理解できますが、実際には返信が遅いほうが冷たく受け取られます。整体院の問い合わせは、痛みを抱えて送られてくることが多く、待つ時間が長いほど不安が増します。丁寧な文章を一日かけて書くより、整った文章を当日に返すほうが評価されます。

三つめは、途中の判断が挟まることです。この人は受け入れられるのか、この時間帯は空いているのか。判断が必要な部分と、判断が要らない部分が混ざっているせいで、全体が判断の作業に見えてしまいます。ここを分けるのが、ひな形づくりの中心になります。

ひな形にする前に、届くものを分ける

一週間分を並べる

作業の第一歩は、直近一週間分の問い合わせを並べて、種類ごとに数えることです。数えると、思っていたのと違う分布が出てきます。料金の質問が多いと思っていたのに、実際には場所と駐車場の質問がいちばん多い、ということが起こります。

分布が分かれば、どこから手を付けるかが決まります。3種類のひな形を先に作るだけで、届く問い合わせの大半に対応できることが多い。全種類をそろえてから始めようとすると、いつまでも始まりません。

判断が要るものと要らないものを分ける

分類したら、種類ごとに「返信に判断が要るかどうか」の印を付けます。場所と駐車場の案内には判断が要りません。料金の案内も、書いてある通りに返すだけです。一方、症状の相談と法人の申請には判断が要ります。

判断が要らないものは、ひな形をそのまま送れます。判断が要るものは、判断の結果を差し込む場所を作ったひな形にします。この二段構えにしておくと、受付が迷う場面が減ります。

誰が返すかも一緒に決める

種類ごとに、誰が返すかも決めておいてください。受付が返すもの、院長の確認を経て返すもの、事務の担当に回すもの。ここが決まっていないと、届いたものが宙に浮きます。返信したかどうかが表に残らないと、二重返信と返し忘れは必ず起きます。誰が担当するかを一件ごとに持たせられる形にしておくと、この分担が実際に機能します。問い合わせを受けて返すまでの流れは問い合わせの受付に整理があります。

どの返信にも入る五つの部品

ひな形をばらばらに作ると、院として文体が揃わなくなります。先に共通の部品を決めてから、種類ごとの中身を足すほうが早く、そろいます。整体院の返信に必要な部品は五つです。

・受け取ったことの確認。いつの問い合わせに対する返信かが分かる一文 ・相手の言ったことの言い換え。何を求められていると理解したかを一行で返す ・こちらからの回答。日時の候補、料金、可否 ・次にしてほしいこと。返信をもらいたいのか、そのまま来院してよいのか ・締めと連絡先。返信の期日と、電話でも受ける旨

この五つがあれば、どの種類の返信も成立します。逆に、どれかが欠けると問い合わせが往復します。特に抜けやすいのは四つめです。回答だけ書いて終わると、相手は次に何をすればよいか分からず、そのまま止まります。

場面ごとのひな形

初回の予約を受けたとき

いちばん件数が多く、いちばん効果が出るひな形です。日時の候補を出すところだけが差し替えになります。

「〇〇様、お問い合わせありがとうございます。△△整体院の□□です。腰の痛みについてご相談いただき、初回のご予約をご希望とのことで承りました。直近ですと、以下の日程にお席がございます。ご都合のよい枠をお知らせください。第一候補、第二候補、第三候補。初回はお体の状態を伺う時間を含めて90分ほどいただいております。動きやすい服装でお越しください。ご返信は本日中にご確認のうえ、お席を確保いたします。お電話でも承ります」

候補を三つ出すのは、往復を減らすためです。一つだけ出すと合わなかった場合にもう一往復かかります。三つ出せば、たいていどれかに収まります。

料金を聞かれたとき

料金の質問には、金額を書けば足りると思いがちですが、実際に聞かれているのは総額です。一回の金額だけ返すと、次に「何回通いますか」と聞かれます。最初の返信で、回数の考え方まで触れておくと往復が減ります。

「お問い合わせありがとうございます。料金についてお答えします。初回は検査とご説明を含めて〇〇円、二回目以降は〇〇円です。通う回数については、お体の状態を拝見してからのご案内となりますので、初回の際に見通しをお伝えしています。回数券やまとめてのお支払いをお願いすることはございません。ご不明な点があればお気軽にお知らせください」

ここで気をつけたいのは、効果や改善の見込みを書かないことです。返信の文面は広告と同じ扱いになる場面があります。制度の側では、表示について次のように定められています。

事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 出典: www.caa.go.jp

どこまでが問題になるかの線引きは、書き方と業態によって変わります。この記事で断定はできません。文面を型にする前に、所管の窓口や専門家に確かめてください。少なくとも、受付が個別の返信で効果に踏み込まない形にしておけば、ぶれは起きません。

症状について相談されたとき

いちばん難しいのがこれです。相手は「この症状は診てもらえますか」と聞いていますが、受付が症状そのものを判断することはできません。ここで判断してしまうと、あとで食い違いが起きます。

ひな形としては、受け入れの可否は当日に確認する形にしておき、来院前に確かめておきたいことだけを聞く形にします。

「お問い合わせありがとうございます。ご相談の内容を拝見しました。初回にお体の状態を伺ったうえで、当院でお受けできるかどうかをご説明しております。事前に二点だけ教えてください。ひとつめ、症状が出はじめた時期。ふたつめ、他の医療機関にかかっているかどうか。かかっている場合は、その内容に沿ってご案内いたします。ご返信をいただき次第、ご予約の候補をお送りします」

この形にしておくと、受付が判断せずに次へ進められます。院長の確認が必要なものは、この段階で回します。

予約の変更とキャンセル

件数の割に、揉めやすいのがここです。文面に規定を書き添えておくかどうかで、後のやり取りが変わります。

「ご連絡ありがとうございます。〇月〇日〇時のご予約について、変更を承りました。変更後は〇月〇日〇時です。当日のご来院をお待ちしております。なお、ご予約の変更は前日までにご連絡いただけますと確実にお席をご用意できます。当日のご連絡についてはお席の状況によりご希望に沿えない場合がございます」

規定を毎回書くのは、断る場面で急に持ち出さないためです。普段から書いてあれば、断るときも同じ文面の延長で説明できます。

受け入れが難しいとき

断る返信は、書きにくいぶん後回しになります。後回しになると、相手はずっと待ちます。文面を先に用意しておけば、届いた日のうちに返せます。

「お問い合わせありがとうございます。いただいた内容について検討しましたが、当院ではお受けすることが難しいと判断しました。お力になれず申し訳ございません。お住まいの地域の医療機関や、〇〇のような窓口でご相談いただくのがよいかと存じます。いただいた内容は当院で保管いたしませんので、その旨お知らせします」

最後の一行を入れておくと、送った側の不安が残りません。特に写真や書類を添付してきた相手には効きます。

法人や福利厚生の問い合わせ

受付がその場で答えられないものは、引き継ぐ返信を先に返すのが正解です。調べてから返そうとすると、返信が数日空きます。

「お問い合わせありがとうございます。法人契約についてのご相談として承りました。担当より、〇営業日以内にあらためてご連絡いたします。お急ぎの場合はお電話でもご相談を承ります」

期日を書くことがこの文面の要点です。期日が無いと、相手は待ちながら他をあたります。

差し込む部分を三つまでに絞る

変えるところと変えないところを分ける

ひな形が使われなくなるいちばんの理由は、差し替える箇所が多すぎることです。名前、日付、時間、症状、料金、担当者、と六つも七つも差し替えるなら、打ったほうが早いと感じます。

差し替えは3か所までに抑えてください。それ以上必要になるなら、ひな形を分けたほうがよいという合図です。初回予約のひな形なら、差し替えるのは名前と日時の候補だけ。所要時間や服装の案内は固定にします。

固定にできるものを増やす

固定にできる部分は、思っているより多くあります。院の名前、住所、駐車場の案内、初回の所要時間、持ち物、支払い方法、キャンセルの規定。これらは相手によって変わりません。返信のたびに書き直しているなら、まとめて固定にしてください。

固定部分を長くすることに抵抗があるかもしれませんが、受け取る側は必要な情報が最初の一通に入っているほうが助かります。往復が減れば、来院までの時間が縮みます。

文体をそろえる

複数人で返信している院では、文体がばらつきます。ひとりは丁寧すぎ、ひとりはそっけない。同じ院からの返信とは思えない、ということが起こります。

ひな形を共有すれば、この差は自然に埋まります。ばらつきを直すために注意し合うより、共通の型を配るほうが早く、角が立ちません。

ひな形が使われなくなる兆しと、その直し方

兆し1 差し替えの箇所が増えている

運用しているうちに、細かい但し書きが足されて差し替えが増えます。増えたら分割の合図です。ひとつのひな形で全部を賄おうとせず、種類を増やしてください。

兆し2 送る前に必ず手直ししている

毎回同じ箇所を手直ししているなら、その手直しをひな形に反映すれば済みます。手直しの内容は、実際に使っている人がいちばん知っています。月に一度、直した箇所を持ち寄る時間を五分だけ取ってください。

兆し3 誰かひとりしか使っていない

作った人だけが使っていて、他の人は自己流で打っている状態です。これは、置き場所が使う人の手元に無いことが原因であることがほとんどです。責める前に、置き場所を見直してください。

兆し4 古い情報が残っている

料金が変わった、営業時間が変わった、駐車場の場所が変わった。ひな形が複数の場所に散らばっていると、直し漏れが出ます。古い料金を書いた返信を送ってしまうと、来院時に説明が必要になります。

散らばりを防ぐには、ひな形の置き場所をひとつにすることです。個人の端末のメモ帳、共有のドキュメント、印刷して貼った紙、と散っていると、必ずどれかが古いまま残ります。返信を書く画面からそのまま呼び出せる形になっていれば、更新は一か所で済みます。

ひな形をどこに置くか

返信を書く場所と同じところに置く

ひな形が別の場所にあると、開いて、探して、写して、貼るという手順になります。この手順は、忙しい日ほど省かれます。省かれた日に、文体のばらつきと書き漏れが出ます。

返信を書く画面から選べる形になっていれば、この手順は消えます。入り口の道具を選ぶときは、フォームが作れるかどうかではなく、送信されたあとの道具がそろっているかどうかを見てください。返信の文面を呼び出せるか、誰が返したかが残るか、未対応だけを絞り込めるか。ここが揃っていないと、ひな形を作っても運用に乗りません。

回答が表に落ちたあとをどう追うかという観点での違いはGoogleフォームとの比較にまとめてあります。自前のサイトに埋め込んで運用している場合はContact Form 7との比較のほうが状況が近くなります。受け取ったあとに何ができるかの一覧はできることにあります。

ひとりで回している院ほど効く

ひな形の効果がいちばん大きく出るのは、受付を院長ひとりで兼ねている院です。施術の合間に返信を書くとなると、まとまった時間は取れません。ひな形があれば、五分の空きでも二件返せます。無ければ、一件も返せずに一日が終わります。

複数人で回している院では、効果の出方が少し違います。速さより、ばらつきが減ることのほうが効きます。誰が返しても同じ案内が届くようになると、来院時の説明との食い違いが減り、当日の受付が楽になります。返信の内容と当日の案内がずれていると、その場で説明し直すことになり、そこで時間を取られます。

紙で貼るなら、一枚に収める

道具を替えずに始めるなら、紙で貼るのでも構いません。その場合は、種類ごとに一枚ずつ作らず、A4一枚に全種類の骨組みだけを載せてください。全文を紙にすると、更新が追いつかなくなります。骨組みだけなら、変わるのは料金や時間の数字だけです。

件名と書き出しも型にする

件名で埋もれる

返信の中身を整えても、件名が毎回ばらばらだと、相手の受信箱で埋もれます。整体院からの返信は、初めてやり取りする相手に届くことがほとんどです。差出人の名前だけでは、何のメールか分かりません。

件名は「【〇〇整体院】お問い合わせありがとうございます」「【〇〇整体院】ご予約日時のご案内」のように、院の名前を先頭に置いて、内容が一目で分かる形に固定してください。返信のたびに件名を考える必要がなくなり、相手も探しやすくなります。予約の確定を伝えた回だけ件名を変えておくと、あとから探すときに見つかります。

書き出しの一行を決める

書き出しに時間をかけている人は少なくありません。ここも固定にできます。「お問い合わせありがとうございます。〇〇整体院の□□です」で始めると決めておけば、毎回考えずに済みます。

大切なのは、書き出しの直後に、相手が何を求めているかを一行で言い換えることです。「腰の痛みについてご相談いただき、初回のご予約をご希望とのことで承りました」の一行があるかどうかで、読んだうえで返しているかが伝わります。この一行だけは、ひな形の中で毎回書き替える部分として残してください。

署名に入れておくもの

署名も型のうちです。院の名前、住所、電話番号、営業時間、休診日、地図の目印。ここに営業時間と休診日が入っていると、次の連絡がその時間内に来るようになります。休診日に連絡が来て返せない、という往復が減ります。

駐車場のある院は、停める場所の説明も署名に入れておくと効きます。場所と駐車場の質問が多い院では、これだけで問い合わせが一種類減ります。

返信の期日を、ひな形と一緒に決める

期日が無いと、ひな形があっても遅れる

ひな形をそろえても、いつ返すかが決まっていなければ返信は遅れます。手が空いたときに返す、という運用は、忙しい日ほど後ろ倒しになります。整体院は施術中に端末を見られないので、放っておくと夜まで手が付きません。

決め方は単純で、当日中に返すのか、翌営業日までに返すのかを選ぶだけです。選んだら、入り口の案内文と、ひな形の締めの文の両方に書いてください。書いてあると、待つ側の不安が減り、催促の連絡も減ります。催促に応じる時間も、受付の負担のうちです。

まとめて返す時間を作る

期日を守るには、返信の時間を一日のどこかに固定するのが現実的です。開院前の十五分と、閉院後の十五分。この二回で、たいていの件数は返せます。ひな形があれば、一件あたりにかかる時間は数分に収まります。

固定した時間に返す運用が回るかどうかは、未対応だけを絞り込めるかで決まります。すべての問い合わせが同じ画面に並んでいて、どれが返信済みか分からない状態だと、毎回すべてを読み直すことになります。件数が二桁になった時点で続きません。

期日を過ぎそうなものを見つける

決めた期日を過ぎそうなものが、その場で見えることも大切です。届いた順に並んでいるだけだと、古いものが下に沈みます。未対応のまま日数が経ったものが上に出てくる形になっていれば、取りこぼしはほとんど起きません。

電話で受けた問い合わせも、同じ型で扱う

口頭のやり取りは記録に残らない

整体院の問い合わせは、いまも電話が多く残っています。電話は速くて確実ですが、記録が残りません。誰が何を答えたかが分からないため、次にかかってきたときに一から聞き直すことになります。

ここでも、ひな形が役に立ちます。電話で聞くことをひな形として一枚にしておけば、聞き漏らしが減ります。名前、連絡先、症状の出はじめた時期、来られる時間帯、他の医療機関にかかっているかどうか。この五つを聞く順番まで決めておくと、応対の時間も短くなります。

電話の内容も同じ場所に残す

聞いた内容を、フォームから届いた問い合わせと同じ場所に残せると、探す場所がひとつになります。受付が電話を受けながら入力する形にすれば、通話が終わった時点で記録が完成します。紙のメモに書いて後から入力する運用は、入力されないまま溜まります。

同じ場所に並んでいれば、返信の期日の管理も一本化できます。電話の件だけ別の紙で管理していると、そこだけ抜けます。入り口の数を減らすことは、扱いを軽くするいちばん確実な方法です。

スマホから返信する日のために

短い版のひな形を用意する

院長が外出している日や、受付が不在の日に、スマホから返す場面があります。このとき、長い固定文をスマホで扱うのは現実的ではありません。

そこで、種類ごとに短い版を用意しておきます。「本日中に、あらためて詳しいご案内をお送りします」という一次返信だけでも、待つ側の不安はかなり減ります。一次返信を返しておけば、詳しい返信が翌日になっても問題になりません。返信が無いまま一日過ぎることだけを避けてください。

送った記録が残る経路で返す

スマホから返すとき、つい個人の連絡手段を使ってしまうことがあります。急ぎのときは仕方がないように思えますが、そこで返したやり取りは院の記録に残りません。次に対応する人が経緯を知らないまま、同じ内容をもう一度返すことになります。

返す経路は、記録が残るものにそろえてください。そろえておけば、誰が返したかが後から分かります。分からない状態が続くと、二重に返す事故が起きます。

ひな形を作る手順

まとまった一時間で下地を作る

作業を日々の合間に分けると、いつまでも完成しません。閉院後の一時間を一度だけ確保して、下地を作ってください。手順は次の通りです。

・直近一週間分の問い合わせを並べて、種類ごとに数える ・件数の多い三種類を選ぶ ・その三種類について、過去に実際に送った返信を一通ずつ探す ・その返信から、相手によって変わる部分に印を付ける ・印の付いていない部分を固定文として書き出す ・印の部分を差し替え箇所として、三か所までに絞る

この六つで下地は終わります。過去に送った返信を土台にするのが要点です。ゼロから書くと、実際の言い回しから離れたものができあがり、使うときに違和感が出ます。

使いながら直す

下地ができたら、そのまま使い始めてください。完成させてから使おうとすると、いつまでも使い始められません。使ううちに、毎回同じ箇所を手直ししていることに気づきます。その箇所を反映する作業を、月に一度、五分だけ取ってください。

三か月ほど回すと、ほとんど手直しの要らない状態に落ち着きます。そこまで来ると、返信は書く作業ではなく、選んで日時を入れる作業になります。ここが目指す形です。

最初の三種類は、この順で作る

どの三種類から作るかで迷うなら、初回の予約、料金の質問、予約の変更の順をおすすめします。初回の予約は件数が多く、来院に直結します。料金の質問は、返信が遅れると他院に流れます。予約の変更は、揉めやすいところを文面で先に押さえられます。

症状の相談を最初に作りたくなりますが、これは判断が絡むぶん、型にするのに時間がかかります。判断の要らない三種類を先に片付けて、返信の時間に余裕を作ってから取りかかるほうが、結果として早く仕上がります。

増やすタイミング

ひな形の種類を増やすのは、同じ内容の問い合わせが三回続いたときが目安です。二回までは偶然のことがありますが、三回続けば型にする価値があります。逆に、年に一度あるかどうかの問い合わせにひな形を作ると、使うころには内容が古くなっています。

増やすときも、既にある五つの部品の並びを崩さないでください。並びが揃っていると、どのひな形を使っても院として一貫した返信になります。

効果をどう測るか

測るのは返信までの時間

ひな形を入れた効果は、文章の出来では測れません。測るべきは、問い合わせが届いてから返信するまでの時間です。届いた時刻と返した時刻が記録に残っていれば、平均が出せます。

ひな形を入れる前と後で、この平均がどう変わったかを見てください。整体院の場合、返信までの時間が短いほど予約に結びつきます。数時間の差が結果を分けます。

次に測るのは往復の回数

もうひとつ見たいのが、一件あたり何往復しているかです。ひな形に必要な情報が入っていれば、往復は減ります。減っていないなら、四つめの部品である「次にしてほしいこと」が弱い可能性があります。

往復の回数は、受付の負担にそのまま比例します。一件で終わる返信と、三往復する返信では、かかる時間が三倍違います。件数が増えたときに効いてくるのは、この差です。

予約に進んだ割合も見る

三つめに見たいのが、問い合わせのうち何件が来院に進んだかです。返信が速くなっても、内容が足りていなければ予約には進みません。ひな形を入れた前後で、この割合が動いているかを見てください。

割合が動かない場合、疑うのは返信の中身ではなく、返している相手の層です。場所や駐車場だけを聞いてくる問い合わせは、そもそも来院を決めている人からのものです。一方、料金や症状を聞いてくる問い合わせは、まだ比べている段階の人からのものです。後者への返信を厚くすると、割合が動きます。どの種類が何件届いているかを数えているからこそ、この切り分けができます。

測れる状態にすることが先

ここまでの二つは、記録が残っていないと測れません。通話アプリのやり取りや、個人の受信箱に散らばった状態では、集計のしようがありません。まず、届いたものと返したものが同じ場所に並ぶ形を作ってください。そのうえでひな形を入れると、効果が数字で見えます。

道具にかける費用の考え方は料金に整理があります。実際の画面の動きを見たい場合は動くところを見るから確かめられます。運用に入る前に出やすい疑問はよくある質問にまとめてあります。仕様は変わるので、確かめるときはその時点の公式の資料を見てください。

ひな形づくりは、文章をうまくする作業ではありません。判断が要る部分と要らない部分を切り分けて、要らない部分を手から離す作業です。切り分けが済めば、返信にかける時間は減り、その分を施術と院内の仕事に戻せます。まずは一週間分を数えるところから始めてください。数えた紙が、そのままひな形の設計図になります。

Q1. 整体院の返信テンプレートは、何種類くらい用意すればよいですか?

まず直近一週間分の問い合わせを並べて数えてください。整体院に届くものは、初回の予約希望、料金の質問、症状の相談、予約の変更、場所や駐車場、法人や福利厚生、営業の連絡のおおむね七種類に収まります。全種類をそろえてから始める必要はなく、件数の多い三種類を先に作るだけで大半に対応できます。足りないと感じたところから増やしてください。

Q2. ひな形をそのまま送ると、冷たい印象になりませんか?

返信が遅いほうが冷たく受け取られます。整体院の問い合わせは痛みを抱えて送られてくることが多く、待つ時間が長いほど不安が増します。ひな形に、相手の言ったことを一行で言い換える部品を入れておけば、読んだうえで返していることが伝わります。丁寧な文章を一日かけて書くより、整った文章を当日に返すほうが結果につながります。

Q3. 返信に、症状の見込みや効果を書いてもよいですか?

受付が個別の返信で効果や改善の見込みに踏み込まない形にしておくのが安全です。返信の文面は表示として扱われる場面があり、どこまでが問題になるかは書き方と業態で変わります。この記事で断定はできないため、文面を型にする前に所管の窓口や専門家に確かめてください。ひな形では、受け入れの可否は当日に確認する形にしておくとぶれません。

Q4. 差し替える箇所は、どれくらいまでに抑えるべきですか?

3か所までを目安にしてください。それ以上必要になるなら、ひな形を分ける合図です。初回予約の返信なら、差し替えるのは名前と日時の候補だけにして、所要時間、服装、持ち物、駐車場の案内は固定にします。差し替えが多いと、打ったほうが早いと感じて使われなくなります。使われないひな形は、無いのと同じです。

Q5. テンプレートを入れた効果は、どう測ればよいですか?

問い合わせが届いてから返信するまでの時間と、一件あたりの往復の回数の二つを見てください。整体院では返信までの時間が短いほど予約につながり、数時間の差が結果を分けます。往復が減らない場合は、次にしてほしいことを書く部品が弱い可能性があります。どちらも記録が残っていないと測れないので、届いたものと返したものが同じ場所に並ぶ形を先に作ってください。

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