Googleフォームの回答を削除する操作そのものは数クリックで終わります。問題は、その削除が取り消せないことと、消してよい回答と消してはいけない回答の線引きが、操作画面のどこにも書かれていないことです。この記事では、回答を削除する方法を個別と一括に分けて示したうえで、消す前に必ず取っておく控えの順番、スプレッドシート側で何が起きるか、そして受付の記録として何を残すべきかまでを順に決めていきます。
削除する前に知っておく、取り消せないという前提
最初に押さえるべきことは1つです。フォームから回答を削除すると元に戻せません。公式のヘルプにも次のように書かれています。
フォームから回答を削除した場合、元に戻すことはできません。 出典: support.google.com
ドライブでファイルを消した場合はゴミ箱に入り、30日後に完全に削除される仕組みですが、フォームの回答の削除はこれとは別の動きをします。回答の一覧から消した瞬間に、フォーム側からは取り戻せません。確認のダイアログは出ますが、押したあとに戻る道はありません。
だからこそ、操作の順番が結果を左右します。削除の操作を覚えるより、削除の前に何をしておくかを決めておくほうが重要です。誤って全件を消した場合、スプレッドシートに保存していなければ、集まった回答は復旧できません。1件ずつの削除でも同じで、消してから「やはりあの応募者に連絡を取りたい」となっても、メールアドレスも氏名も残っていません。
なぜ消すのかも、先に言葉にしておきます。多くの場合、動機は次の4つのどれかです。テストで自分が入れた回答を消したい、同じ人が二重に送った回答を消したい、本人から削除の依頼が来た、年度が変わって古い回答を整理したい。動機によって、消す範囲も、消す前に残すものも変わります。
Googleフォームの使い方を覚えることは、アンケートの実施、顧客からのフィードバック収集、イベントの参加登録受付など、データ収集に役立つ素晴らしい方法です。ただし、同じ人が二重に回答してしまうなど、データが偏る可能性がある場合には、回答を削除する必要が生じることもあります。 出典: jotform.com
個別に1件だけ削除する手順
特定の1件を消す場合の手順です。フォームを開き、上部の回答をクリックし、個別のタブを開きます。前へアイコンまたは次へアイコンで、削除したい回答まで移動します。削除アイコンをクリックし、確認のダイアログではいを選びます。
回答の一覧から直接選ぶこともできます。個別のタブで下矢印をクリックすると、回答の一覧が出るので、そこから目的の回答を選びます。回答が多いフォームでは、前へ次へで探すより早く着きます。
ここで注意したいのが、件数が増えたときに個別のタブそのものが使えなくなる点です。公式の案内では、フォームに質問や回答の個別ビューが表示されない場合、フォームの回答数が10,000件を超えている可能性があるとされています。大規模なアンケートで特定の1件を消したい場合、フォームの画面からは狙った回答に到達できないことがあります。
もう1つ、個別の削除で困るのが、どれが消したい回答なのかを見分けるところです。匿名のアンケートでは、送信の時刻しか手がかりがありません。メールアドレスを集める設定をオンにしていれば本人を特定できますが、オフのまま集めた回答から「あの人の回答」を選び出すのは、ほぼ不可能です。本人からの削除依頼に備えるなら、受付の時点でメールアドレスの収集をオンにしておくか、回答ごとに本人が控えを持てる形にしておきます。
テスト回答を消す場面では、テストの送信時刻をメモしておくのが確実です。公開前にテストで3件送ったなら、その3件の時刻を控えておけば、本番の回答と混ざっても迷いません。テストの設問の1つに「テスト」と入れておく方法もありますが、その設問を本番前に消すと回答ごと消えるため、入力欄に入れる形にします。
すべての回答を一括で削除する手順
年度を切り替えるときや、テストを終えて本番を始めるときには、全件を消したくなります。手順は次のとおりです。
フォームを開き、上部の回答、概要と進みます。右上のその他アイコンをクリックし、すべての回答を削除アイコンを選びます。確認のダイアログでOKを押します。
この操作は、フォームに保存されている回答をすべて消します。設問や設定は残るため、同じフォームをそのまま次の募集に使えます。年度ごとに同じ設問で受付をするなら、毎年新しいフォームを作るより、前年の回答をスプレッドシートに保存してから一括削除して使い回すほうが、リンクを配り直さずに済みます。
ただし、使い回しには落とし穴があります。前年のリンクをそのまま案内に載せている人がいると、締め切り後もそのリンクから送信が届きます。回答の受け付けを止めるには、公開済みのフォームの右上にある公開アイコンから、回答を受付中をオフにします。終了日や回答数の上限を設定することもできるので、締め切りが決まっている受付では最初に入れておきます。
また、一括削除のあとに概要のタブが消えることがあります。公式にも、概要のタブは回答が1つ以上ある場合にのみフォームに表示される、と書かれています。全件を消すと表示する中身が無くなるため、タブごと見えなくなるのは正常な動きです。
一括削除を実行する前に、必ず確かめることが2つあります。1つは、スプレッドシートに回答が入っているか。もう1つは、そのスプレッドシートが最新の状態まで同期しているかです。同期が止まっていることに気づかないまま一括削除すると、同期が止まったあとの回答は完全に失われます。
消す前に控えを取る、3つの順番
削除が取り消せない以上、控えを取る順番を手順として固定しておきます。実務で回るのは次の3段です。
1段目は、スプレッドシートへの保存です。フォームを開き、回答、概要と進み、右上のその他アイコンから回答の送信先を選択をクリックします。新しいスプレッドシートを作成するか、既存のスプレッドシートを選ぶかを選べます。ここで保存先を作っておくと、以後の回答は自動でシートに流れます。公式にも、スプレッドシートを削除してもフォームは削除されず、フォームを削除してもスプレッドシートは削除されないと説明されています。フォーム側の回答を消しても、シートに入った行はそのまま残ります。
2段目は、その時点のCSVを手元に落とすことです。フォームの回答タブでその他アイコンから回答をダウンロードを選びます。スプレッドシートは共有された誰かが誤って書き換える可能性がありますが、手元に落としたCSVはその影響を受けません。ファイル名に日付を入れて保存します。公式の案内では、回答をCSVでダウンロードしても送信日時で並べ替えられない場合、回答数が10,000件を超えている可能性があるとされているので、大規模な集計では並び順を当てにしない前提で保存します。
3段目は、スプレッドシートのコピーを1つ作ることです。原本はフォームと繋がっているため、一括削除のあとも新しい回答が流れ込みます。ある時点で切り取った状態を残したいなら、コピーを作ってファイル名に「削除前」と日付を入れておきます。スプレッドシートには変更履歴が残り、版の履歴から前の状態に戻せますが、履歴をたどる手間を考えると、コピーを1つ置くほうが早く確実です。
この3段を踏んでいれば、フォーム側で何を消しても、データそのものは手元に残ります。逆に、どれも踏まずに一括削除を押すと、集めた回答は消えます。急いでいるときほど飛ばしたくなる手順なので、削除の操作を誰かに任せる場合は、この3段を紙に書いて渡しておきます。
スプレッドシート側で何が起きるか
フォームの回答を削除したとき、リンクしているスプレッドシートはどうなるのか。ここを誤解している人は多く、実務での事故もここに集まります。
まず、フォーム側の回答を削除しても、スプレッドシートに既に書き出された行は消えません。フォームとスプレッドシートは別のファイルで、同期はフォームからシートへの一方通行です。フォームの回答が空になっても、シートには全部の行が残っています。これは救いでもあり、落とし穴でもあります。個人情報を消す目的で回答を削除した場合、シート側に残っているので、そちらも手で消さない限り「消した」ことになりません。
逆に、スプレッドシートの行を消しても、フォーム側の回答は残ります。シートで行を削除して集計を作り直しても、フォームの回答タブを開けば元の件数が出ます。集計とフォームの数字が合わないという相談は、ほとんどがこれです。
同期そのものを止めることもできます。フォームを開き、回答、概要と進み、その他アイコンからフォームのリンクを解除を選びます。解除すると新しい回答はスプレッドシートに送られなくなり、それまでのデータはシートにそのまま残ります。回答の送信先を選択を使えば、後でスプレッドシートに再接続できます。年度で区切って集計する運用では、期末にリンクを解除し、新年度に新しいシートへ繋ぎ直す形が使えます。
同期が止まっているのに気づかないまま進めると、控えのつもりのシートが実は古い、という状態になります。公式には、フォームの回答がスプレッドシートと同期されない場合、フォームの回答数が100,000件を超えている可能性があるとも書かれています。件数が多いフォームでは、削除の前にフォーム側の件数とシートの行数を突き合わせる一手間が要ります。
送信前の下書きと、送信後の回答は別物
削除の相談で混ざりやすいのが、まだ送信されていない下書きの話です。回答者が入力の途中でページを閉じた場合、その内容は消えずに残ります。
公式には、Googleアカウントでフォームに入力すると、入力途中の回答が下書きとして30日間自動保存されると説明されています。デバイスを切り替えても続きから入力できる仕組みです。下書きを保存すると、フォームの一番上に下書きを保存しましたと表示されます。オフラインの場合は自動保存が働きません。
回答者が自分の下書きを消したいときは、フォームの一番下までスクロールし、右下にあるフォームをクリアをクリックして確定します。これは送信前の入力内容を消す操作で、送信済みの回答には関係ありません。
作成側から自動保存を止めることもできます。フォーム上部の設定を開き、プレゼンテーションの横の下矢印をクリックし、すべての回答者に対して自動保存を無効にするをオンにします。公式では、データを繰り返し入力するフォーム、ウェブサイトに埋め込まれたフォーム、共有デバイス上の登録フォームや申し込みフォームで、自動保存を無効にすることが推奨されています。
理由は分かりやすいところにあります。受付の窓口に置いたタブレットで申し込みを受ける場合、自動保存が効いていると、前の人が書いた途中の内容が次の人の画面に出ます。同じ端末を複数人で使う受付では、無効にしておくのが安全です。
下書きの中身は、フォームの作成者側からは見えません。公式が説明しているのは、フォームのオーナーが質問を削除するとその質問への回答も下書きから消える、選択肢を変更すると選ばれていた選択肢が解除される、分岐の条件を変更すると一部のページに進めなくなることがある、という影響の範囲です。募集の途中で設問をいじると、書きかけの人の内容が壊れるということです。設問の修正は、公開の前に終わらせておきます。
回答を消さずに済ませる手を先に使う
削除しか道が無いと思っている場面でも、消さずに片づく手があります。消せば戻せない以上、先にこちらを試すほうが安全です。
受け付けを止めるだけで足りることは多くあります。公開済みのフォームの右上にある公開アイコンをクリックし、回答を受付中をオフにします。回答者には、回答の受け付けを終了しましたというメッセージか、自分で書いたメッセージが表示されます。メッセージは、回答が締め切られていることを知らせる欄の編集アイコンから書き換えられます。締め切り後に届いた回答を消して回るより、入口を閉じるほうが手数が少なくて済みます。
終わる日を先に決めておく手もあります。回答を受付中の欄にある終了日または回答数の上限を設定から、特定の日付を選ぶか、回答数で終了を選んで上限の件数を入れます。フォームにすでに回答がある場合、入れる数値はこれまでに受信した件数より大きくする必要があります。複数のユーザーが同時に回答した場合は、上限に関係なく受け付けられる点も公式に明記されています。定員ちょうどで止まる仕組みではないため、定員の管理には使えません。
年度や回ごとにフォームを分ける手もあります。同じフォームを使い回して毎年一括削除するより、年度ごとに複製を作るほうが、過去の回答を残したまま新しい受付を始められます。フォームを複製すると設問も設定も引き継がれるので、作り直す手間はほとんどかかりません。配るリンクが毎年変わる点だけ、案内文の側で気をつけます。
フォームそのものを消す場面では、動きが変わります。フォームはドライブ上のファイルなので、削除するとゴミ箱に入り、30日後に完全に削除されます。それまでの間はゴミ箱から戻せます。ただし、リンクしていたスプレッドシートは別のファイルなので、フォームを消しても残ります。逆にスプレッドシートを消してもフォームは残ります。2つのファイルがあることを意識しないと、片方だけ消して「消したはずのデータが見える」状態になります。
本人から削除を頼まれたときの進め方
問い合わせや応募の受付をしていると、回答した本人から「送った内容を取り消してほしい」という連絡が来ます。この場面は、テスト回答の削除とは扱いが違います。
最初に確かめるのは、依頼してきた相手が本当にその回答の本人かどうかです。メールアドレスを収集する設定をオンにしていれば、届いた依頼のアドレスと回答のアドレスを突き合わせられます。オフのまま集めていた場合、本人であることを確かめる材料がありません。名前と送信のおおよその時刻を聞いて、一致する回答を探す形になります。一致が確かめられないときは、本人以外の依頼で他人の回答を消すことになりかねないため、確認が取れない旨を伝えて止めます。
次に、消す範囲を決めます。フォームの回答だけを消しても、スプレッドシート、手元のCSV、担当者が転送したメール、印刷した書類と、同じ内容が散らばっていることがよくあります。どこに複製があるかを把握していないと、消したつもりで残ります。受付を始めるときに、回答が流れる先を一覧にしておくと、この場面で迷いません。
対応の速さも見られています。削除の依頼は、多くの場合「書き間違えたので取り消して出し直したい」という実務上の理由で来ます。応募の締め切りが近いときに何日も返事が無いと、相手は出し直せません。依頼が来たら、消すかどうかの判断は後回しにしてよいので、受け取ったことだけは当日中に返します。
書き直したいという依頼なら、消さずに済む道もあります。設定で回答の編集を許可するをオンにしていれば、本人が送信後の内容を直せます。この設定をあらかじめ有効にしておくと、削除の依頼そのものが減ります。締め切りのある受付では、編集を許可する期間と締め切りをどう揃えるかを先に決めておきます。
削除の記録も残します。いつ、誰の依頼で、どの回答を消したのかを別の場所に書いておきます。消した回答そのものは残せませんが、依頼のメールと対応した日付は残せます。後から「削除を頼んだのに対応されていない」と言われたときに示せるのは、この記録だけです。
個人情報の取り扱いについて、どこまで対応する義務があるかを自社だけで判断するのは避けます。考え方の基本は個人情報保護委員会の公表資料で確かめられますが、個別の判断は所管の窓口や専門家に確かめてください。案内文に、保管する期間と、削除を希望する場合の連絡先を書いておくと、依頼が来たときの進め方が最初から決まります。
複数人で受付を回しているときの、削除の決め事
担当が2人以上いる受付では、削除は個人の判断で行わない決まりにしておきます。共同編集者は誰でも回答を消せるため、取り消せない操作が複数の手に握られている状態になります。
まず決めるのは、消してよい人を絞ることです。フォームを開き共有アイコンをクリックすると、アクセス権を持つユーザーの一覧が出ます。回答を見るだけでよい人には編集者ではなく回答者の権限を選びます。編集者は設問を書き換えられ、回答も消せます。中身を読んで対応するだけの担当なら、回答用スプレッドシートの閲覧権限で足ります。
権限の棚卸しも定期的にやります。公式の説明にあるとおり、フォームの権限を変えてもリンク済みのスプレッドシートには自動で反映されないため、両方を開いて個別に更新します。担当が外れたときに片方だけ外した状態が積み重なると、誰が消せるのかを把握できなくなります。半年に一度、アクセス権の一覧を見る日を決めておくと現実的です。
次に決めるのは、消す前の一声です。一括削除は影響が大きいので、実行する人と、実行してよいと判断する人を分けます。年度の切り替えのように予定が立つものは、日付と担当をあらかじめ決めておきます。急に消す必要が出たときは、控えを取った証拠を先に共有してから実行します。スプレッドシートのコピーを作り、そのファイル名を伝えるだけでも、あとから確かめられます。
もう1つ決めておきたいのが、消したことをどこに書くかです。フォームの中には記録が残らないため、別の場所に書かない限り、誰がいつ何を消したのかは追えません。共有のメモでも、対応の台帳でも構いません。書く項目は、日付、消した人、消した範囲、理由の4つで足ります。
最後に、フォームの持ち主を確かめます。担当者個人のアカウントで作られたフォームは、その人が退職するとアクセスできなくなります。オーナー権限の譲渡は、相手に編集者権限を与えたうえで、共有画面のアクセス権を持つユーザーの欄から行えます。受付用のフォームは、部署の共有アカウントか、複数の編集者がいる状態にしておきます。
重複した回答を消すときの見分け方
二重送信を消したいという相談は多いのですが、消す前に見分ける作業のほうが手間です。同じ人が2回送ったのか、同姓同名の別人なのかを取り違えると、必要な回答を消します。
見分ける材料は3つです。1つ目はメールアドレスです。収集をオンにしていれば、同じアドレスの行が2つ並ぶのですぐ分かります。2つ目は送信の時刻です。二重送信は数分以内に連続することが多く、日をまたいだ2件は、内容を書き直して送り直した可能性があります。3つ目は中身の違いです。全部同じなら送信ボタンの二度押し、一部だけ違うなら本人が直して送り直したと考えられます。
書き直して送り直した場合、消すべきは古いほうです。時刻が新しい行を残します。ここを逆にすると、本人が直したかった内容が消えます。スプレッドシートで並べ替えるときは、必ずタイムスタンプの列で昇順にしてから見ます。
見分けた結果、どちらも残すという判断もあります。同じ人が別の案件で2回送っている場合です。問い合わせフォームでは、先月の質問と今月の質問が同じアドレスから届くのは当たり前で、これを重複として消すと過去のやり取りが追えなくなります。重複かどうかは、アドレスが同じかどうかではなく、用件が同じかどうかで決めます。
消す前に、片方に印を付けて数日置く手もあります。スプレッドシートの右端に列を1つ足し、重複の疑いと書いておきます。本人から「送り直しました」と連絡が来れば確定しますし、来なければそのまま消します。削除が取り消せない以上、判断を急がずに済む猶予を作っておくほうが、結果として手戻りが減ります。
そもそも二重送信を減らしたいなら、設定で回答を1回に制限するをオンにする手があります。ただし公式のヒントにあるとおり、この設定をオンにすると、フォームにアクセスして入力するにはGoogleアカウントへのログインが必要になります。社内向けなら問題ありませんが、一般からの応募や問い合わせでは、ログインを求められた時点で離脱する人が出ます。重複を数件減らすために応募の総数を落とすなら、割に合いません。受け取ったあとで重複を見分けるほうが、入口を狭めるより結果が良くなる場面は多くあります。
消すか残すかを、受付の記録として考える
ここまでの手順は、フォームの機能の話です。受付をひとりで回している立場から見ると、本当の論点は別にあります。消してよいかどうかを毎回悩むこと自体が、回答を「残す場所」を決めていない状態から来ています。
対応が終わった回答、辞退された応募、重複、テストは、性質が違うのに、フォームの中ではすべて同じ行です。消すか残すかの二択しかないため、表から消えていないと「まだ対応していないもの」と見分けがつかず、消せば記録ごと無くなります。回答ごとに状況を持たせられれば、消さずに一覧から外すという三つ目の道が使えます。
応募を受ける場面でこの線引きがどう効くかは採用の応募受付に、締め切りと書類が絡む受付は助成金・公募の受付に整理してあります。日々の連絡が絶えない窓口なら問い合わせの受付、催しごとに受付を作り直しているならイベントの申し込みのほうが近い形です。
対応の状況で絞る、担当を割り当てる、終わったものを一覧から外すといった操作はできることに並べてあります。いま使っている道具で足りるかどうかはGoogleフォームとの比較で観点を突き合わせるのが早く、社内のアカウントで運用しているならMicrosoft Formsとの比較のほうが条件が近くなります。
費用の決まり方も先に見ておきます。受付を年度ごとに作り直していると、フォームの数も回答の数も増え続けます。それらで費用が決まるのか、使う人の数で決まるのかは判断の分かれ目です。条件は料金に、細かい点はよくある質問にまとめてあります。文章で読むより、動くところを見るから実際の画面を触ったほうが、消さずに済む形になっているかは早く分かります。
Q1. 削除した回答を元に戻す方法はありますか?
フォームから削除した回答は元に戻せません。公式のヘルプにも、フォームから回答を削除した場合は元に戻すことができないと明記されています。救えるのは、削除より前にスプレッドシートへ保存していた場合だけです。シートに書き出された行はフォーム側の削除では消えないため、そこからコピーして手元の記録に戻せます。
Q2. 回答をすべて削除するにはどうすればよいですか?
フォームを開き、上部の回答から概要のタブを開きます。右上のその他アイコンをクリックし、すべての回答を削除アイコンを選んでOKを押します。実行する前に、スプレッドシートへの保存とCSVのダウンロードを済ませてください。全件を消すと概要のタブ自体が表示されなくなりますが、これは回答が1件以上ある場合のみ表示される仕様によるものです。
Q3. フォームの回答を消すと、スプレッドシートの行も消えますか?
消えません。フォームとスプレッドシートは別のファイルで、同期はフォームからシートへの一方通行です。個人情報を消す目的なら、フォーム側とシート側の両方で消す必要があります。逆に、シートの行を消してもフォーム側の回答は残るため、集計の件数とフォームの件数が合わなくなる原因にもなります。
Q4. テストで送った回答だけを消すにはどうすればよいですか?
上部の回答から個別のタブを開き、下矢印で回答の一覧を出して、テストの送信時刻に合う回答を選んで削除アイコンを押します。見分けやすくするには、テストの段階で送信した時刻を控えておくか、自由記述の入力欄にテストと書いて送っておく方法があります。設問そのものを目印にすると、その設問を消したときに回答も一緒に消えます。