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保育園で履歴書を受け取る|保育士証の写しと届いた書類の置き場所を決める

2026年9月16日 ・ Halict編集部

保育園で履歴書を受け取る場面は、ほかの業種より多くの書類が一緒に動きます。履歴書のほかに保育士証の写し、卒業見込みの証明書、幼稚園教諭免許状の写し、これからは誓約書も加わります。それらが見学の日に手渡しで届き、ある人はメールで送ってきて、事務室の机の上で保護者から預かった書類と並ぶ。保育園の事務室は、応募者の書類と子どもや家庭の書類が同じ部屋にある場所です。この記事では、保育園が応募者から書類を受け取るときに、何をいつ受け取り、どこに置き、誰が見るかを決める順番を整理します。

保育園で受け取る書類は、履歴書だけでは終わらない

保育園の採用で応募者から受け取る書類は、大きく2つの段階に分かれます。選考のために受け取る書類と、採用が決まってから入職の手続きのために受け取る書類です。この2つが混ざると、まだ採否の決まっていない応募者から、入職の手続きにしか使わない書類まで受け取ることになります。

保育園でこの混ざり方が起きやすいのは、保育士資格にかかわる書類があるからです。保育士として配置するためには、応募者が保育士の登録を受けていることを確かめなければなりません。確かめたい気持ちが先に立って、最初の見学の日に「保育士証の写しと履歴書を持ってきてください」と案内する園は少なくありません。

選考の段階で受け取る書類と、入職の段階で受け取る書類を分けておくと、次の表のようになります。

書類 選考の段階 採用が決まってから
履歴書 受け取る 採用した人の分は職員の書類に移す
職務経歴書 経験者から任意で受け取る 同上
保育士証 原本を見せてもらい、登録の状態を確かめる 写しを受け取り、配置の書類として保管する
卒業見込み証明書 学生から受け取る 卒業後に保育士証と差し替える
幼稚園教諭免許状 認定こども園などで必要なら原本を見せてもらう 必要な場合に写しを受け取る
誓約書 施行後は履歴書の提出時に受け取る 採用した人の分を保管する
健康診断の結果 受け取らない 入職の手続きで受け取る
雇用保険や年金の書類 受け取らない 入職の手続きで受け取る

表のとおりに分けると、選考の段階で園の手元に残る書類は、履歴書と、学生の卒業見込み証明書と、施行後の誓約書くらいに絞れます。受け取る書類が少ないほど、置き場所も、見る人も、処分の手間も小さくなります。

保育士証は、選考の段階では原本を見て確かめる

保育士証の写しを選考の段階で受け取らないほうがよい理由は、保育士証に載っている項目にあります。保育士の登録事務を担う登録事務処理センターの案内には、登録されて保育士証に記される事項が次のように並んでいます。

(A) 氏名 (B) 生年月日 (C) 本籍地都道府県名(外国籍の場合は国籍名) (D) 登録番号 (E) 登録年月日 出典: nippo.or.jp

案内にはこのほか、養成施設の卒業年月や保育士試験の合格年月といった資格の要件も記載事項として挙げられています。気をつけたいのは、本籍地の都道府県名が含まれていることです。職業安定法に基づく指針では、募集を行う者が本籍や出生地など社会的差別の原因となるおそれのある事項を集めないことが定められています。応募者の保育士証を写しとして受け取ると、選考に使わない本籍地の情報まで、園の書類として手元に残ることになります。

選考の段階で確かめたいのは、保育士の登録を受けているかどうかと、登録の時期です。これは、見学や面接の日に原本を見せてもらい、園の側で「保育士証を確認した」「登録年月」を記録するだけで足ります。写しが必要になるのは、採用が決まって、配置の人数に数える職員の書類として保管するときです。そのときも、本籍地の欄を隠した写しでよいかを所管の自治体に確かめ、隠せるなら隠してもらう運用を検討してください。法令の解釈に迷う場合は、所管の窓口や専門家に確かめることをおすすめします。

保育士証を紛失していて手元にない応募者もいます。この場合は、再交付の手続きを登録事務処理センターで行えることを伝え、選考そのものは止めずに進めてください。結婚などで氏名が変わっていて、保育士証の氏名が旧姓のままという応募者もよくいます。旧姓の保育士証でも登録の事実は確かめられるので、選考の段階では書換えを求める必要はなく、入職の手続きにあわせて案内すれば足ります。

登録番号は、雇用しようとするときの確認に使う

保育士証の中で、園が採用の過程で実際に使う情報が1つあります。登録番号です。2024年4月から、保育所などが保育士を任命したり雇用したりしようとするときは、児童生徒性暴力等を行ったことで保育士の登録を取り消された人の情報を記録した仕組みを活用することが義務づけられています。こども家庭庁の資料には、その仕組みで表示される情報が次のように書かれています。

※ 氏名、生年月日、登録番号、取消年月日、取消事由、児童生徒性暴力等の類型等 出典: cfa.go.jp

同じ資料によると、仕組みを検索して使うのは対象の施設や事業者の採用責任者で、得た情報をきっかけに面接などで本人に詳しく確かめたうえで、慎重に判断することが求められています。

履歴書を受け取る段取りの中で押さえておきたいのは、この確認を「雇用しようとするとき」に誰が行うかを決めておくことです。登録番号を書き写すのは、面接を経て採用の方向で話が進んだ人だけで足ります。応募してきた全員の登録番号を一覧に書き込む必要はありません。確認を行った日と確認した人を記録する欄を、採用の手続きの書類に作っておいてください。

卒業見込みの学生から受け取る書類

保育士養成校や大学の学生は、応募の時点では保育士証を持っていません。卒業して保育士の登録を申請し、保育士証が届くまでには時間がかかります。学生からは、履歴書とあわせて学校が発行する卒業見込み証明書を受け取るのが一般的です。

学校によっては、応募書類の様式や、提出の手順を学校側で決めていることがあります。学校の求人票を通じて応募してきた学生であれば、学校の就職担当が書類をまとめて送ってくる場合もあります。学生本人に、学校の手順があるかを最初に確かめておくと、同じ書類を二重に受け取ることを防げます。

学生の書類で気をつけたいのは、卒業後の差し替えです。卒業見込み証明書は、卒業した時点で役目を終えます。4月に入職した学生の保育士証が届いたら、写しを受け取って職員の書類に綴じ、卒業見込み証明書は処分するか本人に返します。保育士証が届く前の期間に保育士として配置の人数に数えてよいかは、所管の自治体の扱いを確かめてください。差し替えを忘れると、職員の書類に卒業見込み証明書だけが残り、自治体の指導監査で職員の資格を確かめる場面で説明に困ることになります。

学生の中には、保育実習の記録や、実習で作った教材の写真をまとめたものを、履歴書に添えて送ってくる人がいます。熱意のあらわれとして受け止めつつ、次の節で触れる写真の扱いには注意してください。

子どもが写った写真や、実習先の記録が届いたとき

保育園の応募でとくに気をつけたいのが、応募者が以前の職場や実習先の子どもの写真を、書類の一部として送ってくる場合です。制作の様子や行事の飾りつけ、手作りのおもちゃを紹介するつもりで、子どもの顔や名札が写り込んだ写真が添えられていることがあります。

それらの写真に写っているのは、応募者の個人情報ではなく、別の園の子どもの情報です。園がそれを受け取って保管すると、元の園の保護者が知らないところで、子どもの写真が別の園に渡ったことになります。応募者本人には悪気が無いことがほとんどですが、受け取った園の側もその写真を持ち続けるべきではありません。

こうした写真が届いたときは、選考に使わず、本人に「子どもの写真は受け取れないため、削除か返却をお願いします」と伝えてください。紙で届いたなら本人に返し、メールで届いたなら園の側でも受信したファイルを消します。実習の記録の中に子どもの名前や家庭の様子が書かれている場合も、同じ扱いにします。

応募の案内の段階で「以前の園や実習先の子どもが写った写真や、子どもの名前が書かれた記録は送らないでください」と一文を入れておくと、そもそも届かなくなります。制作物や保育の工夫を見たい場合は、面接の場で話を聞くか、子どもが写っていない作品の写真だけを持ってきてもらうように案内してください。

持ってきてもらう書類は、面接の案内に書き切る

受け取る書類を段階で分けても、応募者にそれが伝わっていなければ、応募者は念のためにと多くの書類を持ってきます。保育士証の写し、卒業証明書、健康診断の結果、前の園でもらった表彰状まで持参する人もいます。持ってこられた書類を受け取らずに返すのは、応募者にも園にも気まずいものです。

面接の案内には、持ってきてほしい書類と、持ってこなくてよい書類の両方を書いてください。保育士の応募者向けであれば、次のような形で足ります。

面接の当日にお持ちいただくもの ・履歴書(様式は自由です。職務経歴書があれば一緒にお持ちください) ・保育士証の原本(その場で確認してお返しします。写しは不要です) ・卒業見込みの方は、学校が発行する卒業見込み証明書

当日はお持ちいただかなくてよいもの ・保育士証の写し、健康診断の結果、年金手帳などの書類(採用が決まってからご案内します) ・以前の園や実習先のこどもが写った写真

「その場で確認してお返しします」と書いておくと、応募者は保育士証の原本を預けることへの不安を持たずに済みます。この案内を面接の前日の連絡にも添えておけば、当日に書類を持ってこない人も減ります。

誓約書は、履歴書と同じ束に入れない

2026年12月25日に施行が予定されているこども性暴力防止法では、認可保育所は義務の対象になります。こども家庭庁のQ&Aでは、採用の選考の過程で、内定前、履歴書の提出時に誓約書などを通じて特定の性犯罪の前科の有無を明示的に確かめることが、適当な対応として示されています。あわせて、採用の募集要項に特定の性犯罪の前科が無いことを採用条件として明示することや、内定通知書に内定取消しの事由を定めておくことも挙げられています。

履歴書を受け取る段取りに誓約書が加わると、書類の置き場所の考え方が変わります。誓約書は、履歴書と同じクリアファイルに入れて、面接をする人全員が見られる束に混ぜないでください。内容はきわめて機微な情報にかかわるため、受け取る人と、見られる人を、履歴書よりさらに絞る必要があります。

具体的には、誓約書は封筒に入れて提出してもらい、受け取った事務の担当が開封せずに園長に渡す、園長が中身を確かめたら、応募者ごとの封筒のまま鍵のかかる場所に保管する、という流れにしておくと、面接に同席する主任や他の職員の目に触れません。採用が決まった人の誓約書は職員の書類に、採用しなかった人の誓約書は選考が終わった時点で扱いを決めます。施行後の細かな運用は、こども家庭庁のガイドラインや所管の自治体の案内に沿って決めてください。

紙で受け取るときの流れと、事務室でつまずく場所

保育園では、見学や面接の日に履歴書を手渡しで受け取ることがいまも多くあります。手渡しの履歴書で困るのは、受け取った瞬間から置き場所が決まっていないことです。

見学の案内をした主任が玄関で履歴書を受け取り、そのまま保育室に戻る。履歴書はエプロンのポケットか、クラスの棚の上に置かれます。面接をする園長の手に渡るまでに、保育室の中を一度通ることになります。保育室の棚には連絡帳や保護者に渡すお便りも置かれていて、紛れる危険があります。

事務室でも同じことが起きます。保育園の事務室には、児童票、保護者から預かった書類、登降園の記録、給食のアレルギー表など、子どもと家庭の情報が詰まっています。受付の窓口から保護者が事務室の中をのぞける園も多く、机の上に置いた履歴書が保護者の目に入ることがあります。

紙の履歴書を受け取るときは、次の3つだけを決めておいてください。

・受け取るのは面接をする人か事務の担当者の2人に限り、保育室には持ち込まない ・受け取ったらその場で専用の封筒に入れ、封筒に受け取った日付と応募者の名前を書く ・封筒は、子どもや保護者の書類とは別の、鍵のかかる引き出しか書庫に入れる

郵送で届く履歴書は、郵便物を開ける人が保護者宛の郵便物と一緒に開けてしまわないように、封筒の表に「応募書類在中」と書いてもらう案内をしておくと、開ける前に分けられます。

データで受け取るときの流れと、つまずく場所

メールやフォームで履歴書のファイルを受け取る園も増えています。データで受け取ると、事務室の机に紙が残らない一方で、別のつまずきが出てきます。

1つ目は、受け取るメールアドレスです。保育園のメールアドレスは、保護者との連絡や、自治体からの通知、業者とのやり取りに使っている共用のものが1つだけ、という園がよくあります。そのアドレスで履歴書を受け取ると、メールを見られる職員全員が応募者の履歴書を開けることになります。応募の受付は、園長と事務の担当しか見られない場所に分けてください。

2つ目は、保育の業務のために使っているシステムに、応募者のファイルを保存してしまうことです。登降園の管理や連絡帳、保護者へのお知らせのために、保育業務の支援システムを使っている園は多くあります。こうしたシステムには職員全員がログインし、保護者向けの画面とつながっていることもあります。便利だからといって、応募者の履歴書をそこに置くことは避けてください。

3つ目は、園長や主任が個人のスマートフォンで受け取ることです。見学の日に「写真で送ってください」と言って、個人の連絡アプリで履歴書の画像を受け取ると、その画像は職員個人の端末に残り続けます。職員が異動や退職をしても、端末の中の応募者の情報は園では消せません。

データで受け取るなら、応募のフォームにファイルを添付してもらうか、園の応募受付専用のアドレスに送ってもらう形に統一し、受け取ったファイルは応募者ごとのフォルダに入れて、見られる人を絞ってください。

履歴書の様式を、園で指定するかどうか

保育園の求人の案内には、「履歴書(写真貼付)」とだけ書かれていることもあれば、「手書きの履歴書」「園指定の様式」と書かれていることもあります。様式を指定するかどうかは、受け取ったあとに読む側の手間と、書く側の手間の釣り合いで決めてください。

手書きを求める園からは、「子どもの連絡帳やお便りを手書きで書く仕事だから、字を見たい」という理由を聞くことがあります。ただ、応募者にとって手書きの履歴書は1枚書くのに1時間近くかかり、複数の園に応募する保育士ほど負担に感じます。字の丁寧さを見たいなら、面接の日に短いアンケートを手書きで書いてもらうほうが、応募の段階で人を減らさずに済みます。

園指定の様式を使う場合は、その様式に選考に使わない欄が残っていないかを確かめてください。古い様式には、家族構成、配偶者の有無、扶養家族の数、通勤時間といった欄が入ったままのものがあります。厚生労働省が示している履歴書の様式例では、こうした欄の一部が設けられていません。自園の様式を見直すときの参考にしてください。

学生については、学校が指定した様式で応募してくることが多いため、園の様式を強く求めないほうが話が早く進みます。学校の様式にも園の様式にも、選考に要る情報はおおむね入っています。

外国籍の応募者から受け取るもの

保育園にも、外国籍の保育士や保育補助、調理員の応募が届くようになっています。外国籍の人を雇う場合は、日本で働くことができる在留資格かどうかを、在留カードで確かめる必要があります。

在留カードは、保育士証と同じく、選考の段階では原本を見せてもらって確かめる扱いにしておくと、受け取る書類を増やさずに済みます。見るのは、在留資格の種類、在留期間の満了日、就労制限の有無の欄です。確かめた日と確かめた人を記録し、写しは採用が決まってから受け取ってください。在留期間の満了日は、採用したあとも更新の時期に改めて確かめる必要があるため、職員の書類の側で管理します。

外国籍の保育士の場合、保育士証には本籍地の都道府県名に代わって国籍名が記載されます。国籍を選考の判断に使うことはできないため、保育士証の写しの扱いは、日本国籍の応募者と同じく採用が決まってからにそろえてください。在留資格や雇用の手続きの細部は、出入国在留管理庁やハローワークの案内で確かめることをおすすめします。

法人本部と園のあいだで書類を受け渡すとき

複数の園を運営する法人では、履歴書を園で受け取り、採否を法人本部で決める、という分担がよくあります。この場合、書類は園と本部のあいだを行き来することになり、途中で紛れやすくなります。

園から本部に紙の履歴書を送るときは、職員が他の書類と一緒に持っていく、法人内の便でまとめて送る、郵送する、といった方法がとられます。どの方法でも、送った日と送った書類の一覧を園の側に残し、本部で受け取った人が受け取ったことを園に返す、という往復を決めておいてください。この往復が無いと、本部に届いていない履歴書に誰も気づきません。

紙の原本を本部に送ってしまうと、面接の日に園長の手元に履歴書が無い、ということも起きます。面接を園で行うなら、原本は園に置いたまま、本部には必要な項目だけを伝える形にすると、書類の移動そのものを減らせます。データで受け取っているなら、ファイルを複製して送らず、同じ場所を本部と園の担当者が見られるようにするのが、紛れと取り違えをいちばん防げます。

採否が決まったあとの書類の行き先

履歴書を受け取る段取りは、採否が決まったところで終わりではありません。採用した人の書類と、採用しなかった人の書類で、行き先が分かれます。

採用した人の履歴書と保育士証の写しは、応募の書類の束から取り出して、職員の書類に移します。保育園では、自治体の指導監査で、職員の資格や配置を確かめる書類として保育士証の写しの提示を求められることがあります。職員の書類の中で、誰の保育士証の写しがどこにあるかがすぐに分かるようにしておいてください。

採用しなかった人の書類は、返すか、園で処分するかを決めます。不採用の人の履歴書を何年保管しなければならないという決まりは、一般的な法令では定められていません。保管の期間は、応募への問い合わせに答えるために必要な期間を園として決め、その期間が過ぎたら処分する運用が現実的です。処分するときは、シュレッダーにかけるなど復元できない方法を使い、処分した日を記録します。

応募の案内の段階で「不採用の場合、応募書類は選考の終了後に園で責任をもって処分します」と伝えておくと、返却を求める問い合わせにも落ち着いて答えられます。返却を希望する人には、返却の方法を個別に決めてください。

誰が見るかを、書類ごとに決めておく

最後に、受け取った書類を誰が見るかを、書類ごとに決めておきます。保育園では、職員どうしの距離が近く、応募者の話題が休憩室で出やすいため、この決めごとが他の業種より効きます。

・履歴書と職務経歴書は、園長と、面接に同席する主任 ・保育士証の確認の記録は、園長と事務の担当 ・誓約書は、園長だけ ・法人本部に送る場合は、本部の採用担当だけ

クラスの担任やフリーの保育士は、応募者の書類を見る必要がありません。見学の日に応募者を案内する保育士に伝えるのは、名前と来園の時刻、案内してほしい保育室くらいで足ります。応募者の経歴や前の職場の話を、面接に関わらない職員に伝えないことを、園の決まりとして共有してください。

保育士の世界では、応募者と園の職員が養成校の同級生だったり、以前に同じ園で働いていたりすることが珍しくありません。職員の側から「その人なら知っています」と声が上がることもあります。そうした話を選考の材料として聞くかどうかは慎重に考え、少なくとも履歴書を見せながら話を聞くことはしないでください。本人の知らないところで、書類と一緒に評判が広がることになります。

いまの受け取り方で回るかを見極める

受け取る書類を段階で分け、置き場所と見る人を決める。ここまでは、紙の封筒と鍵のかかる引き出しでも回せます。いまの受け取り方で足りるかは、次の問いで見極めてください。

・応募が月に数件で、手渡しの履歴書を園長が1人で受け取っているなら、封筒と引き出しの決まりで十分に回ります ・メールで履歴書のファイルが届くなら、そのメールを誰が開けられるかを確かめ、保護者との連絡と同じアドレスで受けていないかを見てください ・法人本部と園で書類を受け渡しているなら、どの書類がいまどこにあるかを応募ごとに追えるかが分かれ目です ・採用しなかった人の書類を決めた時期に処分したかを、あとから確かめられるかも見ておきます

Googleフォームでファイルの添付を受ける場合は、回答者にGoogleアカウントでのログインを求める仕様があるため、応募者によってはそこで手が止まります。どのような受け方ならそのままでよいかはGoogleフォームとの比較に、園のホームページからContact Form 7でファイルを受けている場合の違いはContact Form 7との比較にまとめています。

応募者から届いたファイルを応募ごとにまとめ、担当と段階を持たせて扱う流れは採用の応募受付で紹介しています。ファイルの受け取り方や見られる人の分け方の範囲はできることで、実際の画面は動くところを見るで確かめられます。費用は料金に、ファイルの扱いに関する疑問はよくある質問にまとめています。

まずは事務室の中で、いま応募者の書類がどこにあるかを1つずつ書き出してみてください。机の上、共用のメール、個人のスマートフォン、法人本部への封筒。書き出した場所が3つを超えるなら、置き場所を1つに寄せるところから始めるのが近道です。送信されたあとの道具がそろっているかどうかは、寄せた先で誰が見られるかを決められるかで判断できます。

Q1. 保育園の応募で、見学の日に保育士証の写しを持ってきてもらう必要はありますか?

選考の段階では、原本を見せてもらって登録の状態と登録年月を記録するだけで足ります。保育士証には本籍地の都道府県名も記載されているため、採否の決まっていない応募者から写しを受け取ると、選考に使わない情報まで園に残ります。写しは採用が決まってから、職員の書類として受け取れば十分です。扱いに迷う点は所管の自治体に確かめてください。

Q2. 保育士証の氏名が旧姓のままの応募者は、選考を進めてよいですか?

選考はそのまま進めて問題ありません。旧姓の保育士証でも、登録を受けている事実と登録番号は確かめられます。氏名が変わった場合の書換えの手続きは登録事務処理センターの案内で行えるため、採用が決まって入職の手続きを進める段階で、あわせて案内すれば足ります。選考の段階で書換えを条件にする必要はありません。

Q3. 応募者が以前の園の子どもが写った写真を送ってきました。どう扱えばよいですか?

選考には使わず、本人に子どもの写真は受け取れないことを伝えて、紙なら返却し、データなら園の側でも受信したファイルを削除してください。写っているのは応募者ではなく別の園の子どもの情報で、園が持ち続けるべきものではありません。次の応募からは、案内の段階で子どもの写真や名前の入った記録を送らないよう一文を入れておくと防げます。

Q4. 不採用になった人の履歴書は、何年保管しなければいけませんか?

不採用の人の履歴書の保管期間を定めた一般的な決まりはありません。応募への問い合わせに答えるために必要な期間を園として決め、その期間が過ぎたらシュレッダーなど復元できない方法で処分する運用が現実的です。応募の案内の段階で、不採用の場合は選考の終了後に園で処分することを伝えておくと、問い合わせにも落ち着いて対応できます。

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