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歯科医院の問い合わせを数える|問い合わせの中身を分けて数える

2026年9月14日 ・ Halict編集部

歯科医院 問い合わせ 件数 集計で調べる人の多くは、月にどれくらい問い合わせが来ているのかを数えようとしています。ところが、総数だけを数えても、その数字から次の行動は出てきません。先月より増えた、減った、で終わります。動けるようになるのは、中身を分けて数えたときです。診療時間の質問が半分を占めているのか、費用の相談が伸びているのか、電話とフォームのどちらから来ているのか。分けた瞬間に、直す場所が見えます。ここでは、歯科医院の窓口で無理なく数えられる分け方と、そのために必要な最低限の項目、数えた数字から何を変えるのかまでを整理します。

何のために数えるのかを、先に決める

数え方を決める前に、何に使うのかを決めます。使い道が決まっていない集計は、続きません。表を作るところまではやっても、見返さないまま数か月が過ぎ、そのうち入力も止まります。

人の配置を決めるため

問い合わせがどの曜日、どの時間帯に集中しているかが分かると、受付に人を置く時間を調整できます。昼休みの直前に電話が集中しているなら、その時間だけ体制を変える判断ができます。診療の合間に受付がひとりになる医院ほど、この情報の価値は高くなります。

ウェブサイトの直し所を見つけるため

同じ質問が繰り返し届いているなら、その答えがサイトに書かれていないか、書いてあっても見つからない場所にあります。駐車場の有無、休診日、初診の持ち物、保険が使えるかどうか。これらが問い合わせの上位に来ているなら、ページを直せば問い合わせ自体が減ります。数えることの一番わかりやすい見返りは、ここに出ます。

広告や紹介の効きを見るため

何を見て問い合わせてきたのかを分けて数えると、どの入口が働いているのかが分かります。ただし、ここは正確に追いにくい部分でもあります。本人に聞いても覚えていないことが多く、経路の記録も完全にはなりません。おおよその傾向として見るにとどめ、細かい数字の上下で判断しないほうがよいです。

数えないほうがよいものもある

なんでも数えようとすると、入力の負担で運用が止まります。数えるのは、数えたら何かを変えるものだけにします。変えようがない項目は、数えても表が重くなるだけです。集計の設計でもっとも大事なのは、何を数えないかを決めることです。

総数だけ数えても、何も分からない

多くの医院で起きているのが、月ごとの総数だけを数えている状態です。今月は問い合わせが多かった、先月より少なかった。そこで話が終わります。

総数が動いても、原因が分からない

総数が増えたとき、その原因が新しい患者の増加なのか、予約変更の連絡が増えただけなのか、業者の営業が増えただけなのかは、総数からは分かりません。増えたから良いとも限りません。同じ質問が増えているなら、それはサイトの説明が足りていないという合図です。

分けた瞬間に、動けるようになる

同じ数字でも、診療時間の質問が半分、費用の相談が三割、予約の変更が二割、と分かれていれば、やることが決まります。診療時間の質問をページで潰し、費用の相談には返信のひな形を用意し、予約の変更はウェブから受けられるようにする。分けるだけで、打ち手が三つ出ます。

集計の目的は、数字を眺めることではなく、次にどこへ手を入れるかを決めることです。分けない集計は、そこにたどり着けません。

歯科医院の問い合わせを分ける軸

分ける軸は、いくつも作れます。ただし増やすほど入力が重くなるので、実際に使うのは三つか四つに絞ります。

用件で分ける

一番効く軸です。歯科医院の窓口に届く用件は、たいてい次のあたりに収まります。診療時間や場所の質問、費用の相談、痛みや不具合の相談、予約の申し込み、予約の変更と取り消し、求人への応募、業者からの連絡。この七つで、届くもののほとんどが分類できます。

用件で分けると、返信のひな形をどれから作るべきかも同時に分かります。数の多い用件からひな形を作れば、少ない手数で返信の時間が減ります。

経路で分ける

電話、問い合わせフォーム、メール、予約のページ、メッセージアプリ。どこから来ているのかを分けます。経路によって、返信の速さも、記録の残り方も違います。電話が半分を超えているなら、フォームを整えても効果は限定的です。逆にフォームからの割合が伸びているなら、フォームの中身を直す価値があります。

時間帯と曜日で分ける

受付の体制を決めるための軸です。時刻まで細かく記録する必要はありません。午前、昼、午後、診療時間外の四つに分けるだけで、傾向は見えます。診療時間外に届いたものにいつ返しているのかも、あわせて見ておきたい点です。

新しい人か、通院中の人かで分ける

この軸は見落とされがちですが、意味があります。新しい人からの問い合わせは、来院につながるかどうかが問われます。通院中の人からの連絡は、予約や相談が中心で、性質が違います。混ぜて数えると、新しい人の動きが見えなくなります。

来院につながったかどうかで分ける

一番価値のある軸ですが、一番手間がかかります。問い合わせの記録だけでは分からず、予約の台帳と突き合わせる必要があるからです。全件でやろうとすると続かないので、新しい人からの問い合わせに絞ってやるのが現実的です。

分類は五個から七個に絞る

分類を細かくしたくなるのが人情ですが、細かくするほど入力が止まります。入力する人が迷った時点で、その項目は空欄になります。

絞る目安は、貼り紙一枚に収まる数です。7個を超えたら多すぎます。迷ったときのために「その他」を一つ置いておき、その他が増えてきたら分類を見直します。その他が全体の三割を超えているなら、分類が実態に合っていません。

分類の名前は、受付の人がその場で選べる言葉にします。専門的な言い方や、社内でしか通じない略語を使うと、選ぶたびに考えることになります。届いた文面を見て一秒で選べる名前にしてください。

数えるために必要な、最低限の項目

表を作るとき、列は少ないほど続きます。必要なのは次のものです。

受け付けた日付。経路。用件の分類。新しい人か通院中の人か。担当。返信した日付。この六つで足ります。名前と連絡先は返信のために必要ですが、集計そのものには使いません。

ここに、来院につながったかどうかの欄を一つ足すと、追える範囲が一段広がります。ただしこの欄は、あとから埋める必要があるため、埋める作業を誰がいつやるのかを決めておかないと空欄のままになります。

列を足したくなったときは、その列で何を判断するのかを言えるかどうかで決めます。言えないなら足しません。表は足すのは簡単ですが、減らすのは難しいものです。

日付の書き方も先に決めておきます。人によって書き方が違うと、あとで並べ替えたときに順番が狂います。年月日をそろえた形で書く、と決めて貼り紙に書いておけば済む話ですが、決めていないと必ずばらつきます。

担当の欄は、名字だけにします。フルネームや役職を入れると書くのが面倒になり、空欄が増えます。誰が対応したのかが分かればよいので、短く書ける形にしてください。

重複をどう扱うかを、先に決めておく

集計が信用されなくなる一番の原因が、重複の扱いです。決めていないと、数える人によって数字が変わります。

同じ人が電話とフォームの両方から連絡してきたとき

よくあります。フォームから送ったあと、不安になって電話をかけてくる形です。これを二件と数えるか一件と数えるかを決めます。受付の手間を測るなら二件、問い合わせてきた人の数を測るなら一件です。どちらでもよいのですが、決めて紙に書いてください。

家族の分を一度に問い合わせてきたとき

親が子どもの分を問い合わせる、といった形です。人数で数えるか、問い合わせの件数で数えるかを決めます。ここも、決めておけばどちらでも構いません。

業者からの営業をどう扱うか

患者の問い合わせと同じ表に入れると、総数が膨らんで実態が見えなくなります。分類の一つとして入れておき、集計を見るときは外す、という形が扱いやすいです。最初から表に入れないと、受付が判断に迷います。

同じ人からの続きのやり取り

一度の問い合わせに対して何往復かする場合、それを何件と数えるか。往復の回数まで数え始めると入力が重くなるので、最初の一件だけを数えて、やり取りは件数に含めないほうが続きます。往復が多い用件を知りたいなら、往復が三回を超えたものだけ印を付ける、という形にすると負担が増えません。

間違い電話といたずら

一定の割合で混ざります。分類の中に一つ置いておき、集計を見るときは外します。分類がないと、その他に入って数字を濁します。

電話で受けたものをどう数えるか

歯科医院の問い合わせは、いまも電話が大きな割合を占めます。フォームやメールは記録が自動で残りますが、電話は受けた人が書かないと何も残りません。ここが集計で一番崩れるところです。

全部を記録しようとすると、受付が電話を切るたびに入力することになり、診療中には回りません。現実的なのは、記録する条件を絞ることです。折り返しが必要だったもの、新しい人からの問い合わせだったもの、この二つに絞れば、記録する件数は大きく減ります。診療時間を聞かれて即答して終わった電話まで残す必要はありません。

ただし、即答して終わった電話も、数としては知りたいところです。ここは正の字で数える形が現実的です。受付の台に紙を一枚置き、用件の分類ごとに線を引く。一件あたり2秒で済むので、忙しい日でも続きます。詳しい記録は残らなくても、どの用件がどれだけ来ているかは分かります。

紙で数えたものを、月末に表へ写します。写す作業は月に一度なので負担になりません。電話とフォームで記録の粒度が違うことになりますが、それで構いません。粒度をそろえようとして全部を重くするより、粗くても続くほうが価値があります。

電話の記録を残すときに一つ決めておきたいのは、症状の詳細まで書くかどうかです。折り返しに必要な範囲を超えて書き留めると、その紙の扱いが重くなります。名前、連絡先、用件の分類、折り返しの要否。この四つで足ります。

季節と行事による波を知っておく

数え始めて数か月たつと、月ごとの増減が見えてきます。ここで気をつけたいのは、増減の原因を医院の施策に結び付けてしまうことです。問い合わせの数は、外の要因でも動きます。

歯科医院の窓口では、連休の前後に問い合わせが集中する傾向が知られています。休みの間に痛みが出たらどうしようという不安から、連休前に予約を取ろうとする動きが起きるためです。連休が明けた直後も、休みの間に困った人からの連絡が重なります。年末年始と大型連休の前後は、同じ体制では受けきれないことがあります。

学校の検診のあとに、指摘を受けた保護者からの問い合わせが増える時期もあります。就職や進学の時期には、転居に伴って通う医院を探している人からの連絡が入ります。こうした波は、医院が何をしたかとは関係なく毎年起きます。

だからこそ、前の月と比べるだけでなく、前の年の同じ月と比べる見方を持っておく価値があります。ただし、前年と比べられるようになるには、同じ分類で一年続ける必要があります。分類を途中で変えると比べられなくなるので、最初の設計をあまり凝らないほうがよいのは、この理由からでもあります。

波が分かっていれば、忙しくなる時期の前に人の配置を決められます。数えることの実利は、こういう先回りに出ます。

返信までの時間を測ると、詰まりが見える

件数と並んで測る価値があるのが、返信までの時間です。受け付けた日付と返信した日付があれば計算できるので、追加の入力はほとんど要りません。

見るのは平均ではなく、遅かったものです。平均は、多くが当日返せていれば見た目が良くなります。実際に問題なのは、数日空いてしまった数件のほうです。その数件が、どの用件で、どの曜日に起きているのかを見ると、詰まりの場所が分かります。

よくあるのは、費用の相談と、院長の判断が要る相談で時間が空くパターンです。これは受付の頑張りでは解けません。答えられる範囲を決めて受付が返せるようにするか、判断する人に届く仕組みを作るかのどちらかです。

もう一つよくあるのが、担当が休んだ日に届いたものが翌週まで止まる形です。個人のアドレスや個人の端末で受けていると、休んだ日の分は誰も見られません。返信までの時間を測ると、この穴が数字に出ます。曜日ごとに見て、特定の曜日だけ遅いなら、その日の体制に原因があります。

もう一つ見ておきたいのが、診療時間外に届いたものの扱いです。夜に届いた問い合わせが翌日の夕方まで放置されているなら、朝いちばんに確認する手順を作るだけで改善します。

来院につながったかを追うには、突き合わせが要る

集計の中で一番価値があり、一番手間がかかるのがここです。問い合わせの記録には、その後どうなったかが書かれていません。予約の台帳の側にしか答えがないので、突き合わせる作業が必要です。

全件でやると続かないので、新しい人からの問い合わせに絞ります。月に一度、その月に届いた新しい人の問い合わせを並べて、予約の記録にその名前があるかを確かめます。30分程度で終わる量に収めるのがこつです。終わらない量にすると、翌月からやらなくなります。

突き合わせが済むと、どの用件が来院につながりやすいのかが見えます。費用の相談から来院につながる割合と、診療時間の質問から来院につながる割合は、当然違います。違いが見えると、どの用件に手をかけるべきかが決まります。

なお、来院につながらなかった問い合わせの情報を、追いかけるためにいつまでも持ち続けるのは別の問題を生みます。集計のために持つ情報と、返信のために持つ情報は分けて考えてください。集計だけなら、名前は要りません。件数と分類だけを残し、個人が分かる部分は消す、という形にしておくと、持ち続ける情報を減らせます。

集計が壊れる三つの原因

始めたはいいが続かない、あるいは数字が信用できない。この状態になる原因は、だいたい三つです。

自由記述しかない

問い合わせの内容が文章でしか残っていないと、数えるときに一件ずつ読むことになります。読めば分類はできますが、月に一度その作業をするのは重すぎて、そのうちやらなくなります。受け付けた時点で分類が付く形にしておくのが、続けるための最大の条件です。

フォームに用件を選ぶ欄を置くだけで、この問題の半分は解けます。選択肢は、上で決めた五個から七個をそのまま使います。回答する側にとっても、選ぶだけなので負担になりません。

あとから分類し直せない

運用しているうちに、分類が実態に合わなくなることがあります。そのときに、過去の分をまとめて付け替えられないと、前後で比べられなくなります。付け替えができない形で記録していると、分類の見直し自体ができません。

入力する人が入力しない

一番多い原因です。忙しい時間に入力を求めると、飛ばされます。飛ばされた月のデータは穴が開き、穴の開いたデータは比べるのに使えません。

これを防ぐには、入力の手数を減らすしかありません。受け付けた時点で自動的に残る項目を増やし、人が手で入れるのは分類だけにする。人が入力するのは1項目に絞る、という設計にすると続きます。

月に一度、何を見るか

集計は、見る場を決めておかないと死にます。月に一度、決まった日に見る形にします。見るのは四つで足ります。

一つ目は、用件ごとの件数です。上位に来ている用件が先月と変わっているかを見ます。二つ目は、経路ごとの割合です。電話が減ってフォームが増えているなら、フォームの中身を直す価値が上がっています。三つ目は、返信までに時間がかかったものです。件数ではなく、遅れた案件そのものを見ます。四つ目は、来院につながった割合です。

見た結果を、一行で書き残します。今月は診療時間の質問が上位だったので、サイトの表示を直す。この程度で構いません。書いておくと、翌月に効果が出たかどうかを確かめられます。書かないと、毎月同じ気づきを繰り返します。

数字を見たあとに、何を変えるか

集計の価値は、変えたことの数で決まります。よくある打ち手を挙げます。

同じ質問が上位に来ているなら、その答えをサイトの目立つ場所に置きます。トップページの見える位置に診療時間と休診日を書く、駐車場の案内を地図と一緒に載せる。書いてあっても届いているなら、置き場所が悪いということです。

費用の相談が多いなら、答えられる範囲を決めて返信のひな形を作ります。金額の目安をサイトに書けるなら書きます。書けないなら、診察で見積もりを出すという流れを説明しておきます。

予約の変更が多いなら、ウェブから変更できる形にします。電話でしか受けられないと、診療中の電話が増えます。

時間帯に偏りがあるなら、その時間の体制を変えます。診療時間外に届く割合が高いなら、受け取ったことを自動で返す仕組みを入れて、翌朝に返す運用にします。

求人への応募が少ないことが分かったなら、応募の入口を分けるという打ち手があります。患者の問い合わせと同じ窓口に混ざっていると、応募した側は届いたのか不安になりますし、受ける側も見落とします。

業者からの連絡が多くて受付の手が取られているなら、窓口を分ける、あるいは受け付ける時間を決めるという手があります。数えていないと、この負担は見えません。感覚では「たまに来る」程度に思っていたものが、実際には毎週届いていることがあります。

どれも、数えなければ思いつかないものではありませんが、数えていないと優先順位が付きません。手を入れる順番を決めるために数える、と考えると続きます。一度に全部を変えようとせず、その月に一つだけ変えて、翌月の数字で確かめる。この回し方が一番確実です。

集めた情報を、集計のために持ち続けない

集計のために問い合わせの記録を残すとき、注意したい点があります。歯科医院に届く相談の中身には、体の状態に関わることが書かれています。

個人情報保護法は、取り扱いに特に配慮を要する情報を別に定めています。

この法律において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。 出典: 個人情報保護委員会

問い合わせの文面がこれに当たるかどうかは、書かれている内容によって変わります。ここは断定できる話ではないので、扱いに迷う点は所管の窓口や専門家に確かめてください。

実務としてできるのは単純です。集計に必要なのは、日付、経路、分類、返信の有無だけで、名前も相談の本文も要りません。集計用の記録から個人が分かる部分を落としておけば、何年分を残しても持ち続ける荷物になりません。返信のために必要な情報は別に管理し、決めた期間で消す。この二本立てにしておくと、集計を長く続けても不安が残りません。

表計算で数えるときに気をつけること

多くの医院は、まず表計算で台帳を作ります。始めるには十分な方法ですが、崩れやすい点がいくつかあります。知っておくと、崩れる前に手を打てます。

分類の列を自由入力にすると、表記がばらつきます。同じ用件が「費用」「料金」「金額」と書かれて、集計のときに別のものとして数えられます。分類は選ぶ形にして、選択肢を固定してください。表計算にも入力の候補を出す機能があるので、そこで縛ります。

並べ替えと絞り込みを使ったまま保存すると、次に開いた人が全体を見ていないことに気づかないことがあります。絞り込んだ状態のまま行を追加して、位置がずれるという事故も起きます。作業のあとは解除する、という決めごとを一つ置いておきます。

同時に開けないことも、受付が複数いる医院では効いてきます。片方が開いている間はもう片方が書き込めず、あとでまとめて入れることになり、そのまま忘れます。共有の場所に置く形にしても、この制約は残ります。

複製が増えるのも典型的な崩れ方です。持ち帰り用、バックアップ用、先月分。同じ名前のファイルが複数の場所にあると、どれが最新か分からなくなります。最新のものを一つに決めて、それ以外を作らないと決めるのが唯一の対処です。

表計算で回している間は、これらを決めごとで抑えます。抑えきれなくなったときが、道具を見直す時期です。

数えた結果を、院内でどう共有するか

集計は、受付の中だけで持っていても効果が限られます。手を入れる判断をするのは院長であることが多く、数字が届いていないと判断が変わりません。

共有の形は、紙一枚で足ります。用件ごとの件数、経路ごとの割合、返信が遅れた件数、来院につながった件数。この四つを並べて、最後に一行、今月やることを書きます。会議を作る必要はありません。月に一度、この紙を渡すだけで、話が具体的になります。

数字を出すときに気をつけたいのは、良く見せようとしないことです。返信が遅れた件数を隠すと、詰まりが直りません。集計は評価のためではなく、直す場所を見つけるためのものだという前提を、最初に院内で共有しておいてください。ここが共有されていないと、入力する人が正直に書かなくなり、数字そのものが使えなくなります。

スタッフにも、数えた結果を伝える価値があります。自分が入力したものが何に使われたのかが見えると、入力が続きます。見えないままだと、意味のない作業として扱われて止まります。

数え始めるときの手順

いきなり完全な仕組みを作ろうとすると始まりません。試しに動かしてから決めるほうが早いです。

まず、直近の2週間分の問い合わせを紙に書き出します。用件と経路だけで構いません。書き出すと、その医院に届く型がほぼ出そろいます。次に、出てきた用件をまとめて五個から七個の分類にします。ここまでで、分類の設計は終わりです。

次の一か月は、その分類で数えてみます。この段階では表計算でも紙でも構いません。一か月やってみると、分類が使いにくいところ、入力が飛ぶところが分かります。使いにくい分類は名前を変え、飛ぶところは手数を減らします。

そのうえで、続ける形を決めます。手で入力し続けるのが重いと感じたなら、受け付けた時点で分類が付く形に変える段階です。逆に、手で回せているなら、そのままで構いません。仕組みを先に入れて運用を後から考えると、実態に合わない分類が残ります。

始めるときに、やらないことも決めておきます。最初の三か月は、来院につながったかどうかの突き合わせをしない。返信までの時間も測らない。用件と経路だけを数える。これくらい削ってよいです。削って続いたあとに足すのは簡単ですが、盛り込んで止まったものを再開するのは難しいからです。

もう一つ、数え始めた月の数字は、比較の基準に使わないほうがよいです。入力に慣れていない時期は取りこぼしが多く、翌月より少なく出ます。それを見て「先月より増えた」と読むと、判断を間違えます。基準にするのは、二か月目か三か月目からです。

受付の道具を見直すときに確かめるところ

数え方が決まって、それでも入力が続かない、あとから分類し直せない、返信の記録が残らない、という状態なら、道具の側を見ます。確かめるのは、受け付けた時点で分類が付くか、あとから分類を付け替えられるか、返信の有無が記録に残るかの三つです。

実際にどう動くのかは、読むより触ってみるほうが早く分かります。動くところを見るでは、届いた回答に担当と状況を持たせて返信するまでの流れをそのまま追えます。何がどこまでできるのかはできることに一覧があり、届いたものの絞り込みや、対応の記録の残り方を確かめられます。

いま使っているものとの違いを押さえたい場合は、フォームで回答を集めて表計算で追う形との違いを整理したGoogleフォームとの比較が材料になります。集めるところまでは同じでも、返信の担当や状況をどこで持つかで、集計の手間が変わります。サイトに埋め込んで使う形との違いはContact Form 7との比較に整理されています。表計算で回せているうちは、無理に替える理由はありません。

窓口の性質によって必要なものは変わります。問い合わせを受けて返す場面は問い合わせの受付に、求人の応募を受ける場面は採用の応募受付に整理されています。歯科医院では両方が同じ窓口に届くので、分類でどう分けるかを先に決めておくと集計が濁りません。費用の見当を先に付けたい場合は料金のページに条件が出ています。

Q1. 問い合わせは何で数えるのがよいですか?

総数だけでは動けないので、用件と経路の二つで分けて数えてください。用件は、診療時間の質問、費用の相談、痛みの相談、予約の申し込み、予約の変更、求人、業者の連絡あたりで七つに収まります。経路は電話とフォームとメールで足ります。この二つが分かるだけで、サイトのどこを直すか、返信のひな形をどれから作るかが決まります。

Q2. 分類はいくつまで作ってよいですか?

貼り紙一枚に収まる数、目安として7個までです。細かくするほど入力する人が迷い、迷った項目は空欄になります。迷ったとき用に「その他」を一つ置いておき、その他が全体の三割を超えたら分類が実態に合っていない合図と考えて見直してください。名前は、届いた文面を見て一秒で選べる言葉にします。

Q3. 同じ人が電話とフォームの両方から連絡してきたら、何件と数えますか?

決めておけばどちらでも構いません。受付の手間を測りたいなら二件、問い合わせてきた人の数を測りたいなら一件です。大事なのは、数える人によって答えが変わらないように紙に書いておくことです。決めていないと、月ごとに数え方がぶれて、前後の比較ができなくなります。

Q4. 来院につながったかどうかは、どうやって数えますか?

問い合わせの記録だけでは分からないので、予約の台帳と突き合わせます。全件でやると続かないため、新しい人からの問い合わせに絞ってください。月に一度、30分程度で終わる量に収めるのがこつです。終わらない量にすると翌月からやらなくなります。突き合わせると、どの用件が来院につながりやすいのかが見えます。

Q5. 集計を始めたのに続きません。何を変えればよいですか?

入力の手数が多すぎるのが原因です。人が手で入れる項目を一つに絞り、それ以外は受け付けた時点で自動的に残る形にしてください。フォームに用件を選ぶ欄を置くだけで、分類の入力は不要になります。あわせて、月に一度見る日を決めてください。見る場がないと、入力する意味が感じられなくなって止まります。

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