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工務店の問い合わせフォームで聞くこと|答える人の手を止めない設問の並び

2026年9月9日 ・ Halict編集部

工務店の問い合わせフォームの項目を見直そうとして、何を聞けばよいのか決めきれずに止まっている担当者は多いはずです。聞く項目を増やせば送信されずに終わり、減らせば返信を書くために電話をかけ直す羽目になります。この記事では、リフォームの相談と現地調査の依頼という2種類が同じ入口に届く前提で、最初の1通を書くために本当に必要な項目と、その並び順を決めていきます。

工務店の問い合わせが答えにくい形で届く理由

工務店の窓口に届くものは、内容の粒がそろっていません。同じフォームから、まだ何も決まっていない相談と、日程さえ決まればすぐ動ける依頼が、区別なく落ちてきます。項目を決める前に、まずこの構造を押さえておく必要があります。

相談と依頼が同じ入口に混ざる

「そろそろ水回りを直したい」という段階の人と、「先週見積もりをもらったが相見積もりを取りたい」という段階の人が、同じ問い合わせフォームを使います。前者に見積もりの前提を聞いても答えは返ってきませんし、後者に「どんなことでもご相談ください」とだけ返せば、判断の遅い会社だと見なされます。

この2つを分ける手がかりは、実は最初の1問で取れます。フォームの冒頭に「今回のご用件」という単一選択を置き、リフォームの相談と現地調査の依頼を並べておくだけで、届いたものを開いた瞬間にどちらかが分かります。後段の設問を用件によって出し分けられるフォームなら、相談を選んだ人には検討中の場所と時期だけを聞き、現地調査を選んだ人には住所と候補日を聞く、という切り替えができます。

用件を分けずに全員へ同じ設問を出すと、片方には過剰で、もう片方には足りない設問表になります。窓口の担当者からしばしば出るのは、「聞いていない項目を電話で埋める作業に時間を取られている」という話です。その電話の中身をよく見ると、用件を先に分けていれば要らなかったものが混ざっています。

現地調査は日程と場所が決まらないと動けない

リフォームの現地調査は、人が現場へ出向く仕事です。移動時間が読めないと1日の組み立てができません。つまり現地調査の依頼に対して最初に返すべき内容は、工事の可否でも概算でもなく、「いつ、誰が伺うか」です。

ところが多くのフォームは、名前とメールアドレスと自由記述だけで送信できてしまいます。この形で届くと、日程を決めるためのやり取りが最低でも往復2回、候補日が合わなければ往復4回以上に伸びます。往復が増えるほど、返事が来なくなる確率も上がります。候補日をフォームで先に受け取っておけば、最初の1通が「その日程で伺います」という確定の連絡になります。

自由記述だけでは要点が抜ける

「ご相談内容」という自由記述を1つ置いて、あとは名前と連絡先だけ、という構成のフォームは今も多く見かけます。送る側の負担は軽い一方、受ける側は毎回ちがう順番で書かれた文章から要点を拾う作業をすることになります。築年数を書く人もいれば書かない人もいて、マンションなのか戸建てなのかも文脈から推測することになります。

自由記述をなくす必要はありません。ただし、返信を書くために必ず要る事実は、選択肢か短い入力欄で別に取っておきます。自由記述はその補足として最後に1つだけ置く、という配置にすると、読む側の視線の動きが一定になります。

最初の1通を書くために要る項目をそろえる

項目を決めるときの基準は1つに絞れます。「その項目が無いと最初の返信が書けないか」です。あると便利な項目は後回しにして、無いと返せない項目だけを先に置きます。

建物の種類と築年数

戸建てかマンションかで、話の進み方が変わります。マンションの専有部分の工事は管理規約や工事届の手続きが関わるため、日程の組み方も変わります。ここは工事の可否を判断する話ではなく、返信で何を確認すればよいかを決めるための情報です。単一選択で「戸建て」「マンション」「店舗・事務所」「その他」を並べておけば、送る側は迷いません。

築年数は、正確な年を求めると入力が止まります。「10年未満」「10年から20年」「20年から30年」「30年以上」「分からない」の5択にしておくと、分からない人も送信できます。分からないという選択肢を用意しておくことは、離脱を減らすうえで効きます。

対象の場所を選択肢で受ける

リフォームの相談は、場所が分かるだけで話が半分進みます。キッチン、浴室、洗面、トイレ、外壁、屋根、内装、間取りの変更、といった複数選択を用意します。自由記述に「水回り全般」と書かれるより、どこにチェックが付いたかが見えるほうが、担当を割り振るときも早く判断できます。

複数選択にしておくと、1件の中に複数の場所が入っていることも見えます。複数箇所が選ばれている問い合わせは、現地調査の所要時間が長くなる前提で日程を押さえる、という運用の判断につながります。

現地調査の候補日と時間帯

現地調査の依頼を選んだ人には、候補日を第1希望と第2希望まで受け取ります。日付の入力欄と、午前・午後・夕方といった時間帯の選択を組み合わせるのが扱いやすい形です。候補日が2つあれば、片方が埋まっていても最初の返信で確定まで進みます。

あわせて聞いておくと効くのが、駐車スペースの有無です。「敷地内にあり」「近隣のコインパーキング」「分からない」の3択で十分です。現場へ向かう人が当日困る項目を、受付の時点で1問だけ拾っておく形になります。

連絡先と、連絡がつく時間帯

メールアドレスだけでなく、電話がつながりやすい時間帯を聞いておきます。日中は電話に出られない人へ昼間にかけ続けると、それだけで数日が流れます。「平日の日中」「平日の夕方以降」「土日」「メールのみ希望」といった選択肢を置くと、返信の手段そのものを相手に合わせられます。

メールのみ希望という選択肢は、必ず入れておきます。電話が苦手な層は確実に存在し、その人たちに電話でしか返さない運用をしていると、問い合わせは来ても話が前に進みません。

設問の並び方で離脱と手戻りが変わる

同じ項目を聞いても、並べる順番で送信までたどり着く割合は変わります。並び方の原則は3つです。

軽い設問から重い設問へ

最初に個人情報を求めると、そこで手が止まります。用件の選択、対象の場所、建物の種類、といった答えやすい設問を先に置き、氏名や住所や電話番号は後半に回します。ここまで答えたのだから最後まで送ろう、という流れが働きます。

住所は、現地調査の依頼を選んだ人にだけ出します。相談段階の人に番地まで求めると、警戒されて離脱します。相談の人には市区町村までの選択で十分で、対応できる範囲かどうかはそれで判別できます。

自由記述は最後に1つだけ

自由記述を複数置くと、送る側は同じことを何度も書くことになります。1つに絞り、「上のほかに伝えておきたいことがあれば」という補足の位置づけにします。プレースホルダに書き出しの例を入れておくと、白紙のまま送られる率が下がります。

自由記述の入力欄は、見た目の高さも効きます。10行分の高さがある欄は「たくさん書かないといけない」という圧になります。3行程度から始まって、書くほど伸びる形が扱いやすい形です。

必須にしてよい項目としてはいけない項目

必須にしてよいのは、無いと返信が書けない項目だけです。用件、対象の場所、氏名、連絡手段のいずれか1つ、この4つが下限になります。現地調査を選んだ場合に限り、住所と候補日が加わります。

築年数や予算帯を必須にすると、分からない人がそこで止まります。予算帯を聞くこと自体は問題ありませんが、「まだ分からない」という選択肢を必ず並べ、任意にしておきます。設問の数そのものは、用件の分岐を含めて10問前後に収まっていれば、送信までの負担は重くなりません。

用件ごとに設問を出し分ける組み方

用件を最初に選んでもらう形にすると、そのあとに出す設問を切り替えられます。切り替えの中身を具体的に決めておくと、フォームの編集画面での作業が迷わず終わります。

相談を選んだ人に出す設問

相談段階の人が知りたいのは、「この会社に頼めるのか」と「だいたいいくらかかるのか」の2つです。この2つに答えるために要る情報だけを聞きます。対象の場所、建物の種類、築年数、おおよその希望時期、予算の目安、この5つがそろえば、返信で工事の進め方の概略と、次に現地調査が要るという案内まで書けます。

住所は市区町村までにとどめます。番地まで求めると、まだ検討中の人にとっては重い設問になります。対応できる範囲かどうかの判定は市区町村で足りますし、範囲外であればその時点で丁重に断る返信を書けます。範囲外の問い合わせを現地調査の候補日まで入力させてから断ると、相手の時間を余計に奪うことになります。

希望時期は「できるだけ早く」「3か月以内」「半年以内」「1年以内」「まだ決めていない」といった段階で受けます。時期が近い相談は現地調査の案内を前に出し、まだ決めていない相談は施工事例の案内を添える、というように返信の型そのものが変わります。返信の型が変わる設問は、必ず受け取っておきます。

現地調査の依頼を選んだ人に出す設問

現地調査を選んだ人には、当日動くために要る情報を聞きます。住所は番地と建物名まで、候補日は第2希望まで、駐車スペースの有無、立ち会う人の続柄、この4つが加わります。立ち会う人の続柄を聞いておくのは、契約や見積もりの相手が誰になるのかを当日いきなり確認しなくて済むからです。

マンションを選んだ人には、管理組合への届け出が必要かどうかを確認する項目を1つ足しておくと、日程の組み方が変わります。ここで工事の可否や規約の解釈を判断する必要はありません。手続きが要るかどうかを本人がどう認識しているかを聞くだけで、返信に「管理規約のご確認をお願いします」という一文を添えられます。

候補日の入力欄は、過去の日付が選べないようにしておきます。日付の入力欄をただの文字入力にしていると、「来週の水曜」「今月末」といった書き方で届き、結局読み替える作業が発生します。カレンダーから選ぶ形にしておくだけで、この読み替えが消えます。

両方に共通で出す設問

用件にかかわらず必要なのは、氏名、連絡手段、連絡がつく時間帯、そして自由記述です。この4つはどちらの分岐でも最後に置きます。共通部分を最後にまとめておくと、あとから設問を足したり消したりするときに、片方の分岐だけ直し忘れるという事故が起きません。

分岐を作ったフォームは、必ず両方の道を通して送信テストをします。相談の道だけ確認して公開し、現地調査の道で必須の設定が抜けていた、という抜けはよく起きます。テスト送信は本番と同じ通知先に届く形で行い、通知メールの見え方まで確認します。

送信の直前で止まる箇所をつぶす

設問の中身が正しくても、入力の途中で止まる箇所が残っていると送信されません。工務店のフォームで詰まりやすいのは、次の3か所です。

エラーの出し方

必須項目が空のまま送信ボタンを押したとき、どこが足りないのかが画面に出ないと、そこであきらめる人が出ます。エラーは、足りない設問のすぐそばに出し、画面をその位置まで動かします。ページの一番上にまとめてエラーを出す形は、設問が10問を超えると探すのが手間になります。

電話番号やメールアドレスの形式チェックは、厳しくしすぎないことが大事です。ハイフンの有無で弾く設定にしていると、ハイフンなしで打つ習慣の人が必ず引っかかります。受け取ったあとで整えられる程度のゆれは、通してしまったほうが送信までたどり着きます。

入力の途中で消えないこと

スマートフォンで長い自由記述を書いている途中に電話がかかってくる、というのは工務店の問い合わせでは普通に起きます。画面を離れて戻ったときに入力内容が消えていると、書き直す人はほとんどいません。入力の一時保存が効くかどうかは、道具によって差があります。

対策として実務的なのは、自由記述の欄を設問の最後に置き、その前にすべての選択式の設問を終わらせておくことです。選択式は入力が速いため、途中で離れる確率そのものが下がります。長文を書く場面を1か所に集めておけば、失われる範囲も1か所に限定できます。

完了画面で次を示す

送信したあとに「送信されました」とだけ出る画面は、相手を宙ぶらりんにします。いつまでに返信するのか、返信が来ない場合はどうすればよいのか、この2つを完了画面に書いておきます。あわせて、自動返信のメールが届くこと、届かない場合は迷惑メールの振り分けを確認してほしいことも添えます。

自動返信のメールには、送信された内容をそのまま載せておきます。相手が「何を書いて送ったか」を後から確認できる状態になり、電話で話すときの前提がそろいます。工務店の場合、相談から着工までの期間が長くなることが多いため、この控えが後から効いてきます。

設問の文言を決める

同じことを聞くにも、書き方で答えの質が変わります。設問の文言は、送る人の言葉に寄せます。

業界の言葉を設問に使わない

「改修範囲」「施工箇所」といった言葉は、受ける側には自然でも、送る側には距離があります。「直したい場所」「気になっているところ」のような日常の言葉に置き換えると、選択肢を読むときの負担が減ります。専門的な用語は、返信の中で使えば足ります。

選択肢の並び順も、よく選ばれるものを上に置きます。工務店のリフォーム相談では水回りが多くなりますから、キッチン、浴室、洗面、トイレを先に並べ、外壁や屋根はその後に置く、という並びが押しやすくなります。五十音順で並べる必要はありません。

補足の一文を添える

任意の設問には、なぜ聞いているのかを一文で添えます。「築年数(おおよそで構いません。工事の進め方を考える目安にします)」と書いてあれば、正確でなくてよいことが伝わり、分からないまま止まる人が減ります。理由が書いていない設問ほど、飛ばされます。

予算の設問は、特に補足が効きます。「ご予算の目安(お答えいただくと、ご提案の幅を絞ってご連絡できます。まだ決めていない場合はその選択肢をお選びください)」のように書くと、金額を聞かれることへの警戒が下がります。

写真と図面の受け取り方を決める

リフォームの相談では、現況の写真が1枚あるだけで返信の中身が変わります。写真が付いていれば、現地調査の前におおよその段取りが立ちます。フォームにファイルの添付欄を置くかどうかは、受け取ったあとの置き場所とセットで決めます。

添付を受け取る場合に決めておくことは3つです。1つ目は受け取れる形式で、スマートフォンで撮った写真がそのまま送れることが前提になります。2つ目は枚数の上限で、5枚程度あれば現況の把握には足ります。3つ目は保存先で、メールの添付として各担当の受信箱に散らばると、後から探せなくなります。

図面については、必須にしないほうが動きます。手元にある人は少なく、探す作業が発生した時点で送信が後回しになります。「お手元にあれば」という補足を添えた任意の欄にしておき、無ければ現地調査で採寸する、という前提で運用します。

回答と一緒に受け取ったファイルを、回答そのものと同じ画面から開けるかどうかは、後の手間に直結します。フォームの機能を比べるときは、送信された内容と添付が同じ場所に並ぶかを確かめておくと判断が早くなります。無料で使えるフォームの機能範囲と、受け取ったあとの管理でどこが変わるのかは、Googleフォームとの比較に整理があります。

個人情報の扱いを設問の並びに組み込む

工務店の問い合わせフォームは、氏名、住所、電話番号、建物の情報という、まとまった個人情報を受け取ります。項目を決めるときは、集めた情報を何に使うのかを同時に決めておきます。

個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用目的をできる限り特定しなければならない。 出典: ppc.go.jp

利用目的をできる限り特定するという考え方は、フォームの設計にそのまま効いてきます。「今回の相談への回答と、現地調査の日程調整のために使う」と書けるなら、その範囲を超える項目は聞かないほうがよい、という判断ができます。逆に、後々のダイレクトメールに使う予定があるなら、それを書いたうえで受け取ることになります。

具体的な取り扱いや同意の取り方については、所管の窓口や専門家に確かめてください。設問の並びとして押さえておきたいのは、送信ボタンの直前に取り扱いの説明へのリンクを置き、チェックを1つ入れてもらう形にすることです。フォームの一番上に長い規約文を置くと、そこで読むのをやめる人が出ます。

届いたあとに回すための項目を最初から用意する

見落とされやすいのが、送る人には見えない項目です。担当者、対応の状況、次にやること、この3つは受け取る側だけが使う欄で、フォームの設計と同時に決めておくと後から楽になります。

担当と状況を持たせる

問い合わせが届いた時点では、担当は決まっていません。受け取ったあとに誰かを割り当て、その人が返す、という流れになります。この割り当てが1件ずつ手作業だと、忙しい日に必ず抜けます。届いた内容に担当欄が最初から付いていて、名前を入れるだけで済む形にしておくと、割り当ての作業が数秒で終わります。

状況の欄は、「未対応」「返信済み」「調査日確定」「見積もり提出済み」「完了」「見送り」といった段階を用意します。段階を細かくしすぎると更新されなくなるので、6つ程度が扱いやすい上限です。状況が動かない案件だけを抜き出せる形になっていれば、朝の確認が一覧を眺めるだけで終わります。

返信の締切を自分で決める

問い合わせに対して何時間以内に返すかを決めておくと、設問の設計も変わります。当日中に返すと決めたなら、返信を書くのに必要な項目はすべてフォームで受け取っておく必要があります。翌営業日でよいなら、足りない項目を電話で埋める余地が生まれます。

決めた締切は、フォームの完了画面と自動返信の文面に書いておきます。「2営業日以内にご連絡します」と伝えてあれば、その間に催促の電話が入ることは減ります。伝えていないと、翌日には「見てもらえましたか」という電話が入ります。

設問表の形を先に紙で決める

いきなりフォームの編集画面を開くより、設問表を先に書き出したほうが早く決まります。次の形で並べてみると、必須と任意の判断がしやすくなります。

順番 設問 形式 必須
1 今回のご用件 単一選択(相談/現地調査の依頼) 必須
2 対象の場所 複数選択(キッチン、浴室ほか) 必須
3 建物の種類 単一選択(戸建て/マンションほか) 必須
4 築年数 単一選択(分からないを含む) 任意
5 ご予算の目安 単一選択(まだ分からないを含む) 任意
6 現況の写真 ファイル添付(5枚まで) 任意
7 お名前 短文入力 必須
8 連絡がつく時間帯 単一選択 必須
9 メールアドレス/電話番号 短文入力 いずれか必須
10 ご住所 短文入力(現地調査を選んだ場合のみ表示) 条件付き必須
11 現地調査の候補日 日付+時間帯(第2希望まで) 条件付き必須
12 そのほか伝えたいこと 自由記述(1つだけ) 任意

この表があれば、どのフォームの道具を使うにしても、そのまま作れます。条件付きで表示する設問を扱えるかどうかは道具によって差があるため、そこだけは先に確かめておきます。WordPressで動かしている工務店のサイトでプラグインを使っている場合、条件分岐や添付の扱いがどこまでできるのかはContact Form 7との比較にまとまっています。

いま動いているフォームから項目を入れ替える手順

すでに問い合わせフォームが動いている工務店の場合、いきなり作り替えるとその日の問い合わせが落ちます。入れ替えは順番を決めて進めます。

過去の送信内容を並べて棚卸しする

まず、直近半年ぶんの送信内容を1つの表に並べます。並べると、実際にはほとんど埋まっていない設問と、自由記述に毎回同じことが書かれている箇所が見えます。埋まっていない設問は消す候補、自由記述に繰り返し出てくる内容は選択肢に格上げする候補です。

このとき同時に見るのが、返信を書くために電話をかけた回数です。何を聞くために電話したのかを数えれば、足りない設問が具体的に出てきます。「工事の場所が分からない」「マンションか戸建てか分からない」といった理由が並ぶなら、その項目を必須に上げます。棚卸しに使う時間は2時間もあれば足ります。

新旧を並行して動かさない

古いフォームと新しいフォームを一時的に両方公開しておく、という進め方は避けます。どちらから届いたか分からなくなり、片方だけ確認して片方を放置する事故が起きます。切り替えは1日の中で済ませ、古いフォームのURLは新しいものへ転送します。

古いページをブックマークしている人や、名刺やチラシに旧URLを載せてしまっている場合を考えると、転送は必ず設定しておきます。転送せずにページを消すと、問い合わせようとした人が404の画面に当たり、そのまま他社へ移ります。

切り替えた直後に見る数字

切り替えたあとに見るのは、送信された件数と、返信までにかかった時間の2つだけで足ります。件数が落ちていれば設問が重すぎ、返信までの時間が縮んでいなければ設問が足りていません。どちらも1週間から2週間で傾向が出ます。

件数だけを見て「減ったから元に戻す」と判断すると、質の悪い問い合わせが減っただけの場合を見誤ります。現地調査まで進んだ件数と合わせて見ると、判断を間違えません。料金の考え方や、送信の件数によって何が変わるのかは料金に整理があります。

項目を決めるときに見ておく手がかり

設問の項目は、フォームを作る話だけでは決まりません。届いたあとに何をするのかが決まっていて初めて、聞くべき項目が確定します。順番としては、返信の型を先に作り、その型を埋めるために必要な項目を逆算する、という進め方が最も早く終わります。

返信の型が「お問い合わせありがとうございます。ご希望のキッチンの件で、9月10日の午前に伺えます」という文だとすれば、必要な項目は用件、対象の場所、候補日の3つです。この逆算をしないまま項目を足していくと、聞いたけれど一度も使っていない設問が残り続けます。年に1回、送信された内容を並べて、返信に使っていない項目を消す作業をしておくと、フォームは肥大化しません。

受け付けたあとに担当と状況を持たせて返信まで進める、という考え方は、工務店の問い合わせに限った話ではありません。同じ構造は、採用の応募や施設の利用申請でも起きます。用件ごとにどんな設問と運用が要るのかは、問い合わせの受付に場面別の整理があります。現地調査のように人が動く予定を伴う受付は、イベントの申し込みで扱っている日程調整の考え方が近くなります。

項目の設計でもう1つ見ておきたいのが、送信されたあとに手作業が何回発生するかです。届いた内容をコピーして表に貼り、担当を口頭で決め、返信の文面を毎回一から書く、という流れになっていると、設問をいくら整えても1件あたりの時間は縮みません。設問の設計と、届いたものを回す仕組みは、片方だけ直しても効きが半分になります。

工務店の受付では、繁忙期と閑散期の差が大きく出ます。年度末や大型連休の前は問い合わせが集中し、同じ設問表でも処理しきれなくなります。集中する時期に効くのは、設問を削ることではなく、届いたものを状況で絞り込めるようにしておくことです。未対応のものだけを画面に出せれば、件数が増えても見る量は変わりません。逆に、送信のたびにメールが1通ずつ届くだけの形だと、受信箱の中で他のメールに埋もれ、件数が増えた分だけ探す時間が伸びます。

設問の並びを変えたら、実際に自分のスマートフォンから最後まで送ってみます。入力欄の高さ、選択肢の押しやすさ、送信後の完了画面まで、通しで確認すると気づくことが出ます。回答の一覧に担当と状況の列がどう並ぶのか、返信をどこから書くのかといった、送ったあとの画面の動きは動くところを見るで確かめられます。項目の設計と、受け取ったあとに何ができるかの範囲は、合わせて見ておくと判断がぶれません。設問だけを整えても、届いたものを回す側に道具がなければ、返信までの時間は変わらないためです。

最後に、項目を決める作業は一度で終わりません。工事の種類が増えれば設問も変わりますし、対応できる地域が広がれば住所の受け方も変わります。半年に一度、送信された内容を見返して、使っていない設問を消し、電話で聞いている項目を足す、という手入れを続けるだけで、フォームは重くならずに済みます。設問表を紙で残しておくと、この見直しが毎回ゼロからにならず、前回どう考えて決めたのかを踏まえて直せます。

Q1. 問い合わせフォームの項目は何問くらいが適切ですか?

用件の分岐を含めて10問前後が目安です。判断の基準は数ではなく、「その項目が無いと最初の返信が書けないか」です。用件、対象の場所、氏名、連絡手段の4つが下限で、現地調査の依頼を選んだ場合だけ住所と候補日が加わります。築年数や予算帯は任意にして、「分からない」の選択肢を必ず添えます。

Q2. リフォームの相談と現地調査の依頼は、フォームを分けたほうがよいですか?

入口は1つにして、最初の設問で用件を選んでもらう形が扱いやすいです。フォームを2つに分けると、送る側がどちらを使うか迷い、間違ったほうから届きます。用件の選択に応じて後半の設問を出し分けられれば、相談の人には住所を求めず、現地調査の人にだけ住所と候補日を聞く、という切り替えができます。

Q3. 現況の写真は必須にしたほうがよいですか?

任意にしておきます。写真が1枚あると返信の中身は濃くなりますが、必須にすると撮影のために送信が後回しになり、そのまま来なくなります。枚数の上限は5枚程度で足り、スマートフォンで撮った写真がそのまま送れることが前提です。受け取ったファイルを回答と同じ画面から開けるかどうかは、先に確かめておきます。

Q4. 住所を聞くと離脱されそうで迷っています?

相談段階の人には市区町村までの選択にとどめ、番地までの住所は現地調査の依頼を選んだ人にだけ表示します。対応できる範囲かどうかは市区町村で判別できるため、全員に番地を求める必要はありません。個人情報の欄は設問の後半に置き、送信ボタンの直前に取り扱いの説明へのリンクを添えます。

Q5. 担当や対応状況の欄は、フォームの設問として作るのですか?

送る人には見えない、受け取る側だけが使う欄として用意します。担当者名、対応の状況、次にやること、の3つがあれば足ります。状況は「未対応」「返信済み」「調査日確定」「見積もり提出済み」「完了」「見送り」の6段階程度に収めると更新が続きます。細かくしすぎると誰も更新しなくなります。

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